【カードワースリプレイ】天翔ける追求者　第1話　妖魔の谷

2023年9月25日 00:49

本記事はロキ様作のシナリオ”妖魔の谷”のリプレイです。
妖魔の谷　配布場所はこちら↓
https://cardwirth.net/AdvGuild/bin/search.cgi?SEARCH_MODE=DETAIL&TITLE=%CD%C5%CB%E2%A4%CE%C3%AB

導入

リューン近郊の宿場町にある冒険者の宿、運命の羅針盤亭。

その宿に冒険者登録をしたばかりのパーティ――天翔ける追求者の六人は、依頼が貼り出されている掲示板の前に集まっていた。

駆け出し冒険者ですら嫌がるような、雑用系の依頼が数多くある中、
メンバー最年少の家出お嬢様アルベルタが、辺境の渓谷に大量発生した魔物退治の依頼を目ざとく見つけだした。

アルベルタ：ねぇ、魔物退治の依頼があるよ！　私達の初仕事はこれにしようよ！
フロラン：魔物退治？　どんな魔物が出たのかな？
コボルトとかゴブリンなら駆け出しでもなんとか対抗できるって言うけど。
ミシュリーヌ：初仕事が魔物退治ですか……。戦い慣れしたジェラルドさんがいらっしゃるとはいえ、不安です……。
オーリガ：ミシュリーヌは弱気だな。まぁ、今まで荒事とは無縁なあんたなら無理もねぇか。
……んで、肝心の討伐対象は何なんだ？　請けるかどうかはともかく、今ここで確認しとこうぜ。
ジェラルド：そうだな。討伐対象の情報をあらかじめ確かめておくのは大事なことだ。どれどれ……。

ジェラルド：辺境の渓谷に魔物が大量発生、か。
具体的にどんな種族がいるか明記されていないが、巣を一つ潰して報酬600sp。
報酬の金額からして、渓谷にいるのはコボルトやゴブリンだろうか？
ディーター：それなら俺達のような駆け出しパーティでもなんとか退治できそうな敵だな。
とりあえず親父さんから訊けることを訊いて、現場に行ってみるか？

シナリオ本編

天翔ける追求者が国境警備隊からの依頼の貼り紙を見ていることに気づいた宿の親父が、彼らに話しかけてきた。

ジェラルド：ふむ、やはり討伐対象はゴブリンか。
ディーター：ゴブリン退治の相場は600spって聞いたことがあるが、本当にそうなんだな。
……渓谷には魔物の巣が多くて、その分大勢の冒険者を募集しているらしいし、今から現場に行っても間に合いそうだぜ。
アルベルタ：それじゃあ私達の初仕事は、渓谷の魔物退治に決定！
オーリガ：おいガキんちょ、勝手に決めんな。
こういうことはリーダーが決定を下すもんだぞ。……んでフロラン、この依頼、引き受けるか？
フロラン：……引き受けよう。親父さん、現場の詳しい場所を教えて。

こうして天翔ける追求者は魔物退治の依頼を引き受けて、
その日のうちに現場に向かった。

魔物退治に行く前に、天翔ける追求者を出迎えてくれたフレイアにいくつか質問をすることに。

オーリガ：道中見つけたもんは持ち帰っていいんだな？
うまくいきゃいい臨時収入が入るかもしれねぇぞ。

ジェラルド：親父さんからはゴブリンが大量発生したと聞いていたが、
この渓谷にはオークもいるのか？
オーリガ：戦い慣れしていねぇのが多いあたしらにとっちゃ、オークは強敵だな。
ディーター：オークは見かけてもスルーしようぜ。
……ところで、俺達の目的は魔物の巣を一つ潰すことだが、巣を見つけても中に何がいるか見分ける方法はあるのか？
フロラン：それなら、足跡を見れば判るよ。
ディーター：足跡か。ターゲットを見極める判断材料はちゃんとあるんだな。

ミシュリーヌ：オークロードと出会ったら逃げられない……。出くわしたくありませんね。
フロラン：巣を見つける前に、敵に見つからないように気をつけないとね。
……これで聞きたいことは聞けたかな。早速魔物の巣を探しに行こう。

天翔ける追求者は、国境警備隊のフレイアに案内されて渓谷に入った。
フレイアの助言に従い、まずは魔物の痕跡を探すことに。

オーリガ：魔物の痕跡か。足跡を見つけりゃいいんだな。
……おっ、早速足跡を見つけたぞ！　幸先がいい。

フロラン：コボルト足跡だね。渓谷に入ってすぐに見つかるなんて、それだけここに魔物が繁殖しているんだ。
ディーター：足跡を辿ればすぐに巣を見つけられそうだぞ。コボルトの巣を潰して依頼達成するか？
フロラン：そうしよう。みんな、この足跡を辿って行くよ。

コボルトの足跡を辿り、巣の入口前まで辿り着いた。
この巣の中にいる魔物を一掃すれば、依頼完了。

アルベルタ：あの巣にいる魔物を全部退治すればいいんだね！　じゃあ早速行こうよ！
オーリガ：待ちな！
アルベルタ：わっ！　……ちょっとオーリガ！　後ろ髪を引っ張らないでよ！
オーリガ：あんた気づいてねぇのか？　巣からコボルトが出てこようとしてたのに。
……動きからして見張りだな。あいつに騒がれたら、中にいる連中にあたしらの存在が気づかれて面倒なことになっちまう。
どうにか隙を突いて始末できねぇかな。

オーリガが隙をついて見張りのコボルトを始末しようと試みるも、なかなか接近する隙ができなかったので、
フレイアのボウガンで仕留めてもらうことに。

フレイアのおかげで見張りを始末でき、
天翔ける追求者とフレイアは洞窟内部に突入した。

ジェラルド：分かれ道だな。
まっすぐ進むか、横道に続く吊り橋を渡るか……？
アルベルタ：とりあえずまっすぐ進んでみよう！　行き止まりだったらここまで戻ってくればいいんだから。

まっすぐ進んでみると、床に開いた竪穴と、下の階に下りる縄梯子があった。

フロラン：思っていたよりも複雑だね。とりあえず下りてみよう。

縄梯子を下りた先は行き止まり。吊り橋があった場所まで引き返すことに。

道中、何度かコボルトと交戦して退けながら、
いかにも群れのボスが待ち構えているであろう扉の前まで行き着いた。

オーリガ：向こう側から生き物の気配がするぜ。少なく見積もっても5匹くらいはいそうだ。
ディーター：今まで出くわした敵より数が多いな。
今の俺達には強化技がないし、できることと言ったら敵を潰す方針を決めるくらいか？
ジェラルド：そうだな。コボルトだけなら各個撃破で問題ないだろうが、コボルトリーダーがいるなら、最初にリーダーに集中攻撃を仕掛ける。リーダーがいなくなれば、統率が乱れて多少戦いやすくなるだろうよ。

戦い方の方針を決めて、天翔ける追求者とフレイアは群れのボスが待ち構えているであろう部屋の扉を開けた。