スキップ。

彼が出てってドアを閉めた途端にスキップした。

なんでスキップしてるのかは分からなかったが。
別に嬉しいわけでもないのに。
なんだかスキップしたい気分だった。

前日に急遽宅飲みすることになった。
何も考えずそのままOKして、電車に乗り込んでスーパーいってUberも頼んで。

待っている間に過去の話をした。
この彼と会うのが3回目だったからお互いに名前しか知らないから。

話しているうちに思った。
これはきっとヤリモクやと。

自分のアホさに驚きながら。

ピザ食べてお酒飲んで、
こっちも気分良くて。

眠いって言われたから、じゃあお風呂入れば?って。

通常の人だともーこれはアウトらしい。

知らん。私はそんなの知らんかった。
普通に考えればわかるやろ。って言われる。
いや。あなた方の普通は私からしたら普通でないんです。良いよ。ほっとって。

で。
そのまま彼はお風呂入って。
私はテレビ見て。

彼が出てきて、次は私がお風呂入って。

床で寝るって言われたけど、布団ないから申し訳ないしベットで寝たらええやんと。

信じられんらしい。
いつもこうなの?って言われて。
私は友達には常にこうやから。
まあ変らしいわ。

知らねえわ。そんなん。

寝転がって、ひっついてきて。

いちゃつきたいなって思わないの?って言われて。

思わんわ。

それだけ。


まあしばらくしたら手が回ってきて、
重なってきて。

あー。おもんない。

とりあえず演技してみた。
でも無理やった。

ごめん。

それだけ言った。
目が冴えてしまって、なんか話そうと言ったけど全然だめで。

まあそうよね。

最低よね。

上京してやっと見つけたオンナがこれって。

幻滅した?嫌いになった?って聞いたけど
いや元々好きじゃないか。って1人で完結させた。

そのまま睡眠欲に襲われて寝た。


夜中というか早朝というかの狭間の時間。
彼がまたひっついてきた。

あぁ。無駄よ。

手が嫌。
動かし方が嫌。
キモチワルイ。

そう思っている自分が1番許せない。

逃げてた問題に追いつかれて。

現実を思い知らされて。

きっと周りの人達からしたら変なんだろう。
もうそれで良いよ。
だからお願い。
何も言わないで。
無駄に干渉しないで。
可哀想な目で見ないで。

本やドラマの中でしか聞いたことのないセリフたちが

私の中におちてくる

残念すぎる

自分の言葉で説明できない

このもどかしさ。

普通ではなかったと気付かされて

やっぱりか とも思って

だからかな。

彼がいなくなった部屋でスキップした。

意味のわからない笑みをこぼしながら。

これからどうしようかなんて考えたりして
主人公気分かよってツッコミながら

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