迷子でもいい、迷子でも進め。 ~今更It's MyGO!!!!!を見たオタクの感想~

はじめに

この記事は統治行為論 Advent Calendar 2023 に寄稿された記事となります。

さまざまな美少女アニメに造詣が深い統治行為論(@t0uch1co)さん。今回はそんな彼が大絶賛している「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」というアニメのいいところについてお話していきたいと思います。
※以下、アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の微ネタバレを含みます。

一進一退、まさしく「迷子」な展開

このアニメについてですが、BanG Dream!とタイトルに入っているだけあって、BanG Dream!のこれまでの作品と世界観を共有しており、世はまさに「大ガールズバンド時代」、ガールズバンドが大流行しており、主人公である「高松燈」のクラスでは半分ほどがガールズバンドに参加している、という状況になっています。

©BanG Dream! Project


物語はこの主人公の所属していたガールズバンドが解散してしまうところから始まります。そこから同じクラスになった「千早愛音」と出会い、元バンドメンバーとの関係性も変化していくのですが、これが解散したと思ったら結成して、かと思えばまた解散の危機に陥って、となかなか一筋縄ではいきません。
僕はここに大きな魅力を感じました。創作物の中の登場人物は、さながらRPGで経験値を積むかのように一直線に成長していくことがよくあります。しかし、現実の人間はそうではないはずです。あっちでもない、こっちでもない、といろいろな方向に進むのを試し、時には衝突して傷つきながら、自分の進むべき道を模索していくはずです。そんな登場人物たちのリアルな進み方に、キャラが「生きてる」なあという実感を得ていました。

キャラたちの絶妙な距離感

言葉を選ばずに言ってしまえば、このアニメの登場人物は陰キャばかりです。もう少し丁寧に言えば、それぞれに内に秘めた熱い感情がありつつ、それを互いに言葉にできず、すれちがい、傷つけあってしまう。そんな不器用な子ばかりです。そんな子たちだからこそ、衝突を経て自らの胸の内をさらけ出した時には「言えたじゃねえか……!」という気持ちになり目頭も厚くなる思いでした。かく言う自分も面と向かって自分の本心をさらけ出す、というコミュニケーションが得意な方ではないので、自分を応援している気持にすらなっていました。

人の心を強く掴む楽曲たち

こうした剝き出しの感情を、主人公の燈は言葉ではうまく表現できない代わりに歌詞にして、曲にして届けます。そうしたMyGOの楽曲群、特にアニメの挿入歌で演奏されているものは、燈のまっすぐな感情が正面からぶつかってくる迫力のあるものばかりです。
MyGOの楽曲の特徴として、燈のモノローグから

上の曲のように、歌詞の強さに違わず燈も自分の出せる全力をぶつけてくるので、その強い感情にこちらの心も強く惹きつけられます。

おわりに

いかがでしたでしょうか。時間不足の面もあり細かい好きポイントをお話しすることができず申し訳ありませんが、少しでも興味を持っていただければ幸いです。
そして、統治行為論Advent Calender 2023をよろしくお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?