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気候正義とたたかう人々

昨日は気候正義のシンポジウムに参加して来ました。気候正義ってなに?から、わたしたちは気候正義のために何ができるのだろう?気候危機を防ぐにはどうすればいい?気候危機をどう伝えればいい?の投げかけまで。会場で出た思いやアイデアを、昨日会場に来れなかった人たちへシェアします。


🌏「政治に求めること」

政治家に意識して欲しいことは、地球が危ないということもありますが、一番は人の存在そのものです。

途上国の人や、未来世代の人々の尊厳がこれからどう守られていくのかを考えたとき、気候正義というものを一番に理屈抜きで考えて欲しい。そういうと政治は甘くないと言われ、心が折れることもありますが、人あっての政治だと思います。一人ひとりの存在、尊厳をどうやって保持していくか、気候正義の実践に関わっていくと思うので、政治レベルで考えた時は一番に意識して活動して欲しいなと思います。


🌏「尊厳と価値観」

これからの世代の為にも未来を守っていかなければなりませんが、そのためには価値観を変えなければならないと思います。今の世界は競争とか消費とかお金が重要視されていますがそうではなく、協力、尊厳、幸せ度合い、そういったものをつくるためには気候正義が重要です。


🌏「教育」

今の教育はどうしても知識を詰め込んだり、受験に勝つためだったり、いい会社に就職したりであると捉えがちだけれど、教育の意義はその人の人間性や人生観や価値観を育むことにあると思います。それはその人の人生を豊かにすると思うし、もっと言えば社会のため地球のためにできる人々をつくれるものだと思うので、教育を通して利益としての地球ではなく、地球の中の一部として私たちはどう生きていくべきなのかを教育を通して知っていくべきだと思うし、ただの座学だけでなく、いろんなフィールドに行ったり、いろんな人に出会ったり、先住民の人の話を聞いたり、そういったことを通して地球の中でどうやって人として生きていけばいいのか、気候変動にどうやって適応していけばいいのか、緩和していけばいいのか、長期的なスパンでみて学んでいくことが大事なのかなと思っています。気候変動の問題を解決していくには教育がひとつの大きな武器になるかなと感じています。


🌏「教育者の役割」

・わたしは大学で教えているのですが、学生に気候問題の話をしてもパリ協定とか知らないのです。たぶん中学校で温暖化について習っているはずなんですけど、入試としての知識であるけれど、それが社会の問題と繋がっていない。学生らは2050年までにゼロ排出に向けて活動していかなければならない若い世代なのですが、教えていて大丈夫かなと思っています。でも、講義で2050年までに温室効果ガス排出量をゼロにするためにどんなことをすればいいのかという議論の場を与えて発表してもらうと、いろんな意見が出てきます。普段からいろんなことに関わるというか、知識を繋げて社会の問題として認識して解決していくのかという訓練が足りていない。しかしそれをつくってこなかったのは我々大人の責任だと思います。

・子どもたちにどういう価値観を伝えられるかが重要だと思います。

・多様性ダイバーシティです。日本の教育は労働力に適した人をつくるという話がありましたが、そうではなくいろんな価値観がありそれを尊厳すること。

・いま私たちはどんな問題を抱えているのか、どんなふうに立ち向かって、どんな未来を望むのかという問題解決の仕方を学ぶスクールオブサスティナビリティということをやっています。システムチェンジのためには教え教えられる知識の詰め込みではなく、みんなで一緒に考えていくことがこの10年にとって大事なのではないかと思います。

・日本の教育は、均等な労働力を生むというシステム。企業のために適した形での労働力を生む制度といった面が強いと思います。その中でいかにブレイクして外に繋がりを見つけていくかが大切なことかと思います。

・スウェーデンでは幼少時から環境教育が行われている。グレタさんは16歳の時に活動を始めましたが、幼稚園の頃から環境教育を受けていました。日本でも幼児期から環境教育をやろうとしてもいい教材がありません。


🌏「参加しやすいマーチ」

・先生方や学校がマーチに参加することを促すことだと思います。これはイタリアやドイツ、欧州ではやられていることで、マーチに行くことは学校を休むと捉えられていますが、オランダの学校の校長先生はすごく賢くて生徒には指導要領を取らせなくてはならない、しかし金曜にマーチがある。ならば授業の一環として行かせればいいとして、課外授業のひとつとして行かせたんです。日本の学校も気候変動教育という名のもとマーチに行くことが子どもたちにとって正しい行いなんだと促すと共に、参加する子たちを誇らしく思えるような、頑張っていっておいでと背中を押してあげられるような空間をつくっていくことが大事なのかなと思います。


🌏「大阪のおばちゃん」

気候正義を伝える方法は、大阪のおばちゃんみたいにおせっかいする。いまはSNSの普及で自分の好きな情報さえ入手していればよいという状況だけど、いろんなことに関心を持つことが非常に重要だと思います。


🌏「経験」

世界で一番エコと呼ばれる高校に通っていました。ここは全部体験型教育でした。テストもほぼない。建物の壁がないので猫とか鶏がいて飛んで来たりが普通だった。体験型で学んでいるといろんなことに興味がでて、経験はお金に変えられないぐらい大切なものだと思います。


🌏「直感を養う」

正義は一人ひとり違うものです。私が正しいと思っても、こっちの人にとってはそれはおかしいんじゃないかと言われることはよくあることです。そこで必要なのは直観で、その直感を養うのは知識と経験だと思います。気候変動対策の取組みに説得力を持たせるためにもこれからも勉強し続けたいと思いますし、いろんな経験をして自分のものにしていく。それをみんなが行っていくことが大事だと思います。変えるのはとても大変ですが、変えることに時間をかけるよりも、時間をかけて大きな一歩を踏み出して行くことが変わらないで留まっているよりも大事なことだと思うので一緒にやっていけたらと思います。


🌏「参加しやすいマーチを」

大学生として活動していて周りの友達に「グローバル気候マーチ」に行こうよと言っても「うーん」で終わったりします。実際それは数字にも出ていて非公式なものですがある事業で「あなたは気候変動で深刻な状況を受けた場合。「マーチ」に行きますか、行きませんか」という質問をした結果、「行く」と答えたひとは殆どいなくて、「行かない」と答えた人がひとり、その他ほとんどの人が「どちらでもない」のいわゆるグレーゾーンの人でした。その方たちをどう動かすかがいま日本の問題になっていると思います。その方たちに意見を聞いてみると決して今の状況に納得いってるわけではなく、どうにか動かなければいけないと思っている。だけど行く勇気が踏み出せないし、行ったところで「デモ」というネガティブなイメージがあるから批判されたりしないか不安という回答がありました。それに対するひとつの解決策は、敷居を低くして楽しいイメージをもたせて参加しやすい空間をつくる。


🌏「伝えるツール」

2020年度クライメートジャスティスアクションブックみたいなものをつくろうとしています。そこで年齢に合わせたプランを入れていければいいと思いました。


🌏「アクションアイデア」

友だちに話しにくいことよくわかります。TBSで北海道の女子高生が気候マーチをやっている特集がありました。彼女らはエコボトルや、エコストローを持つことが価値のあることだと思っているんです。ですから例えば身近な友達が誕生日だったらマイボトルをプレゼントして、その友達になぜマイボトルをあげたのかという想いを添えてあげると友達をケアすることになるし、地球をケアすることにもなると思います。


🌏「習慣を変える」

個人でできるアクションはたくさんあります。例えば自分自身の習慣そのものを変える。どういうものをどうやって消費しているか、例えば飲食店でプラスチックに入ったおしぼりが出てきたとき、それは要りませんと断るなど小さいことから日常生活でできることはたくさんあります。


🌏「見える化」

温暖化は実際CO2をどれだけ出しているのか見えません。そこをどうやって見える化するかが大事だと思っています。プラスティックの問題がすごくブームになっていますが、それはプラスティックは見えるからです。その対策としてカーボンプライシング(炭素税)といった制度を入れて、実際物を買う時に、温室効果ガスのことも考える制度、仕組みが必要だと思います。


🌏「行動すること」

難しい問題ですが、行動あるのみだと考えています。いま台風だったり、森林火災だったり大変でオーストラリアに寄付をしたりして、それはとても意味があることだと思うのですが、でもそれは気候変動の根本的な解決にはならないと思います。そういう想いと共に一人ひとりが例えばプラスチックをやめるとか、企業に提案したり、そういったひとつひとつの行動は一人ひとりがやることで大きな力になると思うし、実際それによって変わっている企業もあります。行動し続けることが大事なのかなと思います。

・石炭火力止める

・パワーシフトする

・いろんなシステムや技術論の中に埋もれてしまうけれど、大事なことはその背部に誰がいるかということをはっきり認識して、NGO団体はそれに対してはっきり反対の声をはっきりあげていくこと。それは市民の方にはしにくいと思いますが、システムの歪みがどこから来ているのかしっかりと共有された分析がもっと国内にあっていいのかなと思います。

#ClimateAction  #PeoplePower #fairshare #NoToDirtyEnergy #CrimateCrisis #気候アクション#Solidarity

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