税理士タケちゃんの「究極の話②」~マジメな社長の会社が赤字で、空き缶集めのオッチャンがナゼ赤字にならないか?~
先ほどは「信用取引の罠」について話をさせて頂きました。
現代の商取引においては、掛け取引やローンなんて当たり前。
でも、多くの中小企業は「毎月の支払の為に日々苦悩している」のが実態です。
その究極の原因は何か分かりますか?
不真面目だからですか?・・・違います。
中学校しか出ていないからですか?・・・違います。
会計額やマーケティングを勉強してこなかったからですか?
・・・どれもこれも違います。
売上しか考えていないからです!
お前はバカか、売上はとても重要だ!
はい、ごもっともな声です。あなたは常識人です。
でも、あなたのように常識人で真面目な方ほど、会社が
赤字になるんですよ。毎月が支払地獄に陥るんですよ。
あなたは商品(又はサービス)の売値をどう設定していますか?
と聞くと、「うちの粗利はだいたい30%だから、それくらいはちゃんと利益が出るように売値の設定をしているよ」」と答える人が一般的です。
(例)売上100-仕入70=粗利30。
ちょっと会計チックに書けばこういう計算ですよね。
多くの社長はこういう計算はスラっとできます。
では、その利幅の30で、固定費を毎月全額支払えるんですか?
売上代から仕入代を支払い、残ったお金(粗利)から、毎月の固定費を支払う必要があるんです。給料、家賃、水道光熱費・・・それらを原価に盛り込みましたか?
「そんな経費は売上原価とは違うじゃないか!」とお叱りを受けそうです。
はい、おっしゃる通り。
でも、それってお金の流れの世界では、つまり、資金繰り上では、仕入代と何ら変わらないんですよ。
借入返済額やローン代の支払も考えて、売値を考えましたか?
「は?そんなものは、経費と違うから売値の原価になんて入れてないよ。」
つまり・・・売値を考えるときには、仕入代だけじゃなくて、固定費や借入金や自動車ローンの返済まで考える必要があるんですよ。
「そんなものまで仕入代に足していたら、売値がめちゃくちゃ高くなって、誰も買ってくれないぞ!」
そうですね。じゃあ、売値を下げて、赤字倒産するんですか?
あなたは不動産業からリース業まで多角経営をしているような大企業じゃないんです。
あくまでも本業一本の中小企業なんです。
確実に儲けを得て、支払いを全て行わないといけないんです。
しかも、それだけじゃ足りない。
予備資金も必要です。将来の退職金の備えも必要です。
そういう事をすべて洗い出して、考え抜いて、利幅を決めていますか?
相場が●●円くらいだから相場通りで・・・という安易な値付けは命取りです。
皆それぞれ背負っている事情は違うんです。
その事情のことを「コスト」と言うんですよ。
でも、コストが高くなりすぎると売値をUPするにも限界があるから、
みな経営努力をするんです。付加価値をつけれないか考えるんです。
色々なヒントを得るために勉強をするんです。
今日はこの辺でよかろうもん。
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