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高松宮記念 考察&予想

☆ラップバランス傾向:前傾持続型失速ラップ戦

週中の天気から推察すると日曜日の馬場は重馬場想定。
重馬場の近3年におけるレースラップは、L3F目からゴールまで失速していく我慢比べのラップバランス。
1分8秒〜9秒台の決着になる重馬場時は前後半のラップ差が1.0秒以上大きくなり、より持続力が問われる。
コース形態が似ていることもあり、スプリンターズSと意外とリンクしているのもポイント。

※絶対的な主役のいない短距離路なので混戦と見ていますが、現時点でオッズ妙味含め強めに印を回したいと考えている馬を上位評価馬としました。



☆上位評価馬

(アイウエオ順)


・ダディーズビビッド

ここ数戦の内容であれば、G1の舞台でも勝ち負けできると感じる走り。
前走の阪急杯は内有利の馬場を、先に抜け出したアグリを追い上げタイム差なしの2着と、ここへきて更に成長を感じる文句なしのパフォーマンス。
内容的には勝ち馬と互角かそれ以上といえる走りだけにここもチャンスは十分では。
浜中騎手からの乗り替わりは痛いが、まだアグリとのオッズ差が大きいようなら期待値はダディーズビビッドのほうが遥かに大きい。



・トゥラヴェスーラ
2年前の高松宮記念4着から、1200m〜1400mでは0.3秒差以内の際どいレースを続けていて、特に1200mに関しては高松宮記念は鼻出血、スプリンターズSでは前が詰まるなどで惜しい競馬が続いている。
前走・2走前と1400mは外回しとはいえラストでもうひと押し足りない状況から、やはり1200mがベストでは。
鼻出血がなければ勝ち切っていたかもしれない昨年を考えると、2年前の高松宮記念の上位がいない今年の組み合わせなら能力上位。時計がかかる馬場も良さそうで、乗り替わりだけがやや不安も期待値は高い。



・トウシンマカオ
シルクロードSは大外枠+斤量58.5キロで外回しの負荷があり鮫島克騎手も『無駄な競馬はしたくなかった』とコメントを残すように本番へ向けて溜めてしっかり脚を使う競馬をさせたのは収穫では。
2走前の京阪杯の内容は好位から上がり最速と強い内容の競馬で、スプリント路線で上位の一頭であるのは疑いようはない存在。
今回も枠はポイントになりそうだが、前走より内を引いて好位を取れれば前走以上には走ってこれるはずで、斤量も軽くなるここは条件揃えば好走率は高いはず。



・ナムラクレア
1200m戦に矛先を向けてからの4戦はそのスプリント能力を示すもの。
圧巻の函館SSを皮切りに、直線入り口で進路がなくなったところから差し込んで0.2秒差の北九州記念。内有利の馬場で外差し不利も0.2秒差のスプリンターズSと負けた2走もハッキリとした敗因がありながら僅差で走っていた。
56.5キロを背負って内から上がり最速で差し込んできたシルクロードSをみても、この路線では現時点最上位クラスの一頭。
斤量減でもあり特に嫌う材料が見当たらないが、外枠を引いたら少し印を落とすくらいで人気でも上位評価は揺るがない。



・ファストフォース
21年のCBC賞でレコード決着に対応しているように、高速決着に強い馬。
前走は57.5キロを背負って差し追い込み有利の決着を(4-5)の位置取りで好位から進み、ナムラクレアとタイム差なしの競馬と好内容。
2走前まで上がり3位以内の脚を使ったことが過去1度しかなかった馬が、ここにきて2走連続で上がり2位を記録するのは、ここにきて馬が充実期を迎えている証では。
重馬場想定だと持ち味が活きるか疑問だが、馬場が回復するようならオッズも甘そうで妙味は大きい馬。



・ロータスランド
高松宮記念以来の1200m戦で、近走は1400m〜1600mを中心に使われているが、昨年の2着馬でもあり1200mへの対応は十分可能。
パンパンの良馬場でスピード勝負では苦しいだろうが、週中~週末にかけての雨予報で馬場が渋りそうなのはプラス。
昨年と同じ距離短縮ローテで臨めるのも良さそうで、マイル路線でも上位争いをしている能力は、今の手薄なスプリント路線では上位の能力であるのは間違いない。
前走大外枠で最後方からの競馬という今までにない形で好走できたことで脚質の幅を広げていて、今年も好走の可能性は十分ありそう。



☆次位評価馬・その他有力馬見解


・アグリ
阪急杯の1.19.5(33.9-34.3)は過去10年で2番目の好タイム。
タイムは速いが馬場は時計が出やすいという訳でもなかったことから、本馬と2着馬はかなり強い内容で走っているが、展開的には前有利でやや恵まれていたことは否めない。
2走前の六甲アイランドS(3勝クラス)では前傾強い失速ラップ戦で好メンバー相手に快勝しているものの、4連勝は全て良馬場。
稍重以上では同様のパフォーマンス出せるかは疑問符もつき、不安要素も多く人気で積極的に買いたい感じではない。



・ウインマーベル
前走のシルクロードSは59キロ+外枠からの外回しと二重苦の敗戦で悲観する内容ではない。
2走前はスプリンターズS(G1)で内をついて2着と、今の群雄割拠のスプリント路線では上位に走れる能力はある。
前走が分かりやすい斤量増と外枠不利なのでオッズが甘くなるかだが、内枠引いてもオッズが甘いなら買いたい一頭。



・ウォーターナビレラ
今回1番人気想定のナムラクレアに桜花賞で先着。
桜花賞後は中距離戦(1800~2400)を3走も、武豊騎手が最終的には『距離かな』とコメントしているように、本来の持続的な末脚を発揮するにはマイル以下がベストなのだろうと推察。
前走は一気の距離短縮で期待していたが、特に不利のない競馬を直線半ばで失速と全く反応がなかった負け方は不可解。
敗因が全くわからないので人気薄でも強気に買うには材料が乏しいが、休み明けよりは使ったほうが良いタイプで今回の中4週はプラス。
馬体を絞ってくること+内枠と条件はつくだろうが単勝万馬券クラスならおさえても。



・キルロード
昨年の3着馬。前走のシルクロードSは外枠からイン差し有利のなか、外回しの負荷はあったものの、高速時計に対応しきれず1.5秒差の12着と大敗。
時計がかかりそうな今週の馬場はキルロードに向きそうなのは良い、内枠を引ければ昨年のように再度馬券内の可能性もありそうで枠次第では相手に一考。



・グレナディアガーズ
3歳時のNHKマイルCではシュネルマイスターやソングラインを相手に、差し追い込み決着を先行して3着と展開不利のなか強い競馬をした馬。
1400mの阪神Cで2年連続連対しているように距離は1400m以下がベストだろう。
昨年も大外発走から大外回しで0.5秒差は良く走っているので1200mへの対応は可能だと思うが、前走は外に張っていて脚が溜まらなかったとの内容や、勝ち切れないレースが多いのは気性的に難しいところがありそう。
能力はあるもののあてにできないタイプだが、能力はスプリント路線なら通用するはずで、人気がないようならマークは外せない。



・ナランフレグ
前走のオーシャンSは、59キロを背負って直線前が詰まる不利もあっての敗戦で、ここはノーカウントでOK。
むしろ詰まった後もゴールまで斤量背負いながら伸びていた内容は評価できるもの。
重馬場の高松宮記念で結果を出しているだけに、週中〜週末の雨予報で時計がかかる馬場になるのも問題ない。
追い込み脚質で昨年のように馬群を割ってこれるかだが、1200m戦でのG1で連続好走していることから再度馬券になる可能性は十分。



・ピクシーナイト
香港での落馬巻き込まれ骨折明け以来のレース。
1年以上の休養期間を経て前哨戦を使えなかったのは誤算だと思うし、さすがに骨折明けでのレースでこの休養期間からG1は強気に買いにいけない。
それでも骨折前の能力は福永調教師が、スプリンターズS後に『今後、すごい馬になる可能性が出てきたと思う』とコメントしているように能力は最上位。
おさえでも印は回すべきかはオッズとの兼ね合い次第。(重馬場も未知)



・ホープフルサイン
3走前のシルクロードSでは、メイケイエールに0.2秒差、ナランフレグとタイム差なしの競馬ができるように、展開が向いたり内で馬群に入れるような競馬ができれば重賞でも足りる馬。
前走の阪急杯は鞍上が『外を回って気分よく走ると、最後まで真剣に走らない気がする』とコメントしているように、外へ出した競馬も良くなかったのかもしれないが、そもそも展開不利でもあり、且つ中京1200→阪神1400への距離延長+ハードコース替わりでローテ的にも厳しいものだったはず。今回の距離短縮はプラスでオッズも甘くなるここは印をまわしておきたい。



・メイケイエール
昨年の高松宮記念、内有利の馬場を外回しで伸びた走りは、内容的に最も強い競馬。
ただ、スプリンターズSに関しては内有利の馬場を外回しの不利はあったが物足りない敗戦。
強いときと負ける時の差が大きく、走る走らないは気性的な問題が大きそう。
調教では超抜時計で走ったとのことだが、コントロールが効いて出した時計かどうかは重要。
過去走の結果からは重馬場がマイナスにならない可能性はある。
外枠では壁が作れない走りになる可能性もあり、折り合いを考えると内で壁を作って運びたいだけに、ここは内枠はほしい。


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