「カラー」
大勢の若者たちであったように思う。背の高い男性もいれば、談笑しながら歩いてくる女性たちもいる。
それぞれ眩しい白さのシャツでありブラウスで、どうやら夏のようだ。青いデニムや淡いピンクの花が白の下に並んでいる。 大勢の、後方まで見渡せるのは私の位置からのゆるい上り坂となっているからだ。彼ら、彼女らは私の方へとおりてくる。
その人たちは明かるさを身にまとっている。
私には初めて見る人たちばかりなのに、会っていたのかもしれないと思う。
私はこれから上り坂に向かって進もうとし初めているのか、大勢の若者たちを迎えるのに立っているのか。そのどちらでもなく、どちらでもあった。 私の興味はつきない。カラーの夢の中で。夢を覚えていた今朝の、これからのこと。
朝の空気が澄んでいる。
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