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ロマンチック街道へまっしぐら

最近、ある人の作品に何度も泣いてしまう私なのである。この日もまたそんな衝撃を受けた朝だった。色んな意味で恥ずかし過ぎて、とてもまっすぐと向かって、伝えられないのだけど、思い浮かぶだけのあの手この手で私なりにこの感情を伝えられたらと思う。まるで、パレードのミッキーマウスが私だけに向かって手をふってくれているかのようなそんな魔法にかかってしまったみたいである。

規則正しく動く通勤電車の中で、まわりの世界がぼやけそうになるのを必死におさえながら、今は花粉症の季節だからと、鼻水をズルズルすすりあげる音で必死に誤魔化す。ちなみに私も花粉症である。薬が効いているはずなのでこのこぼれ落ちそうになる滴は正真正銘のナミダである。このまま涙で滲んだ景色だけを見ていたい。泣けるというのは幸せな事だと私は思う。

ロマンチック街道はドイツのヴェルツブルクからフュッセンまでの400kmの街道ルートである。中性のロマンが随所に宿るドイツ屈指の人気街道であるとされている。

日本にも日本ロマンチック街道がある。日本において最もドイツ的景観を持つ街道として、長野県上田市より、群馬県草津町、沼田市を経て栃木県日光市を結ぶ全長約320kmの街道である。日本ロマン詩人達が多くの作品を残した、日本で最もロマンあふれる街道としても知られてる。(色んなところから抜粋)

私自身はこの日本ロマンチック街道を小学校5年の時のN先生に教えてもらった。N先生の発する「ロマンチック」が爽やかで、だから私はずっと覚えていたのかもしれないと思う。先生は日本人であるけれど、鼻がスッと高くて横顔がキレイな人だった。過去にその鼻を「外人!」とからかわれて「うるせーんだよ!」と胸ぐらを掴んでブチ切れた事があると言っていた。(女の先生である)少し毒気を持った話し方をする人で、笑いのセンスが抜群だった。私たちの作った学芸会の為の劇を先生に手直ししてもらうと、どこかモジモジとした頼りないストーリーが、スッと一本筋の通ったような、「笑い」が浮き彫りになるものに仕上がった。

私はオラクルカードが好きでよく自分の為にカードを引くことがある。その中でも大好きなカードの一つ、「PowerofJoy~喜びのパワー~」というマイトレーヤの笑い仏様のカードがある。そのカードと出会ったのは少し前になるのだが、未だに私の中で大きな存在感を放っている。小学校の図工の制作で「自分の中の神様」を作るという課題(少し違うかもしれない)があったのだが、自分の作った作品から出てきた神様にも似ている気がした。それは小学校のいつの頃だったのか思い出せないのだけど、なんとなく今、N先生の小学校5年生だったのかもしれないと思った。

今ロマンチック街道を車で走ったらどんな景色が見えるのだろうか。情緒の溢れるであろうその道で自分の見たかった景色がたくさん見えるといいな。そしてそれは「誰かとドライブ」がいい。散りばめられた無数の星に手が届きそうになったら、この魔法が消えないうちにそっと願いをかけたい。やっぱりまだまだ話せない事もたくさんあるけれど、何年後か先の未来には全部笑い話になりますように。







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