『グルーバル・ハイクオリティでノーコミュニティー層と、ローカル・ロークオリティでコミュニティ層』

おはようございます。

今日は『非経済モデルを否定した先に何がある?』というテーマでお話ししたいと思います。

日本中が目を背け続けている話題に切り込んでみます。

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▼ どっちかを選べ!
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結構有名な記事ですが、今から7〜8年前にチームラボの猪子さんが書かれた、こちらの記事って、読まれましたか?

(※時間がない方の為に、後で要約しますので読み飛ばしていただいてもOK!)


▼『世界は、グルーバル・ハイクオリティでノーコミュニティー層と、ローカル・ロークオリティでコミュニティ層に分断される』

https://www.gqjapan.jp/culture/column/20140805/trotting-arround-asia-134

 

要するに…世界から選ばれるものは世界中からお金が集めるので圧倒的な資本でもって開発&運営されていくけど、

「ローカル(たとえば日本)を相手したそこそこハイクオリティーなもの」は、ローカルからしかお金を集められないので、シンプルにクオリティー勝負で絶対に負けちゃう(グローバルハイクオリティに飲み込まれちゃう)から、『ローカルハイクオリティ』には未来がないよね…という話です。


ここで猪子さんは「ならば、グローバルハイクオリティーに挑む能力がない者はどう生き残るか?」というところに切り込んでいて、結論は「コミュニティーの力」だと言っています。


これは、このブログでもちょこちょこ題材にしていることですね。


『人検索』(「あの人から買う」もしくは「あのコミュニティーから買う」)の文化をキチンと作りにいかないと、後に残る選択肢はシリコンバレーの企業との喧嘩です。

勝てますか?(笑)


未来は「グローバルハイクオリティー」を選ぶか、「コミュニティー」を選ぶか?の2択しかないぞ!……という話です。

 

猪子さんは、コミュニティー内部で起きている経済活動について「サービスあるいは労働力を提供すること自体がコミュニティーの参加になるので、場合によっては、市場価格よりも極端に安くなったり、無料になったりすることがありえる」と語っています。

#もう現代では当たり前になってますね


そして、それを【非経済モデル】と呼んでいます。

【非経済モデル】は、市場価格を無視してしまっているし、「お金=労働の対価」というルールすら無視することがあります。

このことを当時、テレビ番組でテーマにしてましたが、多くの視聴者から返ってきた反応は「ボッタクリ」「詐欺」「怪しい宗教」という言葉でした。

……ため息が溢れましたが、しかしながら、お金の流れや価格だけ見ると、「そう言えてしまう」という部分は確かにあると思います。


区別するポイントは「欺いているか、否か?」で、僕はよく後輩から居酒屋でボッタくられてましが、欺かれてはいません。

「テメーコノヤロウ(笑)」で終わりです。

ボッタくられたお金は居酒屋さんの売上になる訳ですし、その飲みの席の時間の価値を考えたら、また進んでボッタくられるんだと思います。


もちろん、他の人とだと、そんなことはしません。

経済のルール&市場価格に従って、サービス内容相応の値段をお支払いします。

  

今回、議論したいことは、「これだけグローバル化が進んだ世界で、真正面から【経済モデル】に挑むのって、ちょっと厳しくないっすか?」という話です。

だって、相手が相手ですよ。


記憶が曖昧なのですが……お金の歴史を遡ると面白いのが、その昔、中国なんかは、「中国でしか使えないお金(銅銭だっけな?)」を通貨にして、外からのアタックをシャットアウトしているんです。

どこぞの金持ちにブイブイ言わせないようにしている。


中国は今、インターネットでその歴史を繰り返していますね。

インターネットを規制して、シリコンバレーにつけ込ませない。

そういった「守り方」は、自国で完結できるだけの人口がいるから可能なわけで、日本では真似できません。

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▼ それぞれのファイヤーウォール!
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じゃあ、日本に住む僕たちは、僕たちの身をどう守っていくのか?

僕らに必要なのは「外部のネットワークから内部のネットワークを守る盾」です。

これを「ファイアーウォール」と呼んだりします。

僕の結論としては、猪子さんと全く同意見で「非経済モデルを確立する」が一つの道だと考えます。

「市場価格は500円だけど、友達の居酒屋でビール飲むと700円。だけど、友達のお店にお金を落としたい」という世界観です。

もう少し身近な例でいうと……(昔のご近所コミュニティーに見られたような)お隣さんがいきなりインターホンを鳴らして「肉じゃが作りすぎちゃったので、どうぞ」と〝おすそわけ〟してくださる、あのノリです。

材料費から、労働力まで、「まるごと無償提供」がまかり通っているあの世界(コミュニティー)には、さすがのグローバル企業も割って入れません。


似たような遊園地はあるけど、その世界観に没頭するために『ディズニーランド』に行くとか、美味しいコーヒー屋さんは他にもあるけど、「そこで過ごす時間」を買うために『スターバックス』に行く等、もともとあるビジネスモデルの中にも『世界観』にお金を落とすモデルは沢山あります。


そこに集まり、そこにお金を落としている人は、「安いから」という理由で行っているわけでもなく、グローバルハイクオリティーのサービスを求めて行っているわけでもありません。

「その世界観」に会いたくて、

「その世界観が好きな人」に会いたくて、

その場所に集まっています。

もしかすると、コーヒー一杯の値段は他より50円ほど高いかもしれません。

「それでも構わない」と。


「推しに課金して、美味しいもの食べてもらう」みたいな感覚も、それもまた『非経済モデル』です。

 

このコミュニティー形成を「宗教!」「詐欺!」と批判してしまうと、もう本当に未来がないので、世界の状況と今の日本の状況を照らし合わせて、いよいよ本気で考えた方がいいと思います

これ、逃げ切れない流れかもしれません。


今日もありがとう!

じゃ

またね。


阿部

 

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