AlanWake2-それは一つの物語じゃない、多元世界だ-
■1人用
■EPic、PS5、Xbox
■TPS・サバイバルホラー
■収集要素まで集めきってだいたい26時間ちょい
新年早々とんでもないものに手を出してしまったと後悔しているのがこちら
今年(2023)のゲームアワードを受賞した作品です。11日までエピックでアランウェイク2を買うとアランウェイク1が付いてくる上になんやかんやで40%オフセールみたいなのをやってます。
https://store.epicgames.com/ja/p/alan-wake-2
ジャンルはサバイバルホラーって書いてあるけど、要はサイコブレイク的なホラー+敵が襲ってくるので消耗品を拾いながら銃で迎撃する系のやつです
いつものように前半はネタバレなし、後半ネタバレありとしつつ、前半部分に「プレイするなら絶対先行知識で入れといた方がいいプレイガイド」的なものを差し込んでおきます。
実際プレイしてみて「ああこれ先知っておきたかった…」というものが結構多かったので……
あ、私はアランウェイク(無印)は未プレイ、同社の出してるCONTROLはプレイ済み(とはいえ細部の記憶はない/クリア後にネットで調べてて同社なのを知ったレベル)です
ジャンプスケアなど
ジャンプスケア(突然音がワッ!!って鳴ったり、フラッシュでなんか表示されるやつ)
あります めっちゃあります なんなら開始5分以内に遭遇します
されすぎて最早慣れすら覚えるレベルで出会います
油断してるときにちょっとびっくりする
フラッシュ系苦手な人は注意いるかも
グロ
心臓が出るくらい。血がブシャ!とか切断表現とかはない
冒頭の死体が出るところがグロの上限……だったはず……
血文字っぽい表現とかはあります
あっ、焼死体表現あるのでこれも注意かも?グロではない
蜘蛛
いない
神です
ホラーって一口に言っても「これは行けるけどこれは無理」みたいなのありますよね
私は奇形人間的なのが出てくるホラージャンル苦手なんですよね
(人間☆大合体的なレベルまで来ると平気)
なんでちょっと身構えてる人の参考になれば幸い。
奇妙で不気味で悪夢と悪意に満ちた世界
アランウェイクってサイコホラーなのは知ってたんですけど、SCP系なんだな、と思ったのが最初。グロホラーとかじゃなくてどっちかというと、日常に溶け込む異常・汚染されていく当たり前、みたいな。
小説家:アラン・ウェイクが「自分の書いた小説の世界に飲み込まれてしまった、小説か現実か」が1なら2は「そしてそれは明確な悪意をもってして現実をも侵食し始めた」みたいな感じなんだろうか。
兎にも角にも、このゲームのストーリーは「小説の中であり悪夢の続き」でもあるという感じの世界観が独特でとても良い。
アランが調べたり動き始めるときの独り言が地の文調なのも個人的にめっちゃ好き
(例えばただドアが開かないとき、普通は「あかない」ってキャラクターは言ったりするけどアランは「その扉は開かなかった」「鍵がかかっていた」みたいに発言する。なんかそういう要所要所にハードボイルド小説っぽさとか、レトロっぽい感じを盛り込んでてセンスがとても良いんだなと随所に感じられる。
逆にその淡々と表示されるUIや物はこの世界の微妙ないびつさを強調しているようにも感じるので、実際プレイしてみると分かる空気みたいなのがある。
ダブル主人公
今作の主人公は『アラン・ウェイク』とFBI捜査官の『サーガ・アンダーソン』のダブル主人公
アランは無印の主人公だけどサーガは今作初登場なので、私みたいに1やってない人でも楽しめる
アランとサーガの二人の主人公を通してカルト教団や小説の謎、殺人事件、それから迫りくる悪意といったものの謎を解いていく……というのが大まかな流れなのだけどかなり面白かった。
サーガは捜査官なのもあって集めた情報や収集要素……いわゆるTIPSやコレクション的なものなど、メニュー画面の中に納まりそうな情報を入れておく自分だけの精神空間で整理することができる
アランは小説家なのもあって情報整理画面が「小説のプロットを作っている」という程なのがすごくいい
サーガのストーリーはかなりミステリーの側面が強くて、アラン視点はかなりパズル&ミステリーという感じが強いので、プレイの感触が変わるのもとてもよかった
アメリカの、田舎の、湖畔の町。そしてねっとりとした空気
なんかこう、閑散としてるわけじゃないんだけど道路も空も広くて、たまたまこの周辺に家が建ってたから町になったんだな、みたいなコンパクトさとか。
ライフイズストレンジ2とかでめっちゃ見たやつ~~~~~~!!!
寂れた空気と、お互い顔見知りな感じ、そしてサーガで街を歩くと分かる「街ぐるみで何か隠していそう」「プレイヤーがしらない常識が根付いてそう」「監視されているような気がする」という絶妙な不気味さと閑散とした空気。
ほんとうにこのねttttttっちょりした空気が蔓延しててすごかった。
そんなに広くないのも余計に「見られている」感あったし、ちょいちょい意味不明な言動をしている人とかもいて、すごい疎外感があった。
そういう空気を味わいたい人はぜひ。
このゲームのねちっこさみたいな空気はすぐに伝わると思う。
入った瞬間「あっ、なんか嫌な方の田舎かも~~~~~~~~!!!!!」ってなったもんな。
あ、あとそう、このゲーム、サーガのほうは大体が森の中の移動になるので、すっごい不安になる。
迷うし、視認性が悪いし、突然なんか知らない音が聞こえてくる。
そういうホラーの基本みたいなのもちゃんと網羅されてて、そういうゾクゾク感が好きな人はめちゃくちゃ好きそう。
なお森の中だとマジで背後に来るまで気づけないときがある
こわすぎて森の中を散策してるときのストレスすごかった
敵の強さ/難易度
ンまあ…私はあまりアクションがどうこうっていうのが得意ではないというか「ここのモーション再生が遅くてアクション気持ち良くない!」みたいなのに鈍感なタイプなので参考にならないかもですが
多分敵はちゃんと強い
ノーマルでこんなに死ぬことあるんだ…ってくらい死んだ
なんならボスは絶対1回は死んでるし倒した後「くそがよ!!!!!!とっとと成仏しとけや!!」くらいは言ってたかも
というのも
● 敵の脚がプレイヤーより早い
(ガン逃げしても追いつかれる・高速移動が使えるやつがいる・そしてめちゃくちゃシツコイ)
● なんかヒット&アウェイしてくるやつがめちゃくちゃいる
(しかもちゃんと射線を切ってくる)
● 無敵時間があり、そのタイミングで近づいてくる上下が上半身のバケモンがいる
● ヘッド一発ではない。敵によっては10発くらい頭に入れても生きてるやつがいる
って感じで敵はプレイヤーより強めに設定されているように感じた。
こまめなセーブしとかないと本当に雑魚でも平気で死ぬ。
なんなら「雑魚いるけど通り抜けちゃえ!!」で凸ると死ぬことがある。
敵が固め・強めなのもあって敵のグループ(3~5くらいの塊)にあたると結構弾を消費してしまう。なので物資は結構じり貧気味かも。
(なんとなーく、プレイヤーの残弾数や物資数を参照して敵の数やパターンが分けられてたような気がする)
そういうのもあって、結構戦闘自体の難易度は高め。
……だとおもう。ジャンプスケアも相まって本当に接敵がこんなに嫌で不快でストレス(ホラーとして正解な方の意味での)が久しぶりだと思った。
いやあ……本当に夜の森最悪だった
ネタバレなしまとめ
この作品、2なので前作のキャラとか、なんか調べたらcontrolのキャラとか出てきてるらしくて、これはそういうユニバースなんだなぁという所存。
ただ、だからと言って知ってること前提のストーリー展開とかはなく、必要な前作知識や大まかなあらすじは全部アランが教えてくれるし、TIPSなどを読めば想像できる。
それに、なんと言ってもすごいのが、「小説が現実になってしまう」という形をとりつつもサーガ編はちゃんとミステリとしても楽しめるという点。
カルトの正体は?儀式の目的は?そんな謎を解き明かしつつ、脅威に立ち向かう。そしてアランの探している原稿は。
たくさんの謎と奇怪なテキスト群たちが織りなす世界観、そんなものが好きなら是非触っていただきたい作品でした。
ネタバレなしだけど、やるひとは事前に知っておくといい知識
収集要素あり
・鹿の頭
・ケイシーのランチボックス
・カルトの隠し物質
・童謡
TIPS系だと原稿・テレビ・ラジオ・選挙ポスターといった感じで収集要素多め
移動がちょい面倒なのでそういうのの収集癖がある人は攻略サイトとか参照していく方がいい
とくに童謡のギミックは日本語翻訳の差だったりでニュアンスを受け取りにくいものがチラホラ見受けられる
ぐぐると鹿のはく製を集めると、得られる報酬イベントが発生しないバグがあるとか出てくるんですけど、たぶんアプデで改善されました(進行ストップがでてからやったけど行けた)でないって人はアランとケイシーがいた部屋に立ち寄ってみてください
ボイスは日本語がいい
私基本英語ボイス派なんですが、本作は結構日本語がガバめというか、読めるけど小さな「っ」が抜けてるとか、表示されるタイミングがズレてるとか、表示時間が短いとか字幕部分にちょい想定外だろうなって要素があるのでボイスは日本語がいいと思います
チャプターロックがかかってからだと微妙に遅い
とくにアラン編は取り返しに行くのが大変な要素があったりする(サーガは取り返せるけどめちゃくちゃ夜の森に繰り出す羽目になるのでマジで注意がいる)
なのでサーガ編は「オールドゴッズ」が終わった時点で。アラン編は「665号室」が終わった時点で(チャプター終了と出る)収集した方がいい。
えっ?まだいけそうじゃない?って思う展開だけどあのほんと暗闇を歩く羽目になるので…
武器のアプデ
これ収集品集めるとアプデできるんですけど、全部集めても全てを最大まで強化できないので注意
ご利用は計画的に
証拠となる会話などには取り逃がしがある
マジでなんでだか敵との戦闘を避けてると十分に会話し切れなかったな?みたいな時とかあるんですけど、フツーに証拠品の取り逃がしがおきる。
進行に支障はないし、それで理解ができなくなることはないんですけど、収集癖がある皆様方におかれましてはご注意ください
以下ネタバレエリア
ネタバレエリア
アランウェイクは動けない
本作遊んでみて、めちゃくちゃ面白かった!という気持ちととんでもねぇタイトルに手を出してしまったかもしれん、という気持ちがある。
っていうのも、EDがアレで調べてみたらアランウェイク1→2の間にcontrolが挟まってるっていうのを見たからであり…
オレ ソレ mcuデ ミタコト アル……
そりゃさ…気になっちゃうよ。アランウェイク1とCONTROL…サァ……
でもアランウェイク2のDLCもくるだろう…
そして2周目いつやるか…みたいな感じで全然終わった感じがないんですよね
だからなんかこう…難しい
ストーリーというかさわり心地みたいな感じの感触は良いんですけど、上述した敵の強さに加えて移動にファストトラベルがなかったりとかで、ゲームとして見ると「面白かった!けど人に勧められるかっていうとちょい難しいかもなあ」って感じかもしれない。
全体的に重たい。
なので結構好みがはっきり分かれるタイプだと思う。
私は好きだし関連タイトルやろうと思ってPCにいれてるところ。
ただまあ全体的に見たときには一世代くらい前のゲームっぽい重たさはあるなと。
もちろん、ギリギリの物資の中で敵にいつ襲われるかわからないみたいなハラハラやドキドキは近年やったゲームの中でもかなり上位にくるというか、ちゃんとずっとストレスを感じられたのは大きいし、良いバランスだなと思う。
そもそもアランウェイクというタイトル自体が万人受けする為のものではないだろうし、そもそもアランの小説の中であるって言う点や襲われるかもしれない恐怖みたいなのを体験させたくてファストトラベルや直前でのリトライとかがないのかもだけど。
なんかちょっとやっぱ今この時やる上では欲しかったなぁと思うなどしました。
なんだかネガティブなことを書いた気もするけど、個人的にはめちゃくちゃ「重い!!!」って言いながらも楽しめたし、サーガもアランもアリスもケイシーも好きになってしまったので、このユニバースを是非全部堪能したいと思えたいい作品だったと思う。
早めにDLCがくるといいなぁ。
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