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デイリー杯クイーンC 無料ラップ考察&上位人気馬考察


☆ラップ傾向

過去10年中9年が【瞬発型ラップ戦】、瞬発型ラップは後半4Fの中に0.5秒以上の急加速があるラップバランス。
もう少し細かく見ていくと、この急加速区間が最も多いのはL3F目(9年中7回)で、東京マイル戦においては新馬戦などのドスローはL2F目が急加速区間になることが多いが、クラスが上がれば上がるほど先行馬が早めに動かされて、差しが利きやすくなるラップになっていることが分かる。

東京マイルだけに決め手を求められ、上がり最速馬が強いという印象があるが、過去10年でこの瞬発型ラップ戦になった9回の内、上がり最速馬が1着になったのは、2017年のアドマイヤミヤビただ1頭という意外な結果。
これは、L3F目で一気に加速するラップバランスになっていることで、後方から速い上がりを使えるだけでは差し届かず、早めに動くレースの加速区間に対応しゴールまでしぶとく脚を伸ばせるタイプの馬が、最も勝利に近いことを示している。


☆上位人気馬考察


アルセナール

上位人気が予想されるアルセナールの新馬戦は、後半4Fが(12.9-12.0-11.3-11.4)と急加速区間がL3F目とL2F目に入る2段階加速ラップ戦を、ほぼ馬なりで中団外から位置を上げ、先行して抜け出した2着馬(モリノレッドスター)をゴール前の僅か数十メートルのところの加速力で差し切った。
この2着馬は、次走同日の古馬1勝クラスより1.0秒速い勝ちタイムで走破しており、かなりの素質馬で現実的にこのラップを差すのはかなり難しいなか、直線のラストだけで差し切った内容はなかなかのもの。
道中の追走力も未だ本物では無さそうな騎手コメントからも、伸びしろは大きそうで楽しみな1頭。


クイーンズウォーク

新馬戦はL2F急加速区間で、ドスローの瞬発力勝負を最内でインを走った勝ち馬に押し切られたが、差せないラップを外から差を詰めた内容は強かった。
2走目はL3F目に急加速区間のある、純加速ラップ戦を好位外から軽く促しただけで後続を突き離す快勝。
まだまだ伸びしろ十分で素質はここでも見劣らない。


サフィラ

前走の阪神JFは外々を回らされた競馬になったとはいえ、差しは利く流れで上位3頭とは離された4着。
アルテミスSでも感じたが、ラストの踏ん張りがトップレベルだとあと一歩足りず、使える脚がG1レベルだとまだ短い印象。
今後の成長次第で、好位で競馬ができるようになって瞬間的なキレが活きるようになるかもしれないが、前走までの内容だと、L3F目最速で早めに動かされるクイーンCでは差し届かずのパターンの可能性はあり、1番人気で頭で買えるほどの信頼度は?


☆テリオスサラ

現時点での本命候補はこの馬。
前走こそ大きく出遅れて離れた最後方からの競馬になったが、本来は先行して上がりもまとめられる馬。
3走前の未勝利勝ちはL2F目最速の瞬発型失速ラップ戦だが、ラストまで持続的に脚を使う競馬で押し切り。
2走前はスタートから外目追走で壁を作れずにかかり気味だったが、直線は早め先頭からしぶとく脚を伸ばして、阪神JF2着馬を相手に2着は及第点の内容。
一見地味に映る走りだがその内容は濃く、早めに動いてL3F目が最速区間の赤松賞で、引っかかりながらあれだけの競馬ができれば、8頭立てでスローになったレースより今回のほうがペースも流れるだろうし、パフォーマンス上昇に期待できる。
前走はあの大出遅れながら、外を回して直線で差を詰めた内容は相当強いし、1戦1勝馬が上位人気を集めるなら、既にG1上位馬と好勝負できるだけの能力を示している本馬が5番人気前後なら最も妙味ある。


ルージュスエルテ

1400mに距離を短縮してからは、スピードの違いで圧倒。
前走のラスト2Fの合計21.6(10.8-10.8)は過去10年の1400mにおける2歳戦で過去最速。
前半~中盤のペースが緩かっただけに、鵜呑みにはできないがスピード性能は相当高い。
頭の高い走法からも短い距離の方が合いそうで、1200~1400あたりが現時点では良いのではと感じる。
相手強化+距離延長+L3F目の急加速ラップ戦になった際への対応とややハードルは高そうだが、現時点での絶対能力でマイル戦をクリアできればチャンスがあっても。

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