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TFX-Artist 〜アーティストへの道〜 #3「フォントグループを導入せよ!」

日に日にその数が増えていくフォント。世の中にはフォント管理ソフトというものもあり、これはこれでなかなか便利だと思われます。しかし、TFX-Artistを使うならば、まずはフォントグループを使ってみましょう。
「TFX-Artist 〜アーティストへの道〜 #3」のお話は個人のレベルではなく、ポストプロダクションの方にぜひ耳を傾けてもらいたい内容です。

TFX-Artistの「フォントグループ」とは?

フォントブラウザ(Font Browser)」から設定を行う。自分の好きなフォントや番組でよく使うフォントをグループ毎に分類できる。フォント選びが超快適に!他ユーザーからフォントグループ(.fgr)のインポートが可能。

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【重要】まずはポスプロが契約しているフォントでフォントグループを作ろう!

契約をしていないフォントを番組で使用し高額な請求をされる、なんてことは絶対に避けたいところです。そのためにもまず、ポスプロが契約しているフォントで独自のフォントグループ(.fgr)を作りましょう。そして、そのフォントグループをそこで働く現場の方々の「ユーザー」にインポートしてもらいましょう。

TFXは、デフォルトでは「すべて」からフォントを選ぶようになっています。パソコンの中に入っているフォントが全て使用できる状態です。たとえパソコンに最初からインストールされているフォントでも、テレビなど映像作品に使用してよいかは分かりません。

新人の方やフリーでポスプロに出入りしている方などにとって、どのフォントを使用して大丈夫なのか?というのがちょっと曖昧なことが多いようです。「このフォントは使っていいよ」と言っておいたとしても、使用可能なフォント一覧の資料を作ったとしても、現場で作業する時にはいちいちチェックできないかもしれません。たまたま選んでいたフォントが制作の目にとまり、使わざるを得なくなるかもしれません。
はじめから、ポスプロが作ったフォントグループの中からフォントを選ぶようにしてもらえれば、いろいろ解決すると思いませんか?

ポストプロダクションのTFX管理担当の方々、現場の皆さんが安心してフォント選びができるように、そして無用なトラブルを避けるためにも、ポスプロ独自のフォントグループを作成し、共有しましょう!

フォントグループの作り方

①「フォントブラウザ」を開きます。メニューバー:「表示(View)」→「フォントブラウザ(Font Browser)」(ショートカット:Alt+8)
右下のボタンでサムネイル表示モードと一覧表示モードが選べます。

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新規グループを作る。(「新規グループ作成」をクリック)

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③グループ名を入力

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OKボタンを押せば、新規グループが作られます。


④新しく作ったグループにフォントを追加する。(フォントを右クリック)
一覧表示モードの時は複数選択から一気に追加することもできます。

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フォントグループ(.fgr)のインポート方法

フォントグループのファイル(.fgr)は「User」フォルダ内に作られます。そのファイル(.fgr)をみんなに共有してもらうために、わかりやすい場所にコピーしておくのも良いです。

①フォントブラウザ内のファイルメニュー:「インポート」→「選択」

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②「.fgr」のファイルを選択

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③必要なものにチェックを付けて、インポートボタンを押す。

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選択したフォントグループが自分のユーザーの中に追加で読み込まれます。


グループ内でフォントの表示順を変更する

フォントグループ内のフォントは、追加した順番にフォントが並びます。あとから表示順を変更する方法は、順番を変えたいフォントを選択し、Ctrl + +(プラス) or ー (マイナス) で、一つずつ上 or 下にフォントが移動します。

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(グループの表示順は変更できないようです。一旦どこかにコピーを作り、そこから再度順番にインポートし直すのが良さそうです。)

フォントブラウザの便利なところ

サムネイル表示モードでは、グラフィック画面で選択中の文字が4文字まで表示されるので「このテロップにはどのフォントが似合うかな」と迷ったら見比べることができますね。そして、その中のフォントを選択し、Enterキーを押せばグラフィック画面に反映できます。

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フォントブラウザ内のメニューバー:「表示」→「フォントビデオ出力ウィンドウ」(Alt+F6)で、サムネイル表示中のフォント一覧をビデオ出力することもできます。お客さんに提案する時に便利かもしれません。

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番組でよく使うものをグループ化したり、書体ごとで分けたり、喜怒哀楽でグループを作ったりすれば、フォント選びが快適になりますね。フォントを分類していくこと自体もとても楽しいですし、文字の感性が磨かれていきます。
さあ皆さま、「フォントグループ」を導入せよ!


Best regards,
884tak

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