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明治安田生命J1 第18節 清水エスパルスvsヴィッセル神戸 レビュー #3 好調の要因

今節から後半戦になる第18節の相手はヴィッセル神戸。失点ワースト1位、2位の対決となった。エスパルスは篠田体制になり守備への改善は見られており、なんといっても中盤にレナトアウグストが怪我から復帰し、ドウグラスが復調していることも要因の一つに挙げられる。対する神戸のビジャは現在ゴールランキングトップと波に乗っている。エスパルスの守備を中心に振り返っていきたい。

1.スタメン                                                            2.前半                                                                  3.後半                                                                   4.感想


1.スタメン

エスパルスは、金子に変わり天皇杯のプレーを評価され河井を抜擢。他は前節と変わらない。

2.前半

キックオフからエスパルスは、前からアタックを仕掛ける。試合序盤から相手のスペースと時間を奪いに行く姿勢を見せることで得意のショートカウンターを見せる。徐々に落ち着きはじめて前半26分にドウグラスのカウンターが炸裂した。神戸は、ボールを狙い通りに進められているようには見えなかった。

神戸のボール循環は、2CBが開き山口が一列前でサポートする形。SBは幅担当。SHが中で間受け。エスパルスの前線では、片方のCBにドウグラス がワンサイドカットで遮断。北川が山口へのパスコースを切ることで、サイドへ誘導することができていた。さらに西澤がSBへのパスコースをカバーシャドウすることで、CBはうまく前進できずにいた。

アウグストは、エウシーニョや松原のSB裏や中盤への激しいチェックが要所で効果的だった。

そんなもどかしさを感じつつあった神戸に前半26分鋭い一本のカウンター。ドウグラス が、スピードのあるボール運びで、宮→山口を突破。最後は北川が押し込み先制。

3分後にビジャに同点弾を浴びスコアは1-1.で後半に向かう。一瞬マークの緩さがあったシーンだった。そこをつく、ビジャも素晴らしい。神戸はウェリントン、ビジャの二人でエスパルスの二見、ファンを質的優位で上回っていだと思うので、その神戸のストロングポイントは驚異だった。

3.後半

 エスパルスは、前半同様中央を閉じサイドに誘導することで守備の安定を、はかっていた。何度かコーナーで危ない場面はあったものの、凌ぎきることに成功。

64分あたりから4-1-4-1にポジションを変える。ドウグラス、竹内、河井で前プレができるので3-3の構図になり時間を奪う守備が可能に。また、スタミナを考えてエスパルスの両SBをあげなくても良いシステムとなる。以前ならずっと同じ4-4-2システムだったので、松原、エウシーニョが終盤にヘロヘロになっていた気がする。そこから失点もあったので、この4-1-4-1は理にかなってる。

68分に二見のロングスローからドウグラスのヘディングシュート。綺麗に決まりこれで2-1。サイドからのクロスでヒヤヒヤしたがなんとかそのまま終えることができた。

4.感想

エスパルスは相手がボールを持つことが得意なチームに対して相性がいい。相手の使いたいスペースを消すことができていることが大きいと思う。また、後半から4-1-4-1へシフトすることで、相手の時間を奪う守備も効果的だ。

際立っているのはボールへの執着心。一人一人がまずボールホルダーに寄せる。この基本の動きが結果的に相手の時間を奪うことに繋がりショートカウンターが生まれている。この差が好調の要因だと思う。篠田監督はそれをやりやすくするためにポジションを修正しながら、うまく選手が立ち回れるように調整していることが今までのヨンソン体制との違い。

そして、ドウグラスが7試合連続ゴールで、素晴らしい活躍。次節のガンバ戦も楽しみで仕方ない!


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