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見ていられないほど、怖いもの

最近すっかり児童館という所に慣れた息子は、習い事のあとに通うようになりました。
沖縄では児童館という場所は、小学生が放課後に利用する場所として浸透しています。
関西に住んでいた時にはあまりどういう場所なのかわかっていませんでした。
学童に預けるという方法もありますが定員に限りがあるうえ、高額な利用料が発生します。
そのため小学生の放課後の居場所として無料で利用できる児童館がメジャーなのです。

大人の目がある場所で遊べることは、親にとって安心ですよね。
しかしこの児童館、館外に出てしまったらもう責任は負えませんよというシステムなので、(もちろんそれは当たり前ですよね)子どもとしっかり約束をすることが重要です。

以前当時小学6年生だった姪っ子も一度、脱走したことがあります。
たぶん一度ではないのでしょう。
児童館に行くと言って送ってもらい、その後児童館の外に出て道を渡っているところを間が悪く祖母や私に目撃されるという始末です。

私が子どもだった頃と違って、沖縄だからかもしれませんが、子どもたちが自由に外で遊ぶことが少なくなっているようです。

小学校、中学校ましてや高校でも送り迎えする保護者はいますし、外で子どもだけで遊ぶ姿はほとんど見かけません。

軍が近くにあるからというのも、大きな理由らしいです。
確かに物騒なことは多いです。でもこれはどこに住んでいても同じことだと私は思っています。
どんなところでも、残念なことに殺人事件は起こります。

それよりも自分の身を守る方法を知らせた方が、「生きる力」がついていくんじゃないかなというのが私の持論です。極論ですが。

そして話は戻りますが、息子を児童館まで送るときに、あいにく駐車場が空いていないときがあります。車ってこんなとき、自転車のようにちょっと停めることができなくて、わたしはもどかしいです。
仕方なく、息子が通っているすぐ近くの幼稚園に停めさせてもらうのですが、それもすぐ車を動かしたいと思うので、こわごわですが「歩いて行っておいで」と息子を送り出しました。
初めてそうしたときは怖くて見ていられなくて、すぐに車を出しました。
その後救急車の音は聞こえないか、児童館から電話はないかとずっと気が気ではなくて。
平気なふりをしていますが、めちゃめちゃ心配症で。
なんとか無事に児童館まで行けた模様で、迎えに行って遊んでいる姿を見て、やっと生きた心地がしました。

そして今日も幼稚園に停めさせてもらい、今回は見守ってみようとみていると、ちゃんと横断歩道で手を上げて「渡ります」とアピール。

そしてもう一度横断歩道を渡るときに、あっちからもこっちからも車が来て、ドライバーはどちらも譲ってくれたのですが、息子も「どうぞ」と譲って、誰も動けない状態に陥り…どうするのかなと見ていると、車が動かないことを確認して先に渡らせてもらっていました。

はやく児童館に行きたい気持ちがあるので、見ている方はハラハラですが、ちゃんと状況を見て自分で判断していました。
我が子ながらすごいなと感心。私が子どものころ自分では左右など見ていたつもりだったけれど、そこまでドライバーとコミュニケーションをとっていなかったと思います。
狭い道なんかを自転車で走っているときは「引けるもんならひいてみぃ!」と思ってました笑 関西人の極みですね。

親が見ていないところで、親がいないところの方が頼もしい姿に一安心でした。

全然親離れできていないですが、改めて「本当にこの子が大事なんだな」と感じ入る始末です。

どなたかが言っていました。
「親は見守ることしかできない。」と
かいけつゾロリの作者の方だったと思います。

本当にそうですよね。辛そうでも代わってあげることはできない。なにかアドバイスをするようなことはできるけど、どうするのかは本人次第。もどかしい気持ちでいっぱいになります。
親にできるのは見守ること、待つこと、聞くことくらいですよね。
ある意味、日々忍耐です。

先回りしてやることは簡単です。でもお茶ひとつコップに注ぐのも、「それじゃあこぼすよ~」とはわかっていますが、やってみてはじめてわかることもあるだろうし、回数を重ねることで微調整してできるようになるんだろうなと信じて任せています。
これがまぁ仕事でしていた時とはまた違う感情で、不思議です。
自分の子だと客観的にみるのって、かなり意識しないとですよね。日々鍛えられています。
鏡の法則とも言えますが、私に余裕がないと子どもも余裕がなくなってしまう。
私が「まぁいっかー。」って思えると子どももご機嫌です。
まず自分を満たすことって本当に大切だなと思います。

以前大学時代からの友だちにお土産でお菓子を渡したときのこと。
「みんなで食べてね」と言うと
「いやっ私一人で食べるわ。これがあるから子どもたちに優しくできる」と言っていました。

「へぇそうなんだ。お菓子一つで、優しくできるってすごいな」って素直に思いました。
その友だちの子どもたちは小学生なので、先輩ママの言葉、刺さりました。

「自分を満たせる術を知っているっていいな」と思ったのでした。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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