うつ病には3つの条件があることに気づいたよ

4月に「心の健康5つ考えてみた」というコロナの状況下においての心の健康について書いていて、それと内容が重複しているところがあるのだけれど、今回はうつ病に特化した記事を書いていこうと思います。

私はうつ病と不安障害を併発して3年間抗うつ剤と抗不安薬(精神安定剤)を服用していました。
本格的にメンタルクリニックへ通う前は胃の痛みや吐き気に悩まされ胃カメラをのんだり、動悸と息苦しさから心電図をとってみたり、1年ほど体調が悪かったので約4年間はうつ症状〜本格的なうつを患っていたと思います。
今思えば胃の不調はうつの前兆、動悸と息苦しさはパニック症状(軽い過呼吸)だったと思います。
そんな4年間のうちでずっと考えていたことは、「どうしてこんなこと(ウツ)になったんだ?!」ということです。
自分は絶対にうつ病にはならない性格だと思っていたからです。
体も精神もほんとうに辛かったけれど、絶対に治したかったのでとにかくありとあらゆる原因を自分の中で考え続けました。
そして、すべての薬を完全に断薬してから1年になろうとしているのですが「うつには3つの条件がある」という結論がでました。
ちなみに、うつは脳の病気です。最近ではウィルスが原因なのではともいわれていたりします。
これから書くことは本を読んだり心理学を勉強した訳ではなく完全に私自身の実体験から勝手に考察したことなので医学的には正しくないかもしれません。そこはあしからず。

まず1つ目は「肉体の疲れ」です。
これは単純に働きすぎや不規則な生活などからくる疲れ、疲労が限界値を超えるということです。
働きすぎは残業が多いとか休日がないなど分かりやすいと思うのですが、私の場合などフリーランスだったりすると強制的ではないけれどやりたいから永遠に仕事をしてしまい知らぬ間にオーバーワークになってしまっているということもあります。
不規則な生活も意外と見落としがちで、ちゃんと食事をとれているか、朝起きているか、シャワーですますのではなく毎日湯船につかっているか、運動をしているか、あげていくと全然できていなかったりします。

2つ目は「ショックな出来事が重なる」です。
この場合のショックな出来事というのは自分がいくら用心を心がけていても避けられない出来事です。
例えば、会社が突然倒産する、大失恋する、身内やペットの死、親の介護、離婚、むずかしい病気になる、事故にあう、災害にあう、騙される、借金を肩代わりしなければならなくなる、など。
逆に良いことであっても日常でないことはショックになることがあります。
子供が巣立つ、結婚して見知らぬ土地に引っ越す、昇進して環境が変わる、など。
これらが2つ3つといっきに同時に起こるのです。
不思議なもので、人生でシンドイ時ってバタバタと立て続けに大変な事が起こったりしませんか?まさにそれです。
1つの事ならすぐに対処できて解決できることも、2つ3つと重なると長引くし、それらに心がとらわれる時間が長くなります。

3つ目は「自分に考え方のかたよりがある」です。
よく、世間ではうつになる人は完璧主義であると言われています。
私もストイックだねーなんて言われる事もありましたが、本人的には全然ストイックだと思っていないし、完璧には程遠いのになぁと思っていました。というか今も思っています。
なのでうつになりやすい人というのは、完璧主義でストイックというよりは「妙にこだわりか強い」の方がしっくりくるんじゃないかと思うのです。
いわゆる自分ルールというやつが近いのかもしれません。
私はこれが非常に厄介で、かつ自分自身が1番分かりにくく、そして時には人を死に至らしめる大きな原因なんじゃないかとさえ思います。
〇〇でなければいけないという自分ルール、その禁止事項が多ければ多いほど、ルールから外れる事が自分の中で許されず、がんじがらめになり、守れない自分はダメなやつだと責め、心がすり減って疲弊してしまうのです。

私の場合は1では処方された薬をきちんと飲み、まずは現状出ている症状をしっかり抑えることによって、吐き気がおさまり、食べられるようになり、眠れるようになり、散歩できるようになり…と1日1日を過ごしていくうちにだんだん規則正しい生活ができるようになりました。これは1年ぐらいで整った気がします。
2のいくつかの問題、これは家族や生活環境のことであったので私個人の努力はほぼ関係ありませんでした。時間薬というか、時間が解決してくれました。
3年ぐらいかけてひとつひとつが落ち着くべきところへ落ち着いていった感じです。
3の自分の考えのかたよりに関しては、そのかたよりや妙なこだわりに自分自身が気づいて改めるまでこの4年間ほぼ丸々必要でした。
今まで生きてきた中で作り上げてきたおかしな自分に対するルールや妙なこだわりを思いつく限り片っ端から手帳に書き出しました。
その時の手帳をみたら私ルールがざっと数えて82個ありました…(まじ狂気!)
例えば、
○私は他人に感情的になってはいけない
○私は手を抜いてはいけない
○私は努力しなければならない
○私は人の役に立たなければならない
○私は人を嫌ってはいけない
○私は人に依存してはいけない
○私は結果を出さなければいけない
○私は太ってはいけない
……こういうのがざーーっと書いてあります。
読んでいるだけで苦しくなってくる。
こんなの守っていたら生きていけないですよ。
これらを一つ一つピックアップして、他人に感情的になってもいいじゃないか誰の役に立たなくても普通だよ、と自分をなぐさめいたわるプロセスをしました。
精神科の先生に「今までの考え方をどんどん卒業していこうね」と言われたのをすごく覚えています。
誰でもシンドイ時ってあるのが分かるから、シンドイ時はとにかくメンタルクリニックへ行って先生に相談して下さい。
友人や恋人や配偶者や親でもいいけれど、シンドクなる人はきっと気使いができる優しい方のはずです。そしてその身近な人たちこそがうつに絡んでいることは大いにあります。
本当の本当の自分の事をさらけ出せるのは赤の他人です。
そして医師やカウンセラー、プロに任せましょう。
シンドイ事はちっとも恥ずかしい事ではありません。
うつになると日常生活がままならなくなるので、頼れる人がいなかったり金銭的に苦しいときはメンタルクリニックや市役所や心のケアの電話相談など「苦しいです、助けてください」と遠慮なくお願いして下さい。
みんな思っているよりずっと優しいです。

先日、人気俳優が自殺した記事を見ました。
暗い気持ちになりました。
その報道を見たくなかったのでもう1週間ほどテレビをつけていません。
亡くなった方のことをコメンテーターがああだこうだ言うのを見るのは耐えられない。
友人や家族や恋人に相談なんてできなくていいですよ。それって全然普通だと思います。
その代わり絶対に医師やプロのカウンセラーに相談してください。占い師はダメ!

こういうこと書くのはむずかしいし、文章書くのってすごい時間とるしめんどくさいし(笑)自分のことを書くのは恥ずかしいし、なんか余計なお世話だよなって思うのですが…
やっぱり体験して感じたことは書こうと思います。
完全に「呪いの手帳」と化している私のうつ期の記録を振り返ってみてまた思いつく事があったら、うつ病メンタルヘルスのマガジン(カテゴリー)へ今後も記事を書いていくつもりです。