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note、だからとにかく思ったこと、思いついたフレーズを書き綴るのもいいよね

私の夏はセミのシャワーを自転車でくぐり抜ける所から始まる。お気に入りの通学路は四季をしっかり感じさせてくれて、春は桜舞う中、夏はセミのシャワー、秋は澄んだ空に夕日が綺麗で、冬は長い夜を街灯が照らしてくれる。川沿いの家の洗濯物の匂いを、温風が私まで運んできて、爽やかな香りに心做しか涼しさを感じたり、ちょっと早く家を出ると会うおじさんが、朝の方が涼しいからかもっと早くに歩いていたり。在り来りな季語だけでなく、沢山、"夏" を見つけることが出来ることは、意外と喜ばしいことだななんて気付いた。

私にとっての夏曲と君にとっての夏曲は案外交わらないこと、私は6時からだと思っていても君は7時からが夜だと思っていること、エアコンは28度でも涼しい私と24度くらい下げないと暑いという君、今年も十分夏だと感じている私と花火大会や祭りがないからってだらだらと季節を過ごしてる君。

夏はぬるっとはじまるくせに、終わりだけは明確で、遊びたいと休みたいを満たした瞬間、切ない夕日で、もう戻れない今年の夏を知らせにくる。そしていつの間にか、ひぐらしが鳴き終えて、コオロギに変わり、光る太陽から輝く月に、その切なさだけを引きづって、哀愁の秋になっていくんだ。

この街ですごした夏は今年で17回。ここに来てからの8月1日からの3日間は特別なもので、ルーティンのように夜になれば夏越通りに出向く、云わば夢遊病なのだ。きっとここを離れても8月のはじまり、夏のはじまりは私にとってこの3日間であって、8月6日と9日には当たり前のように黙祷をする。登校日が無くたって、サイレンが鳴らなくったって、それだけは忘れたくないし、忘れるつもりもない。

19歳の夏、もう大人な遊びもある程度できるようになったはず。出来たのか、と言われると意外と小さい頃と変わらなかったり、小さい頃の夏を求めてたりしたことに気付いた。遅く起きると先に起きた母がエアコンを入れててくれて気持ちよく起きれたり、母の買い物について行ったついでのお昼ご飯がマクドナルドだったり、日焼けなんて気にせずに自転車漕いで遊び回ったり、所詮夏休みってこんなもので、こんなことが幸せだったりする。

最後の夏、海や川、山やBBQ、スイカにラムネ。あえて視覚的にも情緒溢れる夏を感じる事をギュッと詰め込んだ1日。別に特別な事じゃないようだけど、どれも特別で、天気に恵まれた私たちは本当についてるんだと思う。

頑張れない朝にはフロントメモリーに励まされて、怠惰ながらもドアを開けたら蒸し暑くて。結局遊んだり誰かに会えば気分は上がってORANGERANGEなんか聞いちゃったりしてさ。でも、夕日を見ながら夏が過ぎてくを流せば、やっぱり日は長いし。夜更かしするから星も綺麗に見えて、フミキリでの待ち合わせが憧れになってたりね。もう8月も後半か、と思えば若者のすべてと共に過ぎる季節を見届けるんだ。嗚呼、もうフジファブリックの準備をしなきゃ。そろそろ夏を終わらせなきゃ。

君の夏は何曲で表せるのだろう?来年の梅雨頃に教えてね、はじまりから一緒に夏を感じたいからさ。

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