見出し画像

推し活仲間と闘病仲間の共通点

初めての推し活のとき、たくさんのファン仲間ができて、インスタでいつも交流してはライブになると会ってわいわいする…という日々を送っていた。

推しへの愛を語り合いたい!推しの情報を知りたい!という熱い思いで始めたファンとの交流。身近にファンがいなかったので、それはそれは楽しかった。

ただある時から「あの人はたくさんライブに行けて、席もいい席でずるい」とか、「あんなにグッズを買って、どんだけお金持ってるの?」などと嫉妬するようになった。それに加えて、「あの人とはキュンポイントが全然違う」とか「私はライブ優先だけど、あの人はグッズや掲載雑誌が優先なんだ」などと、自分とは違う楽しみ方をする人がいることにも気付く。

つまりは、ファン仲間のSNSを見てモヤモヤするようになったのだ。そんな経験を踏まえ、今は別の人を推しているがファン仲間は作らず、他のファンのSNSもほとんど見ない。

乳がんになり、とにかく情報が欲しくてTwitterで同病者を探した。推し活での経験があるので、仲良しは作らずに基本的には情報収集に使っている。

最初はよく分からないまま、自分とは治療が異なる人もフォローしていたので、部分切除で放射線治療のみの人が、どんどん普通の生活に戻っていく様子を見てモヤモヤするようになった。そこで思い切ってTwitterのフォローをはずした。

それからは、抗がん剤やステージが同じ人をフォローするようになった。どんな副作用が出ていつまで続くのか。手足は冷やすのか。味覚障害はどんな風に出て何を食べているのか。当事者でないと分からないことをとにかく知りたかった。

抗がん剤の治療が進むにつれ、同じ薬なのにあまり副作用が出ていない人を見つけては羨ましく思ったり、抗がん剤や放射線をしたのに再発する人を見て悲しくなったりするようになった。

推し活の時と同じだ。「SNSを見てモヤモヤする」という例の現象だ。

それでも、ガンと宣告され右も左も分からない人の少しでも情報源となればと思い、SNSでの記録は続けている。同じサブタイプやステージでも病院や主治医によって抗がん剤が違ったり、副作用に対する薬も異なる。

だから「こういう対処もあるよ」「私はこうだったよ」と選択肢の幅を増やしてあげたいのだ。ただ、モヤモヤはよくないのでフォロー相手は見定めていきたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?