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漫才と音楽ライブを一緒にやった日の記録

常日頃ミュージシャンの音楽ライブのMCについて考えているのですが、ファイルを整理してたら過去に一度だけ漫才風MCでライブをやったときの台本が出てきたのでシェアします。MCの参考になるかわかりませんが、興味のある方はぜひ。

使用に関して
このままライブしてもいいけどすべっても責任取りません。
随所随所、アイディアとしての利用大歓迎。
再配布禁止(ここのnoteへの誘導は大歓迎)。

登場人物
ユウ・・・わたし。ハヤシユウ。
まふ・・・ファズフェイスまふお。後輩のギタリスト。無茶振りした。
メーフ・・・ハヤシユウの音楽実験ユニット。

以下、共有ファイルと同じ文章のコピーです。

ギブミーベジタブル in 新潟 2017.10.01

ユウ 「こんにちは!メーフです!よろしくお願いします!」

♪風のワルツ/ハヤシユウ(3:08)

ユウ 「ありがとうございました!お聞きいただいたのは風のワルツです。日本海の風を感じる素敵な曲でしたね。」
まふ 「いやいや、この前十日町の山の中でやったときは大地の風を感じるとか言ってたじゃないですか!」
ユウ 「ええ、、そうだっけ?(すっとぼけ)いや、でもいい曲ですよねー?ところでみなさん、ちょっと手を上げてもらってもいいですか?ほら!こんなにたくさんの人がいいって思ってるよ!」
まふ 「いや、それアンケートになってないですから!」
ユウ 「あ、じゃあ質問を変えますね。」
まふ 「そもそも質問してなかったし!」
ユウ 「今の曲がいいな、かっこいいなと思った人は、そのまま今の場所に座っててください。いや、あんまりだな、イマイチだなーと思った人は、(迷いながら)右手・・・いや、両手と・・、あと両足と腰もあげてください。」
まふ 「それ浮いちゃってますよね!無理!」
ユウ 「えー、でもみんな実際かっこよかったと思ってるから座ってるよー!」
まふ 「そりゃ行動のハードルの問題でしょ!」
ユウ 「はい、それじゃあ次の曲に行きましょう。」
まふ 「いや、切り替え早いですね!!」
ユウ 「こういうのは勝ち逃げするのがいいんですよ。」
まふ 「だから、勝ってないですってば!もう好きにしてください。」
ユウ 「次は、カバー曲をやります。みなさんすでにご存知だと思うんですけど、ぼくスピッツが大好きなんですよ。」
まふ 「まあ、大多数の人は知らないでしょうね。」
ユウ 「今日のイベントってギブミーベジタブルじゃないですか。だから、みなさんの好きな野菜にまつわる、スピッツの曲をやりたいなと思いまして。」
まふ 「たぶん、スピッツは野菜の曲作ってないですね。」
ユウ 「まあとりあえず、お客さんに好きな野菜聞いてみましょうか。」
(美少女に話しかける)
「すみません、そこの○○な服のきれいなお姉さん、好きな野菜を教えてください。」
お客さん 「X です」
ユウ 「X !僕も好きなんですよ!よかったら今度一緒にX の料理食べに行きましょうよ」
まふ 「いやいや、ライブ中にナンパしないでください!」
ユウ 「は、いけない!そういえばライブ中でしたね。それじゃあ、スピッツのX にまつわる曲を演奏したいと思います。」
まふ 「あるんですか?」
ユウ 「あります! ・・・X の曲はあります!(STAP細胞風)」
まふ 「ちょっとそれ、なさそうな言い方ですね。」
ユウ 「まあまあ、聞いてくださいよ。スピッツで、『若葉』」
♪演奏を始める
まふ 「ちょっと待ってください、X と若葉、関係ありますか?」
ユウ 「まあ、どんな野菜も最初は若葉だからね。」
まふ 「それどんな答えが来ても若葉やるつもりじゃないですか!」
ユウ 「まあ、実際練習した曲じゃないとぼろぼろになるしね。それでは気を取り直して。スピッツで若葉、お聞きください。」

♪若葉/スピッツ(4:30)

ユウ 「ありがとうございました。スピッツの若葉でした。いやー、お兄さん。ぼくらもまだまだ若葉マークですね。」
まふ 「そうですね。」
ユウ 「そう、ぼくたちね、これがメーフとしての初ライブなんですよ。今までは個人の名前でライブに出ていて、お兄にも3回くらい手伝ってもらっているんですけど。正直、周りのミュージシャンのレベルが高すぎて、演奏ではかなわないな、と思ったんですよ。それで僕自身はライブに別の価値をもたせたいなと思って。ライブごとにいろんなことを試してみたい、ということでメーフっていう実験ユニットを作ったんですよ。それで今回のテーマは漫才です。」
まふ 「本当ね、ひどい話ですよ。ギターやりたいのに漫才やらされるんですもん。」
ユウ 「まあでも、初めてにしては様になってるんじゃない?」
まふ 「ええ、そうですかね?(わかりやすく照れる)」
ユウ 「こうやっておだてておけば、次回も協力してくれるんじゃないかと思ってます。」
「ちょっと次は気分を変えて、元気なラテンの曲をやってみましょう!やっぱりフェスなので、踊れる曲やらないといけないな、と思ったんですよ。せっかくだから会場のみなさんも踊ってみましょうか。はい、じゃあみなさん立ってーー!!(ばらばらと立ち始めたら)はい、座るー!!!」
まふ 「お客さんで遊ばないでくださいよ!」
ユウ 「いや、気持ちいいですよ!一度やってみたかったんですよね。それでは次の曲お聞きください、オリジナルでリップルインザウィンド!」

♪ripple in the wind/ハヤシユウ(3:34)

ユウ 「ありがとうございました。リップルインザウィンドでした。そういえば僕思ったんですけどね、曲の間にいちいちふざけたトークしてたら持ち時間すぐなくなっちゃいますよね。」
まふ 「そりゃごもっともですよ!なんなら曲よりトークのほうが長いですから!漫才じゃなくて演奏がしたいんですけど!」
ユウ 「ええ、でも、さっきよりツッコミ様になってるんじゃない?」
まふ 「そんなことないですよ〜(わかりやすく照れる)」
ユウ 「まあでもね、本当はあと50曲くらい演奏したいんですけど、今回尺が20分しかないので、みなさんに惜しまれつつも、最後の1曲!倍速で演奏したいと思います。」
まふ 「いや、そもそも惜しんでないし、倍速で演奏したら曲として成立しないですから!」
ユウ 「それでは最後に、オリジナルで『ワンダーランド』お聞きください。」
まふ 「いや、最後はまじめですか!」
ユウ 「正直ネタ切れもあるよね。漫才の台本書くの初めてだし。」
まふ 「まあ、普通のミュージシャンは台本書かないですよね。」
ユウ 「でもね、やっぱりMCとかトークって大事だと思っていて、演奏以外の部分でいかにお客さんの心をつかめるかって意識したほうがいいと思うんですよね。」
まふ 「だからまじめですか!本当に時間きちゃいますから始めましょう!」

♪ワンダーランド/ハヤシユウ(4:19)

ユウ 「ありがとうございました!メーフでした!今日ですね、物販でTシャツ置かせてもらっています。よかったら眺めてください。あと、最近一番使ってるSNSがmixiなので、ぜひみなさんマイミク申請お願いします。」
まふ 「いや、ほんと口からでまかせばっかりですね。本当はtwitterでしょう!」
ユウ 「mixiネームはエアリーです。」
まふ 「いや、懐かしいけど!本当はパスワードと登録メルアド忘れてログインできないて言ってたじゃないですか!」
ユウ 「いや、まあログインはできないんだけど・・・mixiアカウントはあります!」
まふ 「そのパターンさっきも聞きましたね。」
ユウ 「はい、というわけで改めてメーフでした。このあともギブミーベジタブル、大いに楽しんでください!DJタイム、スタート!」

(終わり、転換へ)

実際にやってみての所感

実際にお前はライブでこのMCをしてどうだったんだ?という話ですが、小笑いくらいでそこまでウケませんでした。しかし、台本の内容は王道でよくできているなと今見ても思います。

漫才に必要なのは単にセリフを喋る能力ではなく、テンポやタイミング、テンションの操作だなぁと思いました。慣れてない人は訓練が必要な領域だと思うので、やっぱり即席でMCするにはちょっとレベルが低かったですね。

あとは場の雰囲気がアウェイだと地獄だと思うので、最初はホームなところから試してみてください。

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