Costcoの経営の効率
日本にも進出していて、パーティーの買い出しやBBQの買い出しで行ったことのある人が多いのでないでしょうか?
日本では、コストコと呼びますが、アメリカではコスコと呼びます。
普通のスーパーとは違って業務スーパーのような雰囲気なので、初め日本に進出した時は、日本での需要があるのか疑問に思いました。
なぜなら、目で季節を楽しむのが買い物の一部分となっていて、ディスプレイにつられて商品を買ったり、また、日本人は鮮度や季節を感じるものが好きですから、料理をする都度スーパーへ買い出しに行くのが文化で、大量にまとめ買いそして保存という文化では無いからです。
でもCostcoの経営について調べてみると、いくつか分かったことがあるのであげてみます。
1. Costcoのオリジナルブランド商品
今ではアメリカではどのスーパーも自社ブランドを持ち色々な商品を作っていますが、Costcoは格別に商品の質が良いのです。" Kirkland"というのがCostcoのブランドですが、彼らは安くて良質な商品を提供するのにとても力をいれています。牛乳だと明治や森永といった牛乳や乳製品ばかりを作っているブランドがありますが、CostcoブランドのKirklandも牛乳を出しています。しかも味も悪くなく、そしてそういった乳製品ばかりを得意として作っているブランドに比べて安いのです。彼らは、食品だけではなく、電化製品や衣類、車のガソリンや、アメリカでは健康保険なども扱っていてどれも安くて良質です。
2. Costcoの納品、販売のプロセス
CostcoといえばWarehouse(倉庫)のような作りになっていますが、この作りが経費削減に大きく関わっています。Costcoの経営は無駄無くオペレートすることをとても重用視しています。会社にとって家賃は支出の広範囲を占めるので商品在庫を別の場所に置く場合、もちろんその在庫を抱える場所にも家賃がかかってきます。Costcoはその点、商品の上にパレットで在庫が積まれていて在庫を抱える場所の家賃の支出を押さえています。
また時間はお金と言いますが、その通りで、この倉庫のつくりのおかげで在庫を移動させるのに必要な人件費や時間も押さえることができるのです。
また、商品の上に全く同じ商品の在庫があるので、無駄な在庫を抱える事も無く、一目で在庫状況が分かり、在庫が倉庫の奥で眠っているなんて事もなくなります。
3. 立地
Costcoと言えば、都会でもなく郊外にあります。この理由は、都会だとあの規模の家賃は高いけど、郊外なら家賃も押さえれてまた、客足も身込めれバランスよく経営が成り立つからです。たくさん店舗がある訳では無く、程よく店舗数があるのも良い点で、毎日行くスーパーではないけれど、皆が月一、数週間に一回行くような場所となっています。
4. 働く人の福利厚生
アメリカでは企業の従業員に対する福利厚生が問題視されてきていますが、その中でもCostcoは働く人の福利厚生が良いと有名です。転職大国のアメリでは珍しく、長年Costcoで働いている人も結構いるようです。もちろん働く人からしたら、給料も良く福利厚生もきちんとしているから、長年働きたいのが理想ですが、会社としても長く働いてもらえれば大きく人件費を削減できる訳です。新しい人を毎回雇うのは莫大な人件費が発生します。なぜなら、新しい人を雇うとまず教育しなければいけないからです。教育、研修中は会社にとってこの新しく入った人から、会社に利益が生まれる訳ではありません。けれど、給料は払わなくてはいけないのです。そうすると、この研修中の支出を減らすために、長く働いてもらえるように会社が歩みよるほうが、余計な人件費は削減できるのです。なのでCostcoは雇う側、雇われる側お互いがWin Winになるような関係をとっています。