いがくはすばらしい

架空の國の話である。


「いいですか あなたは痛くないんです。痛いはずはないの

いい?あなたは痛くないの
だから、痛がるのはやめて」


くわんごをしている女性が
老人に、言い聞かせる

「痛いはずないの。だから、呼ばないでください。あなたは痛くないの」


架空の國の医学は素晴らしいので、

患者は自分の感覚を 信じることができない

痛くてもかゆくても
あなたは
そんなことを感じるはずはない

感じたままを感じる権利はないのだ

患者は、
ロンブン とか データを読めないので
くわんごふにも いし
にも反論できない

「いいですか、権威のある マンセットという雑誌のロン文によると、これはこれこれこういうわけで『英語 ドイツ語 どこかの語 難しい数字 そのたいろいろデータ』そのような症状はないんです。いいですか、あなたの感覚は間違っているんです。わかりましたか。わからないなら、もう退院してください。他の病院をあたってください。あなたのようなごうじょうな患者さんはもうみませんから」


いわれてしまう。

だから
患者は、むずかしい ロン文を読むことも 理解することもできず
いし から 簡単な言葉で 説明をしてもらって 納得することもむずかしいので

そうかなあ


そうかなあ

そうなのかなあ

思いながら
自分は、痛くて痒くて 辛いのも吐き気があるのも、みんな
感じてしまうけど、それは罪なんだと 
自分が 感じてしまうからいけないんだなあ

無意味な罪悪感を植え付けられ、
自分を信じることもできず

どこからどこまでも
転々とするのである。

そういう いし や医療が たくさんある、
架空の國 ニポンにおいて

医学こそ、すべての学問よりも上であり、
誰に対しても上から目線で、人々を しどうする 権利があり
人々の行動も
考え方も
全部 支配する ことが許されている 最高の学問なのだった。

めでたしめでたし。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?