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考える力を磨き、自分の考えを表現していきたい

今や政治系ユーチューバーとして、多くの視聴者を集める及川幸久さん
ソフトな語り口で、わかりやすい解説をしてくれる著者の
表現するノウハウがぎっしり詰まった一冊です。

私が最も印象的であったのが、『情報収集』の大切さです。
『伝え方』となると、どうしても、
上手な表現方法やテクニックを考えがちですが、
表現することの根幹を成すのは、『情報』にあり、
その『情報』を自分がしっかり理解することが重要です。

また、『情報』はいわゆる『フェイクニュース』も多く、
『情報』のソースを確認することは、
正しいことを理解する上でも、重要なことです。

例えば、日本のマスメディアにおいても、
保守系やリベラル系など、
放送局、新聞社の思想背景があり、
ニュースの提供の仕方には、
その思想背景が大きく関与しています。
それは、国際情勢についても同じで、
テレビにおけるアメリカのニュースは、
その多くをCNNの報道に依存していますが、
CNNはどういった思想背景があるのかを理解した上で、
ニュースの内容を盲目的に、鵜呑みにせず、
その背景はどういうものか、と第三者的視点に立つことは大切です。
そうでなければ、自分の意志や考えでなく、
ある種の『洗脳』状態にもなってしまう、という事です。

国内、国際情勢に関わらず、
1次資料にあたることが、自分で考える力を養う上では大切で、
自ら情報を集め、比較し、考えることで、自分の考えをつくり、
情報発信することが必要だな、と感じました。

とはいえ、国際情報を集めるためには、
やはり『英語力』は欠かせないモノなので、
本書では、英語による情報収集についての
ノウハウについても多く書かれており、
英語力を磨くコツも多く知ることができます。

そして、『情報』を収集するためには、
『目的』を明確に持つこと。
今の世の中では、『情報』はありすぎて、
『情報』収集だけで、膨大な時間を取られる可能性が高いです。
そのため、自分の『課題』を持ち、
情報収集に『目的』をもつことが大切だとも
著者は伝えています。
確かに、何のための情報を集めているのかが明確である方が、
短時間で、必要な情報を集められる可能性は高いですね。

『情報』収集の他に、感銘を受けたこととして、
『知的正直さ』を持つこと、という内容があります。
集めた情報に対して、
『自分は本当に理解したのか』と考えることです。
ここで、本当の理解がなければ、
表現した時に相手に伝わりません。
それもそのはず、自分がきちんと理解していないことが、
相手に伝わるわけはないです。
同時に、知ったかぶりをしないこと。
自分が理解していない内容は、
理解していないことを伝えた上で話をしたり、
また、伝聞として伝えることでも
相手に伝わる度合いは大きく変わってきそうです。

その他の及川幸久さんのノウハウは、
本書を読んで頂ければ、と思いますが、
私は、これから日本が、世界がより良い方向に進むためには、
一人ひとりが、こうした情報収集力を高めて、
自分の考えを表現することが増えていくことが大切であるとも思います。

大きく時代が変容している現代において、
誰かの意図に影響を受けた『洗脳』されたような生き方をするのではなく、
自分の考えをもって、自己実現を目指した生き方をすることによって、
人々が本当の意味で、生き生きとする時代と変容できるのではないか、
とも思います。


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