「さなだや」というその蕎麦屋は…
池波正太郎作『正月四日の客』の舞台は、本所の枕橋にある蕎麦屋。「鬼平犯科帳」の『蛇の眼』で覚えている方もいらっしゃるかもしれない。美味い蕎麦屋だ。亭主は庄兵衛。両作ともに同じ名前だが、キャラクターが異なる。
現存する枕橋へ向かった。
枕橋「古いなぁ」…思わずこぼれた一言。耳を傾けるとブツブツと昔語りをしてくれそうな趣がある。橋の袂にある石碑によると、
寛文2年(1662年)、関東郡代であった伊奈半十郎により、中之郷(現在の吾妻橋)から向島に通じる源森川に源森橋が架けられ