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不思議な力を信じている・其の一

なんで私は目には見えない力を、強く信じるようになったんだろう?
と今までを振り返ってみる。
一般的には歳を重ねる毎に、合理的に現実的になるものだと思っていた。

でも若い時は「たまたまだよ」で片付けていた事が、並べると繋がって線となったり、
「偶然」と言い切るには無理があるタイミングだったり。
不思議な力と言う存在が、いつも側にある事を歳を重ねる毎に感じる。

幼い頃からの出来事を思い出してみる。
信じられない方も勿論、いらっしゃると思う。だからフィクションだと思う方は、そう思って聞き流して頂ければと思う。

3回 車に跳ね飛ばされた

6歳の頃から通算、車に3回跳ね飛ばされている。
…よくもそんなにぶつかるものだと、自分で自分が面白い(笑)
でもここで、よく耳にする「ぶつかった瞬間、誰かにフワッと包まれた気がする」とかそう言う事は無い。
ぶつかった瞬間の記憶が飛んでて覚えていないのだ。一生懸命、思い出そうとしてみても、車が近づいてきて「あっ!!」と思った。その画像は覚えてるが…次の記憶は道路に転げている記憶にしか繋がらない。

1度目は家の前だった。
「八雲〜〜〜!!!」
車のブレーキ音と友達の泣き叫ぶ声で家から裸足で飛び出して来た、母親の絶叫。……車にぶつかった事実より、母親の絶叫の方が心拍数を上げた(笑)

車の横で呆然と立ちすくむ近所の男性。道路で寝っ転がりながら見ていたが、みるみる顔が青ざめるのが子供目にも分かった。あのね、本当に人ってザーッと血の気が引いていく瞬間が顔に出るんです。ちびまる子ちゃんの、あの画像。あれはあながち嘘では無い。

……話が脱線しましたが、2回目は近所で父親の車に、ぶつかった(笑)ここまで来るとコントだ。
私は転んで足を少しぶつけただけだが、運動神経の良いゴリラのような親父だったので←こら

きっと父がブレーキを踏むのが早かったおかげだと思う。念の為に病院に行って何とも無かったと分かったら、速攻……帰宅後に父親にガッツリ説教された。

そして2度ある事は本当に3度あるのだ。

最後の3回目は19才の頃。場所は新宿西口だった。信号は青。小走りに渡っていたら左折車に思い切りぶつかった。営業車らしいその車の男性が、またもや…道路に立たずみ、まるこちゃん状態。

場所が場所だけに沢山の方が心配して下さり、
「君!何してんだ!早く救急車を呼びなさい!!!」と呆然と立ちすくむ運転手に言って下さったり、女性の方が「看護師です。何処か痛い所はありますか?」と優しく話しかけて下さった。あの時の皆さま、本当にありがとうございます。

ジャンプした時のカエルのような姿で道路にひっくり返る自分の姿←カエルだけに?
私も当時は、今をときめくガラスの10代だったからか?猛烈に恥ずかしさが先に立ってしまって、「この場から早く去りたい……」
としか思わなかった。

でも、見上げた空がとても綺麗に晴れていて

「こんなシチュエーションで(しかも新宿ど真ん中で)空を見上げる経験てのも、なかなか無いな」

とか何とか思っていた。

3回とも無傷


そうなのだ。私も自分で奇跡だと思っているのだが、3回とも切り傷1つ負ってない。

軽い擦過傷?はあったりしたが、別にどこも痛くなかったし、全然平気だった。
病院の先生も「今は大丈夫でも、数週間後に痛みが出たりする時もあるから、違和感を感じたらすぐ、来て下さい」と言っていたが、数十年経った今も………違和感は無いので多分大丈夫だと思います。


流石にこれって
「ツイてるだけじゃなくて、すごく守られてるんじゃなかろうか?」
と何となく感じていた。

決定打のラスト1回

そして20歳も回った頃、上司と一緒に職場の皆のランチを買いに出かけた時にそれは起こった。
「八雲、隣りに乗りな」そう言って助手席に置いてあった書類やらセカンドポーチやらを片付けてくれたのだが

「………嫌だ!!!隣りに乗りたく無い!!!」

激しく思った。車に詳しくないのでよく分からないが高そうな、セダンタイプのデッカい車。

「すみません。高岡さん(仮名)が嫌いとかじゃなくて、そこ、乗りたく無いです。」

素直に伝えた。
「ふーん。」高岡さんは怪訝そうな顔をしていたが私は後部座席に乗り込み、車を走らせた。
狭い住宅街を抜けていたその時、T字路で横からノンブレーキで軽自動車が左から突っ込んで来たのだ。

助手席側の扉が内側にベッコリと凹んだ。
軽自動車を運転していた女性は、車中でしばらく呆然と動いていなかった。

「……ふざけんなよぉ〜!!」高岡さんも怪我はしていなかったが、ガッカリと頭を垂らし、深いため息をついてから、車を降りて相手と話していた。

「絶対、そうだ。守られているかも?じゃなくて守られているんだ」
私はその時に強く思った。



続く



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