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理解までのタイムラグ

コミュニケーションに話題はつきものです。

「隣に新しい建物ができる」

「台風が来るらしい」

「あそこのお店美味しかった」

「○○さん結婚するんだって」


様々な事実が目の前の人から告げられます。

そして、その時私は思います。












       へぇ。










……それ以上の感想が出てこない……

ただその事実を受け止めることしかできません。

なのでコミュニケーションが上手くいくはずもなく。

いや、今日ね、上記みたいな感じの話題が会社内で出まして、今お伝えした様に私のなかからはそれ以上の感想が出てこなくてですね。社内の人たちはその話題で一定盛り上がって話してるのに。
むしろなぜ皆さんがそんな一瞬で色々感情が出てくるのかわかりません。

会話に入りたかったというよりも、私の感情機能に疑問を持ちまして。
私って感情がなかったんでしょうか?そんな無機質なの???と自分に問いかけるも、湧いてこないものは湧いてきません。自分でも薄情な奴、というか、人の気持ちがわかんねぇ奴だなと思います。
ただどうしてもその時は「そうですか」以上の感想が出てこなかったんです。



こういうことがあると、自分はなんでこうなのかを考えるクセがありまして。

以下その時悶々と考えながら書いた文章となります。








この世がいまの様になっている。

それは当たり前のことであり、それ以上でもそれ以下でもない。

足元には素材は違えど地面と言われるものがあるし、上には空がある。

それに人は疑問を持たない。
"あたりまえ"だからである。
あたりまえ過ぎて、それ以上に何も思わない。

一方で特殊な事例、例えば、過去最高の猛暑日であるとか、台風が来てるとか。
そう言うのには、ある程度人は興味を持つことが多い。

もっとミーハーな話題でもいい。新しい建物が立つとか、人気の芸能人が来るとか。

そしてそれは共通の話題になりやすいため、組織内でコミュニケーションを取る際に有効に使われる。
その話題はみんなで盛り上がるとされる。



………と、ここまでなんだか学者気取りに書きましたが、私が何を言いたいかと言うと、



そういう世情に興味ねぇ〜〜〜〜〜〜〜
わかんねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜


はい。
マジで好きなことに関してしか興味がわかない野郎なんだなと、会社内でばっちり浮いたときに思いました。
そういう関心はあるよみたいな装いくらいしとけと今なら思います。そう言う装いしてると今ある仕事が終わらないんですと言い訳をさせてください。

雨降っててもお気に入りの服着てるときとかはヤダなぁと思いますが、会社に来てる服はどうなってもまあいいものしか着ませんから、そらそうなる。






……ここまで書いてみて(というか、アスタリスクの中の文章を今日の投稿にしようと思ってたのですが)、ふと改めてこう考える理由となった、今日出た話題を思い出したのです。

そうすると、不思議とあれこれ感情が出てきました。実話をだすのはあれなので例えでいうと、冒頭の隣の建物の例なら「じゃあどんな店が入るのかな」とか、「台風だったら遠くに外出しようとしてる人大変だろうな」とか、「あの人、そういう店が好きなんだな」とか「どんな人と結婚したのかな」とか。

そして、単純なことに気がつきました。








理解するのが遅い。









周りの方と比べて事実を理解するまでに時間がかかるだけな可能性が高いです。

そういえば、私は耳から入る情報を理解する能力がやや低いんだよなということを思い出しました。

以前、「医師のつくった「頭のよさ」テスト〜認知特性から見た6つのパターン〜」という本田真美さんの本を読んだことがありまして、その中で生まれながらに備わっている能力には偏りがあるということ、偏りのある能力を上手く活用できることが頭の良さであるということが書かれていました。
この本では、どの能力機能が高いかによって、「視覚優位者」「言語優位者」「聴覚優位者」に分けていまして(本の中ではもっと詳しく書かれてます)、本の中で自己診断もできるのですが、私は「視覚優位者」でした。

どんな分け方かをざっくりというと、目で見たことを理解するのが得意なのが「視覚優位者」、文字で読んだことを理解するのが得意なのが「言語優位者」、耳で聴いたことを理解するのが得意なのが「聴覚優位者」とのことです。

そして、優位な能力もあれば劣位な能力もあるわけで(ある程度全部が良い人もいるようですが)。
これを踏まえますと(自己診断の域は出ませんが)、私の場合は聴覚能力が劣位な様です。正直自覚があるので、納得感がありました。

以前から、集団で会話をするのが特に苦手でして、会話を理解している間に次の方が話し始めるもんですから、私は理解するので精一杯になって、結局何も話せなくて終わることがザラにありました。

その代わり見たものは大抵覚えられますし、人の顔や着ていた服などを覚えるのも得意です。名前は頑張らないと覚えられないんですけどね……


そして、私の場合の理解プロセスなのですが、耳で聴いたことを理解するときには、一回頭の中でその情景を思い浮かべ、その頭のビジョンをみることで理解しています。(これは自己分析なので、自分自身で自分の理解プロセスはそういう仕組みなのではないかと分析しているだけです)
結局、視覚優位的な理解の仕方しかしてないなと思いました。


また、話は少しそれますが、こんな感じなので口頭での説明もドヘタクソです。
これは私の想像ですが、一般的に人に説明する際には、頭の中で言葉を組み立てて、会話しながらその言葉を連ねていっているのだと思います(自分以外の人の頭の仕組みがわからないのであくまで想像ですが)。
一方で私の場合は、頭に情景や図や方程式があり、それの情景なり構図などをなんとか口で言い表そうとするのが"説明"です。
自分でもこれは相手に伝わりにくいだろうなと思います。もっとどうにかしたいなとは思うのですが難しい。
頭がよく回る日は、頭の中での文字の組み立てが早くできるので及第点レベルの説明ができることもあるのですが、そんな調子がいい時ばかりではないので、壊滅的に説明ができないことがあります。そのときは落ち込みます。
文章だとある程度添削して、自分の頭のビジョンが伝わる様にしてから説明相手に見せることができるので、口頭での説明よりは得意なんですけどね。


と、いうことを色々考えて、自分のことを薄情な奴と思うのはまだ早いんじゃないかということと、会話の理解が遅いだけかも、ということを思いました。
思考プロセスが長いのも要因の一つにありそうです。
また、普通に仕事やりながら他のこと考えるのが苦手なのでそれもあるなと思いました。今日出た話題は仕事の最中に出てきたものなので。あと、「感情ない系の人間」に憧れを抱き、"普通とは違う感情形態をもつ己"というのを装いたいという尖りが現れただけかもしれません。そしたら恥ずかしい。

2023/9/8

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