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旅行記 負の遺産巡り 広島

「死ぬまでには一度は足を運びたい」
そう思って長いこと行かなかったところ
それが広島である。

近隣に住んでいれば
何かの機会に行くこともできるが
関東に住んでいる私には
いくら小さい日本でも
遠く感じてしまった。

「いつか行きたい」
その「いつか」は永遠に来ない。

「いつか」に別れを告げて
広島に向かったのは
2019年のGWだった。

生きたいと思ってから
何年過ぎたことだろう。


広島に着いた翌日
市電に乗り近くの駅で下車
木々の隙間から見えたのは
まぎれもないあの原爆ドームだった。

第一印象では
イメージしていたものより
一回りも二回りも小さいと感じた。

しかし間近で見てみると
その存在感に圧倒された。

70年以上も経ちながら
この広島の上空で何が起こったのか
私達に教えてくれている。

今はこうして平和だが
原爆が落ち多くの人の命が
ここで失われたということを。

この原爆ドームが無かったら
この平和な街並みを見て
約70年前にここで何が起きたかなんて
想像するのは難しいだろう。


このような負の遺産は
被害者・犠牲者の方にとっては
つらい記憶を呼び起こすものとされる。

しかしながら
歴史的事実を忘れないようにするためにも
こういった負の遺産は子々孫々に渡り
大切に残さなくてはと思う。





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