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‥忘れないために

春になった。
土の中からも緑の芽がそこらじゅうに顔を出す。まるで世の中全部が空へ向かって伸びていくように、エネルギーに満ちる。私も上へ、平らなところにボーッと立っているわけには行かない。歩こう、登ろう。
出かけたら、‥‥コケた。

結果、左手親指の付け根に2本ひび。全治三ヶ月、ギターも暫くお休み。情けなさを抱えたまま、でもライブは聴きに行った。昨年の話である。
怪我をしてから二ヶ月たったろうか。アートポップエンターテイメント主催の「CRUSH OF MODE  PREMIUM AC.EDITION 」場所は横浜だった。普段はロック、それもV系バンド等で活躍のミュージシャンの方も、この日は、アコースティックギターやテクノでのライブとのこと。
日程はゴールデンウィーク中の2022年5月3日、これは必見だ。普段はロックを聴かない友人を誘い、私たちは、横浜へ。
中華街で昼食後、会場へ向かった。

ライブはとても楽しかった。自分の座席から舞台を見上げると、奏でる音色はもとより、トークもまた、魅力的な吸引力に満ち溢れている。舞台に上がる人は、圧倒的な魅力の塊で出来ているみたいだ。そう思う。
出演者は、告知ポスター順に、
大槻ケンヂさん(筋肉少女帯、特撮)
橘高文彦&本城聡章さん(筋肉少女帯)
新宿ブルース(メリーガラ・結生)さん
AC-ADAPTERさん(メトロノーム)
小林写楽さん(メトロノーム)
ぶう&クラオカユウスケさん(えんそく)
OA &MC:団長さん(No god)

ライブが終わり、私は、こんなふうに弾けたら、弾けるかもと思いながら、帰路に着けた。そう思えたのは、この日のライブでのあるシーン。オーケンがジャカジャカジャーーーンッと、解放弦でギターを掻き鳴らしたのだ。すごい。
カッコよかった。

後日、久しぶりにギターをケースから出し、真似してみる。ジャカジャカジャーーーンッ。ん、良い。良い。

リハビリに入るのを待たずに、私はギターレッスンの教室に通い始めた。
それから‥今年の夏の「CRUSH OF MODE」は、今度はロックを聴きに行く。
                   
                   



 




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