不妊治療をする上で実母に対して思うこと

私が不妊治療を希望した時、母はすごく喜びました。
結婚してもずっと子供を持とうとしなかった私を母はどう思っていたのかは分かりませんが、「私が子供を望んでいる」という意思表示をした事が単純にうれしかったのかなと思います。
結果的に、検査をすすめるにつれ体外受精の方向性が濃厚になり妊娠するという事が大変なことなのに、母は孫が産まれたらどうこうとかウキウキするようになってきました。
それを私は不穏に思うのです。
「もしうまくいかなかったら…がっかりさせるのではないか」と。
(不妊って、原因不明というのもけっこうあるものなんです)
そもそも治療を始める前に自分自身で決めた事があります。
それは、例えば42、43歳ぐらいまで女性の妊娠の可能性があったとしても自分は「子供を授かれる年齢のギリギリまで治療を続ける事はしない」という事です。
それを母に伝えると、「??」というような、あまりふに落ちない表情を一瞬みせました。
もしかしたら母は子供ができるまで治療を頑張ると思っていたのかもしれないし、その現実を受け止めるのは嫌だ!と思ったのかもしれないし、本当のところはわかりません。
不妊治療はもしかしたら1ヶ月後には妊娠しているかもしれないし、3年後も治療を続けているかもしれません。
お仕事や育児をしながら治療をしている方も専業主婦で治療に専念できている方でも不妊治療をしている限り次の予約があり続けるライフスタイルを続けていかなければなりません。
私はそれは嫌なのです。
自分の中で気持ちの整理がつけばもっと仕事もしたいし、もっと自分が楽しい時間の使い方をしたいのです。
私の大切な時間を何年間も不妊治療に費やす事は考えられません。
母がみせたあの表情の意味は何だったのか、これから分かっていくのかもしれないし、分からないのかもしれません。
母親には母親の複雑な心境があるのかもしれないですが。

というわけで、そろそろ電車が着くのでクリニックへ行ってきます。