#2023年Vtuber楽曲10選 Part 1



前書き

面白そうな企画を見つけたのでやってみようと思います。企画者に感謝。
20曲前後選んだので10曲ずつに分けて投稿する予定です。

自己紹介

栞といいます。音楽が好きで、インターネットでカバー・オリジナル曲の発表・その他さまざまな音楽活動を行っている人全てを応援しています。今年はAIカバーが面白く、そちらにも手を出していました。Xアカウントはこちら( https://twitter.com/__Blurry_ )。

本編

1. 窓辺リカ - Ara​=​hill​=​imi​=​tci​=​tci

Vtuber/トラックメーカー窓辺リカさんが、日本のオルタナティブな電子音楽レーベルVirgin Babylon Recordsよりリリースした楽曲。琉球音階をフィーチャーし、タブラやジャージークラブのキック・ブレイクコアのような過激なブレイクビーツなど無際限の情報が詰め込まれたトラックの上で、フィルターのかかった窓辺リカさんの愛らしい声が浮遊する、クラブで浴びれば陶酔間違いなしの一曲。

2. 苺病くすり - 夢鬱 - ゆめうつつ

楽曲制作・映像制作・デザインなどマルチな才能で、毒々しくも愛らしい少女性を表現するVsinger苺病くすり(Kusuri Maibyou)のオリジナル曲。苺病くすりさんの可憐ながらも妖しくどろりとしたボーカルが、三拍子の端正なリズムに絡みつくさまに思わず息を呑む、壮大でファンタジックな楽曲。

3. 沙花叉クロヱ - パラライズ

 ホロライブ6期生、またの名を秘密結社holoXの掃除屋インターンこと沙花叉クロヱさんのオリジナル曲。作曲はてにをはさんで、ヒップホップのループ感を活かしたミドルテンポのダークなファンク。
 沙花叉クロヱさんはよく配信の声と地声・歌声が違うことをネタにされているが、この楽曲ではそれを自らのアイデンティティとして逆手に取り、「パッパッパラライズ」のコーラスを完全に"作った"声でFIXした上で、メインボーカルの方はシリアスに歌いながらも一曲の中でころころと声音が変えていくことで、ペルソナが分かれていることを表現しながらも、素の自分が混沌とした未分化なものであることまでも表現している。"キャラソン"でありながらも、一個の人間としての多面性までもが織り込まれていて、とても粋だと感じた。

4. 桃寝ちのい - Kissin' 燃料で治癒したい

希死念慮の天使ことVsinger桃寝ちのいさんのオリジナル曲。作曲はでんの子P。Kawaii Future Bass系のきらびやかで情報量の多い音色で作ったJukeポップという、全く聴いたことのないサウンドでありながら、桃寝ちのいさんの甘くポップなボーカルによって心地よく聴けてしまう極めてユニークな一曲。二番冒頭の畳みかけるような韻が圧巻。

5. Hana Macchia - ONI GOKKO

旧にじさんじID一期生ハナ・マキアさんがにじさんじの両A面シングル『FOCUS ON』シリーズの第23弾としてリリースした楽曲。無機質なハンドクラップが印象的な浮遊感のあるジャージークラブで、ハナ・マキアさんの柔らかく少女性の強い歌声が唯一無二の魅力を放っている。NewJeans "Ditto"の翻案と思われるが、K-POPの様式美的なボーカリゼーションから解放されているということもあり、個人的にはこちらの方に自在さを感じた。

6. 久々湊 るい - 未来capture

 2022年10月から活動を開始したVTuber久々湊るいさんの初オリジナル曲。作曲はをとは『Jelly Girl』や桃寝ちのい『のんねむ逃避行』などを手がけるちろ:Dさん。歯切れよく軽やかなクリーントーンのギターとエレクトロニカ的な捻ったコード進行が印象的なパステルカラーのポップで、特にサビの五連続で上昇する箇所が白眉。今年一番かわいい曲はこれ。

7. ころねぽち - ぱっぱらっぱ・ぴよよ~~んTEA

 テンションの高い歌声が印象的なVsingerころねぽちさんのオリジナル曲。作曲は『プナイプナイたいそう』やホロライブメンバーへの楽曲提供が有名な立秋さん。古式ゆかしい電波ソングだが、サビ(?)で突如としてリズムがもつれ始めるのが面白い。

8. 健屋花那 - NAI NAI GIRL’S PRIDE

電音部への参加以降、盛んな音楽活動を行っているにじさんじ所属ライバー健屋花那さんのオリジナル曲。作曲はIOSYS。ロックらしいギターをフィーチャーしながらも様々なクラブミュージックの要素をポップに落とし込んだ巧みなソングライティングの上で、現代社会を生きる成人女性としての姿がしたたかに歌われており、その力強さに痺れた。

9. 秘密結社holoX - 迷宮なラビリンス

先述した秘密結社holoXのオリジナル曲第二弾。ハロウィーン的なゴシックをテーマに、EDM・ダブステップ・チップチューン・オートチューンラップなどカラフルな音色で彩られた賑やかな楽曲。めまぐるしい展開とholoXの五人の歌声が次々に畳みかけてくる様はさながらジェットコースターで、聴いているととにかくテンションが上がる。好きなパートは風間いろはさんの「刻印でござるー♪」「ランク外は眼中ないが落雷あかんくない?」「ささ皆殿 飲むでござるー(圧)」、ラプラス・ダークネスさんの「吾輩酔った~」、沙花叉クロヱさんの「いやお前が飲むんかい」。

10. HIMEHINA - マザードラッグ

バーチャルユニットHIMEHINAの、「カカカ ココケカ ククケカ ケカケカク カココカコ カコクケコ」という叫び声が印象的なエキセントリックなロックチューン。テレキャスターの鋭角的な音色とドラムのストイックな刻みがかっこいい。


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