「『正しいサービス』よりも『惚れるサービス』」

おはようございます☀!


さて、

今日は、『正しいサービス』よりも『惚れるサービス』というテーマでお話させて頂きます。

ビジネス(商売)に於いて、「自分の商品を高く買ってもらうことが大切」ということ、そして「その為には、どんな技術を持っておかなければいけないのか?」「その為には、どんな環境に身をおかなければいけないのか?」ということが重要になってきますが、

今回はその延長上にある、

「『正しいサービス』よりも『惚れるサービス』」というテーマで御座います。

━━━━━━━━━━━━━━

▼ 宿泊費が上がれば上がるほど、

『機能』が値段に見合わなくなる
━━━━━━━━━━━━━━

今、僕の務めるホテルでは、価格帯をもうちょい上げよう(ハイブランドマーケットの中でも、今よりもうちょっと上に行こう)となってまして、

…となると、相手は「高価格帯のホテルに泊まれる人」になってくるわけです。

 

それもあって、「宿泊にお金をかける人(かけられる人)の気持ちを分からなきゃダメだ」と思って、この1〜2年、「安いホテル」と、そして「高いホテル」を意識的に泊まり歩いてみたんです。

 

そうすると、「宿泊費が上がれば上がるほど、『機能』が値段に見合わなくなる」ということが分かってきました。

 

グラフで見ると、「値段」と「機能」の関係は最初は順調に右肩上がりになるのですが、途中から、「値段は上がり続けるけども、機能は“ほぼ”横ばい」という状態になる。

 

でも、これ何となくイメージできますよね?

 

一泊4000円の宿と、一泊9000円の宿は「機能」がまるで違う。

 

4000円の宿には、部屋に風呂・トイレがなかったりするけど、9000円の宿にはバッチリとついている。

 

これが一泊1万5000円となると、ベッドはフカフカになってきて、一泊3万円ともなると、アメニティーが充実して、風呂もガッツリとした湯船があったりする。

 

このあたりまでは「値段」と「機能」は比例関係にあるわけですが、1泊10万円の宿と、1泊15万円の宿の「機能」の差って、ちょっとよく分からないんです。

 

安い時は「5000円」で、とんでもない差があったのに、高くなってくると「5万円」でも差が分からなくなる。

 

「何もない」が価値になることもある

 

世の中には一泊20万円の宿や、一泊30万円の宿などがあるわけですが、もうこのへんになってくると売っているものが「機能」じゃないんですね。

 

むしろ「何もない」が価値になってきたりする。

 

分かりやすいのが、少しイイところの宿にあるのが「部屋にテレビが無い」です。

 

旅に「機能」を求めていない人からすると(ホテルを別荘のように捉えている人からすると)、「テレビ」というのはノイズでしかないので、まずは「テレビという機能」を取り外したりします。

あるいは扉で隠せるようにしている。

このへん面白いですよね。

 

「なんで部屋にテレビが無いんだよ!」と不満を持つ層もいる(というか、そっちが大半な)わけで。

それこそ「使わない時はホテルとしても貸し出すことができる別荘」を打ち出しているNOT A HOTELが建てられている場所って、ことごとく、周辺に何も無い場所ばかり。

 

「駅近」とか、「アミューズメントパークまで徒歩3分」とかじゃないんです。

 

「機能性」のようなものはまるで無いんですけども、そこに高値がついている。


「人はどうすれば恋に落ちるのか?」ということ学ばなければいけない

 

「じゃあ、何もなければ、高値で売れるのか?」というと、そうではなくて、そういうものを買う(借りる)人って、まず「気」とかを凄く重要視していて、そして、やっぱり最後は「人」なんですね。

僕も年に1〜2度利用させていただいている少しイイところの宿があるんですけども、その宿の支配人さん、あるいは、従業員さんって、「距離感」とかが抜群で、結局、「久しぶりにあの人(支配人さん、従業員さん)に会いに行こう」が動機となって、また、そのホテルに“帰って”行くんです。

その時、そのホテルの隣に、同じ機能を持ったホテルBがあったとして、そのホテルBが5000円安かったとしても、僕はホテルBを選ばないんですね。

 

というのも、わざわざ時間をかけて、そのホテルがある地域まで行くわけじゃないですか?

長野の山奥なのか、沖縄の離島なのか、はたまたメキシコ・カンクンの外れの地なのか。

そこまで行くのって大変なコストで、わざわざそこまで行ってしまった僕らは、「5000円をケチって、あの人に会えない」を選ばないんですね。


そう考えると、「正しいサービス(機能性が高いサービス)」はほどほどに、「惚れるサービス」を提供した方がよくて、サービス提供者が科学しなきゃいけないのは、「人はどうすれば恋に落ちるか?」という部分だと思います。

人のココロの動線を正しく理解しないと(理解しようとしないと)、『高い金額』を払ってもらう事は出来ないし、結局いつだって「富裕層は(自分のターゲット層は)『何』にお金を払っているのか」を細かく分析し続ける事が、自分の商品に正しく価値をつけるために必要なスキル(というか概念?)なんだなと、改めてキュッと自身を引き締めた次第であります。


一言で言うなら、「人を想う」に尽きるなあと。

#愛やで


今日もありがとう!!

じゃ


またね!

阿部


#Biz Insights
https://avenogyo-ren.blogspot.com/?m=1

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?