ロッキードじゃない、ボーイング
ASIOS著『増補版 陰謀論はどこまで真実か』を批判する。今回は日航機墜落事故の記事にある、信じられないような間違いを取り上げる。
P216に中タイトルとして「日航やロ社が隠蔽に協力する理由はない」とあり、続く本文は次のような感じだ。
ここで重要なのは、米軍もしくは自衛隊の撃墜説が正しいとすれば、日航および整備に携わったロッキード社は被害者であって、隠蔽に協力する筋合いはないといことである。むしろ、撃墜が証明されれば(中略)責任は回避できる。つまり、日航としては撃墜の可能性があるなら、それを徹底的に追及する必要があったのである。
ロッキード社じゃない。ボーイングだ。
123便はジャンボ。これはボーイング747の愛称。この事故に興味を持つ者で知らない者はいない。整備をしたのも当然ボーイング社。
これはあり得ないミスだ。わざとやってるんじゃないか?
ボーイング社が隠蔽に協力する理由
ボーイング社が隠蔽に協力する理由も、参考文献に書かれているじゃないか。
このように、経済の面から見ればボーイング社の修理ミスや日航123便墜落がまったく影響を受けておらず、むしろ政府の後ろ盾によって日航の株価も上がり、ボーイング社は過去最高の売り上げを記録している。これをどう説明すればよいのだろうか。単なる偶然か、それとも政府間の思惑が一致した結果、必然的にこうなった、ということではないだろうか。
いずれにしても米国内はともかくもこの日本において、修理ミスを犯して五百二十人もの命を奪った会社の製品を、同じ年内に大量購入する政府(防衛庁)や日本航空、全日空について合点がいかないのは遺族のみならず、誰もが思うことだ。
『遺物は真相を語る』P158
次は参考文献にあるサイトだ。
事故の原因を作ったとされるボーイング社は、もしこれが事件だとすると、罪をかぶった形になったのだが、その後、着々と日本でのシェアを高め、いまや中型機以上では、ほぼ独占状態といってもよい状況を作り上げている。
「森永卓郎の戦争と平和講座」第76回:日航123便はなぜ墜落したのか
https://maga9.jp/morinaga170830/
ボーイング社は修理ミスを認めたとはいえ、結局、裁判で責任を裁かれることは免れている。また、米国側が隠蔽に協力したことから、以後水面下外交の材料をして使われ、この30年先進国で日本だけが成長できない、という指摘もされているわけだ。
知らないはずのないこと、調べればすぐにわかること。わざと知らないフリをして、わざとロッキードと書いたんじゃないの?
日航が協力する理由
日航が協力する理由も、推測するのは容易だ。
遺族に詰め寄られた日航の副社長が「北朝鮮のミサイルに撃たれたんだ」と叫んだ。
遺族が「中曽根総理に直訴しに行こう」と言ったら、日航の社長が「そうしたら私は殺される」と震え出した。
「本当の事故原因を追究したら戦争になる」なんて言ったやつもいた。
つまりは、騙されたり脅されたり金を積まれたりして、協力させられた。誰でもすぐに思い付くようなことだし、本にも書かれているのだが…
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