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「一倉定の環境整備」読書メモ

メモしておきたいフレーズ

この経験を通してわかったことは、どんなに失意の中にいても、環境を整えようと行動に移すことができれば、「心が正しい方向へと変わる」ということです。

一倉定の環境整備 P33

「掃除」「清掃」の言葉の由来を調べてみると、宗教用語だそうです。
その意味は、神様が降りられる場所を清めるというものです。
年末大掃除は江戸時代から始まったとされる日本の伝統行事ですが、それは翌年のお正月に、一年の豊作を司る神さまである「年神様」を迎えるために行うものでした。一年を振り返り反省と感謝を深めながら、家の隅々まで掃除をするのです。
神様を迎えるために人間ができる最初の行為が、神様の降りられる場所を清めることです。
環境を清めながら、心も清めていきます。これは人が神様に対しての正しい環境と正しい心を作るための行動です。その上で、発展繁栄を祈願します

一倉定の環境整備 P35

清潔・整とんは勤務時間内にやらせるべきか、作業時間終了後にやらせるべきかということで、どちらが経営にとってプラスになるかということである。筆者の見解は、重要な事がらであるならば貴重な勤務時間を充当すべきであって、勤務時間外にやらせるということはとりもなおさず、“重要ではないことという意思表示である、ということだ

一倉定の環境整備 P57

ここで環境整備を導入している会社であれば、月曜日の朝は環境整備から始まります。プライベートでの雑念が取り除かれ、短時間のうちに今日やるべき仕事が明確になり、集中して作業に取り組むことができます。毎日環境整備することで毎日仕事に集中できますから、生産性は上がっていきます。
環境整備がなされている空間には「集中」の力が宿っていることを理解していただけましたでしょうか。

一倉定の環境整備 P70

プリンストン大学神経科学研究所によると、乱雑な環境下では、集中力が低下し、注意力が分散するという研究報告があります。
会社の空間に乱雑なデスクの人が一人いるだけで、周りの人の集中力を低下させ、分散思考にさせる影響があるというのです。つまり、仕事の生産性を下げる行為でもあるのです。

一倉定の環境整備 P73

実は信用は正直さから作られています
つまり、嘘をつかない習慣から作られていくのです。
日々、嘘をつかないで正直でいようという積み重ねによって信用力が増していきます
そういう意味では、環境整備を日々行うことは、毎日正直であることの確認でもあるので。
例えば、毎朝環境整備をやるぞと決めても、日によっては面倒なこともあります。十分キレイだし一日くらいやらなくてもいいじゃないかという誘惑がやって来たり、やり始めてみれば、あまり人目につかないところに汚れを見つけてしまい、取るか取らないかで悩むこともあります。
「まあいいか」を乗り越えて、「見て見ぬふりをしないぞ」と自分の心を誤魔化さない正直さが勝ると、汚れを取る行動が起きて、その結果、汚れが取れたという成果が空間に現れます。
たとえ細なことでも、このような葛藤を乗り越えて、毎日コツコツと積み重ねられた正直さの行動の結果、空間には「信用」の力が発揮されるのです。
ですから信用空間を作るためには、毎日コツコツが必要になってきます
覚悟を決めて毎日コツコツ環境整備をしていったら、その力は絶大になっていきます。

一倉定の環境整備 P78

環境整備を続けることで、「読心力」「プレゼンカ」「直感力」「先見性(未来予測能力)」「発想力」「心をコントロールする力」をさらに高めることができます。

一倉定の環境整備 P126

皆さんの時間は限られていますから、他人の人生を生きて時間を無駄にしてはいけません。ドグマにとらわれないでください。それでは、他の人たちの思考の結果に従って生きることになります。他人の意見という雑音によって自分の内なる声がかき消されてしまわないようにしてください。
そして、最も重要なことですが、自分の心と直感に従う勇気を持ってください。あなたの心と直感は、あなたが本当は何になりたいのかを、どうしてだかすでに知っているのです。他のことはすべて二の次です。

一倉定の環境整備 P137

規律というのは、何かの行動だと思っておられる方もいらっしゃるが、行動ではなくて、「心構え」なのである。
その心構えとは、
①決められたことを守る
②指示や命令は必ず実行する

ということなのである。
清潔とは、きれいにすることではない。
清掃することでもない。
それは、
①いらないものを捨てるということである。
②いるものを捨てない
盤頭とは、片づけることではない。片づけたら、仕事にならないからである。

一倉定の環境整備 P154

埃はいらないのに、なぜか溜めてしまいがちです。その理由は、面倒くさいからですね。
「面倒くさい」の心の現れが埃となって積もっていくのです。
埃の他にも、汚れ、毎日出るゴミ(くずかごのゴミ、生ゴミ)、閉め切った室内では空気も汚れます。
その対策は、換気、掃き掃除、拭き掃除が中心になります。

一倉定の環境整備 P167

これには、なるほど、と唸るしかありませんでした。掃除用具がしっかりと揃っているか、どれほど手入れをして清潔にしているかで、環境整備の姿勢がわかりますものね。

一倉定の環境整備 P187

最も重要な環境整備に使う掃除用具にかかる費用は、経費で落ちますが、考え方としてコストではなく投資ですからね。

一倉定の環境整備 P180

一倉先生は、どんなコンサルタントよりもさまざまな業種を指導してきた結果、例外なく、勤務時間内に「会社が存続している限り」毎日1時間行いなさいと言っています。
きれいになったからといって30分に縮めてしまっては駄目だと釘を刺しています。
慣れてくると私たちは30分にしがちですよね。きれいだからと言って30分に縮めたら、きれいになれば10分に、さらに一日おきでいいやとエスカレートして行って、最終的に環境整備自体が終了してしまいます。
「会社が存続する限り一日の休みもなく」ということですが、これは、会社はお客様がいる限り存続することができるため、お客様のために環境整備は続けなければならないということです。そう考えると納得ができるでしょう。環境整備を怠った時はお客様を無視したことになるのです。

一倉定の環境整備 P183

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