【7○3語】限りある字数の中で書くコラム

かの有名な朝日新聞の1面のコラム『天声人語』は、文字数が603字と決まっているらしい。空間的に制限のある枠内に毎号ほぼぴったりに文章が収まっている。改行や字下げはなく、びっしりと文字が詰まっている

読売新聞では『編集後記』、毎日新聞では『余録』という名前になっている。これらの名前を見ると、新聞記事をすべて書いたあとに、記事本文には書ききれなかったことや書かないが言っておきたいことというような内容になっていることが想像できる

昨今話題になっていることや雑学から始まり、そこから関連した社会情勢の話になり、歴史や他国の情報に目をやって考察し、最後には読者に考えさせるような余韻の残る筆者の主張が含まれた一言が入るという流れが基本の流れで、しゃれが効いていたり、連想ゲームだったり、伏線回収がばっちりなされて秀逸としか言いようがない

短い文章の中に起承転結がしっかりあるという評価がよくされているが、私が思うに「転」が多く、転じて転じるにもかかわらず文章全体でひとまとまりになっていることがすごい。段落わけがされずに▲などで区切られるのだが、それだけでぱっと視点を変えて切り替えて、しかも途切れすぎず話をゆるやかに連続したまま展開していくのは技術がいる。noteの特徴は段落分けが容易で美しく読みやすいことなのでここは倣わずnoteに沿うことにする

私もたらたらだらだらと文章を書いていないで、制限のある中で表現し、読者をあちこちに振り回さない流れのある文章を書けるようになるべく、文字数制限を設け、天声人語の603字を真似て703字とする。私の名ともかけて『7○3語(ななまるさんご)』でどうだろう。ここで703字


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