VIP戦略



おはようございます!

さて。
今日は『V I Pサービスの本質』というテーマでお話ししようと思います。
ちょっとしたことですが、とっても大事なことです。

  

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▼ 貧しくなる国
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いろんな国や文化の動向を追っていると、「バブルの頃の日本を海外の人達が見た時は、きっとこんな気持ちだったんだろうなぁ」と思う景色に遭遇します。


大型ショッピングモールの建物デザインや、ライブのステージセットなどは、その国の“勢い”をそこそこ正確に表現していて、「あ、この国は、お金が回っているんだな」「ああ、この国は経済成長してないんだな…」を如実に伝えてくれます。

日本は間違いなく後者で、厄介なのは、ずっと日本に住んでいる(日本しか見てない)と「経済成長していない」ということに気づける機会が無いということです。


変わっていないんだから、(まわりを見るまでは)気づけない。


海外に行って、昼ご飯でも一発食べれば、「え? 世界の昼ご飯って、今、こんなに高いの?」と目が覚めるかもしれませんが、海外に行く体力も無くなってきているのが今の日本です。

#わたしのことです


「いやいや、私は別に海外に行ったりする生活をするつもりがないので、関係ないわ」とウチの母ちゃんあたりは言いそうですが、僕の手元にある商品が僕らの手元に届くまでには海外から仕入れている原材料や石油などがゴリゴリに絡んでいるわけで、現代において、「海外と1ミリも接触しない」ということはほぼ不可能です。

「原価が上がっているのに、商品の値段が変わっていない」ということはつまり、お店の方が無理をしている(お店の利益は減っている)わけで、お店の方が使えるお金が減るので、あなたの商品が(お店の方に)売れにくくなります。
 
誰かが無理をしたら、そのシワ寄せは必ず自分にきます。
抜け駆けなどできません。経済というのは、すべて密接に絡んでいるわけですね。
  
 
このことを受けて、「日本の経済対策ガー」と政治家さんを叩く風潮があります。


たしかに、「もっと上手くやろうよ」と思う場面はありますが、責任は政治家さんだけにあるわけじゃなくて、「こういう選択肢があるよ〜」「こういう進め方もあるよ〜」という新しい提案を、国を挙げて潰してきた(バッシングすることで、自分達の選択肢を減らしてきた)日本人も少なくありません。

しかしながら、とっくに終わりが始まっているようなこの国に、僕の友達はたくさん住んでいて、「それでも、何とかできないかなぁ」と考えます。
意外と郷土愛の深い男なんです。

 
そんな中で、3年前ぐらいから阿部が仕切りに言っているのが「V I Pデザインの重要性」です。
 
言うまでもありませんが、僕らが飛行機に乗るとき、エコノミークラスで安く利用できるのは、V I P客(ファーストクラス・ビジネスクラス利用客)がいたから実現できたわけで、V I Pを踏まえたビジネスモデル計になっていなければ、料金(飛行機を飛ばす費用)を客席数で割り勘する形になり、お金に余裕が無い人は飛行機サービスを受けることは出来ません。


具体的に数字で説明します・・・

東京~ニューヨーク間を飛んでいるJALの有名旅客機、ボーイング777を例にあげます。

先ず、ボーイング777の概要ですが、下にざっと席数とクラス別料金を記載します。

・ボーイング777全席数 244席

(ファースト、エコノミー、プレエコ、ビジネスのトータル)


以下、内訳↓↓↓

・エコノミー席数    147席   片道料金 ¥209,500-

・プレエコ席数     40席   片道料金 ¥386,000-

・ビジネスクラス席数  49席  片道料金 ¥765,000-

・ファーストクラス席   8席 片道料金¥1724,000-

※2021年の料金を例として使用


・・・どいつもこいつもなかなかお高いです。


まぁ何となくこのくらいの値段の開きがあるということを踏まえて、

コノ価格で全ての席が売れたとすると、

¥97,513,500-となります。


つまり東京~ニューヨーク間を一発飛ばしたら、約1億円弱の売上が出るという事ですね。

これは言い方を変えたら、「約一億円弱の売上を出さないと飛行機は飛ばせない。」「このサービスは回らない。」という事です。

「飛行機を東京からニューヨークまで飛ばそうと思ったら約一億円弱が必要である。」という事を踏まえた上で、

東京~ニューヨーク間ボーイング777をエコノミー席だけの一律料金にしてみたら、『飛行機』というビジネスモデルはどうなるか。

調べてみました。

#ちなみにこのようなサービスは存在しません

#シュミレーションの為の試算用です

#『仮に』です


先ず、ファーストクラス、ビジネスクラスを外した分の面積があるので、座席数が変わります。(#ファーストクラス、ビジネスクラスはでけぇんです)そこに、エコノミー席を敷き詰めます。

そうするとボーイング777の総席数は351席(#全部エコノミー)用意できる。

つまりプラス100名ほど乗れる事になります。

言い方を変えると、通常(244席)よりも、プラス100人で1億円を負担することが出来る。

割り勘できる人数が100名も増えたので、一人当たりの負担額、減りそうですよね(笑)

#思わない

#ばれてる


計算すると、351席 × ¥209,500- = ¥73,534,500-

つまりエコノミー席だけで飛行機を飛ばすと、約¥2,4000,000-程足りないんです。

そうです。

足りないんです。

という事は、

この¥2,4000,000-をまた351人で割らないといけない。

これをまた追加で分担すると、一人当たり¥68,316-です。

ココから何がわかってくるか。


僕たちがエコノミー席に座るとき、約7万円近くをVIP席の人が負担してくれていたという事です。

#ファーストクラスの横通るとき 「あざすっ!!」って言わなきゃね


ただでさえ安くない飛行機代が、更に7万円近く値上がりするとなったら、きっと利用する人は減るでしょう、VIPがいなかったら(設計していなかったら)『飛行機』というサービスはある一部の富裕層しか利用できないサービスになっていた可能性があります。

これが日本人が好きな、『差別・区別の無い、平等なサービス』です。

VIPを作らなかったことによって、お金をたくさん払えない人にたくさん払わそうとしてるのが『日本人』です。

意外と『差別・区別の無い、平等なサービス』って、優しくないんですね。


だからVIPを設計することによってVIPにたくさんお金を負担して頂いて、そうじゃない人の負担を下げてうまく世の中回していきましょうねって話です。

#累進課税みたいな


繰り返しますが、僕らは「お金に余裕が無い人が増える国」に住んでいます。
どこを押さえなきゃいけないかは明白です。


算数だけでちょっと長くなり過ぎたので、続きは明日の投稿でお話しようと思います。

「VIP具体的が大切なのはわかったから、具体的にどうすればええねん」、というところだと思うのですが、明日は「VIPを設計する上で、押さえておかないといけない考え方」を共有できたらと思います。


長々とスイマセン。


今日もありがとう!


じゃ

またね。


阿部

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