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ギターを買った話。

今年の1月、ギターを買った。アコースティックギター。

お店に行くとたくさんのギターが展示されている。どれを選んだらいいのか。戸惑い佇む私に
お店の方が「ギターお探しですか。」声を掛ける。
心拍数があがった。

私はまず、ギターの知識がほとんど何もわからないこと、高校生の時フォークギターを買ったがFコードが弾けなくてやめてしまったことを話した。初心者だとわかると「どんな曲を弾きたいの?」と聞いてくれたので、「昔のロックをぽろんぽろんと弾きたいんです。」と答えた。

本当はこの数日前、あるロックスターがアコースティックで奏でたあの曲、それをどうしても弾きたくて、来たんです、、なんて、いい歳をして、恥ずかしくて言えない。

どうやら、ひとえにアコースティックギターと言ってもいろんなジャンルがあるらしい。するとお店の方は、さらに価格帯があることも教えてくれた。

今度は挫折は無しだ。何年掛かっても。
それに、沢山のギターを前にして、にうーんと考えてしまう。私は選びかねていた。そんな私をみて、お店の方はフロアーを移動した。すると、

一本のギターが目に止まった。
艶を消した少し小さめのボディー。
深い濃い木の色。
店内のフロアーでそれしか目につかなかった。
どうしてもこのギターじゃないと嫌。

私の視線に気づいたのだろう。「弾いてみます?」お店の方の勧めに、そのギターを抱えてみた。勿論、なんにも弾けないけれど。
とりあえず、ぽろん、ぽろーんと爪弾いてみる。
お店の方は、何か用があるのか、いつのまにか、そのフロアーには私一人になっていた。

置いてあるソファーに座り、ぽろん、ぽろーん、暫く弾いていた。綺麗な音だ。ぽーんと弦をはじくと、まるでそれは空中に音の線をつーっと描いているようだ。つーっと長く伸びては消えてゆく一本の音。わたしは、なにするでもなく、なんとなく弦を弾く。

そうするうちにふわっと、なんとも言えないいい香りが漂う。ボディの木面の油なんだろうか。

このギターを家につれてかえろう。私は決めた。

後から知ったが、初心者のこのようなギター選びは間違いらしい。ネックとか弾きやすさとか。それが大事だそうだ。 

こうしてギターをひとつ家に連れて帰った。
今年買ってよかったもの。それは、アコースティックギターです。
その後の話は、また後ほど。
、、、格闘編に続きます。


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