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開運力で転職を成功に導けるのか!#7

「この物語は「失敗を繰り返した後に成功を価値とる」と言ったいわゆる成功物語ではありません。いろいろな人間関係に出会って翻弄された結果、自己が成長していく過程を書いたノンフィクションです。

母の死を経て16回の転職後に起業し25年間、経営者として生きて還暦を迎え開運アドバイサーとして生きて行く道を選んだ物語となっています。   苦しい時、何かの判断に役立つことを願っております。興味のある方は是非最後までお付き合いをお願いしたいと思っております。」  <み~さん>

第一章 独りで生きて行く

<道を外しだす>

今思えば、中学生の三年間が一番安定していたかもしれません。姉は家に寄りつかず相変わらず友達の家から登校していた。            学費と生活費は多分、親が払っていたと思うが私は全く興味がなく自分のことだけ考えていた3年間だったと思います。

姉は世間で言われるいわゆる不良になってたようで、 たまに会うことがあると「ちゃんと勉強して卒業しなさい」とか「私のようになっちゃだめよ」と私に聞かせていました。 そんな姉が不祥事を起こし卒業が危ぶまれたことがありましたが、どうにかこうにか両親が何かしたんでしょう、卒業だけはできました。


私は塾のおかげで成績も良く部活に入り楽しいひと時を送っておりました。高校受験も保土ヶ谷にある公立校に入学できアルバイトも続けており 、引き続き楽しい高校生活が送れるかなと思っていましたが、 とんでもない方向へ進むことになります。


部活は中学時代にやっていたバドミントン部に入部、進学校でしたので三年間、頑張って良い大学へ行こうと思っていました。           しかし、一学期の中間、期末試験で自分のレベルがこの学校にあっていないことが証明されます。

450人中400番目前後の成績になってしまったのです。       「鶏口となるも牛後となるなかれ」とはよく言ったものです。      頑張った割には成果がでないのでだんだんと勉強についていくことも出来なくなりバイト中心の生活になり部活にも出なくなるようになってしまったのです。

人生は人によって左右されるものと良く言われます。          あの時、あの人に会っていなければこんな人生を送らずにすんだのに、会ってしまって全く違う方向に進んで行くことはあると思います。

私も高2の夏にバイト先のある男に会って人生が予期せぬ方向へ動き出します。

 本来ならば高2といえば大学受験を見据え、受験勉強真っ最中のはずでしたが高1の出だしが失敗してからというものバイトに明け暮れ 、その時から入れる大学ならどこでもいいと思っていた時期でした。          まだ進学は諦めていませんでしたが、成績は変わらず下の下に居座っていました。

バイト先は「求人情報誌」を見て、これだ!と閃いたものがありました。高原での住み込みのアルバイトでした。                 相変わらず両親とは疎遠な感じでしたので、家から離れるという住み込みのバイトはとても魅力がありました。 

とにかく家から出たかった。その上に稼げるなら言うことありません。  応募してすぐに採用となりました。その場所は蓼科高原で蓼科湖畔にある旅館のバイトでした。当時、食事付きで、日当が3000円。1日12時間労働なので良い給料とは言いませんが家から離れることができ気分は爽快でした。

そこである男にあってしまいます。

ある男とはその旅館の板前をしていた 二十代後半の M さんでした。彼は元ヤクザで足を洗って今は板前として生きていました。風貌は座頭市の 勝新太郎似の男っぽくてかっこよかったんです。

高校生ですからヤクザがどんな人間か知りもしないでいましたから、今まであった大人とは全く違い魅力を感じました。

気風の良さ!これが男なんだなあと思ってしまいました。

その板さんはそこに働きに来ていたバイト連中を連れて町の飲み屋に連れてってくれました。 

街を歩く様子も、本当に「風を切って歩く」という感じでしたね。とにかく彼に心酔したんです。彼の立ち振舞いを見ていると、大学進学のために勉強している自分が馬鹿馬鹿しく思えてきたんですね。

 バイト連中は一癖二癖もある人が集まっていました。          駆け落ちのカップルもいれば、東京から借金取りに追われて逃げてきた人もいました。

その中で一番若いのが私だったのでいろいろ面倒を見てくれましたし人生勉強になりました。

そんな楽しい境遇を終え二学期が始まります。             当然、勉強などしてはいませんでしたので成績は下がり続けてはいましたが、進学の希望はこの時点ではまだ諦めていませんでした。

そして 秋から冬にかけては連休があれば彼がいる旅館にバイトに出かけてました。

続く


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