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『さん』




「ライオン」と聞くとどんなものをイメージするだろうか?











大地を駆け、雄叫びをあげる。獰猛な、勇ましい姿をイメージしたのではないだろうか?











では次に、「ライオンさん」をイメージして欲しい。











大体こんな感じになったのでは?


このように「さん」には、猛獣の作画をフリー素材にするパワーがある。

これは「クマさん」や「オオカミさん」など、他の動物にも言える事であり、「水さん」「石さん」などの物質、「時間さん」「喜びさん」などの概念や、感情といった目に見えないものですら柔らかい印象にしてしまう、魔法の2文字である。


「さん」の持つパワーはこんなものではない。

漢字にしてみよう。



「参」サン

まじわって、関わり合う。加わる。あずかる。
「参加・参列・参与・参政」

「散」サン

細かく、はなればなれになる。まとまっていたものがちりぢりになる。ちる。ちらばる。
「散乱・分散・解散・退散」


なんと、同じ音で真逆の意味になるのだ。

更に数字の「3」にも変換出来る。

更に更に、英語だと「SUN」で太陽である。

更に更に更に、その太陽が光り輝く様を「燦燦(さんさん)」なんて言ったりする。

つまり、




『SUN』











『SUNさん』











『3散SUNさん』











『3散SUNさん、燦燦』











『3散SUNさん、SUNさん3産、散々、燦燦』



ということである。

たった2音で抱えきれるはずのない莫大な仕事量を、「さん」は今この瞬間も爽やかな顔でこなしている。世界は「さん」で回っている。

もう「さん様」である。

いや、おかしい。これだけの事をしている「さん」より、「様」の方が敬称として上な訳が無い。

これは敬語文化の闇。僕達の世代から訂正していこう。今日から敬称のMAXは「さん」である。

そして、「さん」を敬い求める気持ち「さん求(サンキュウ)」は「Thank You」の語源であり、感謝の精神そのものである。

感謝の気持ちを表明する必要はない。

ただ、「さん」を敬うだけで良いのだ。



こんな感じで気付いたら宗教の話聞かされてる事あるから、久々に連絡来た人と個室の居酒屋とか行かないほうが良いですよ。



四字熟語でお礼します。