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先進的窓リノベから見る賢者と愚者

本noteは、たったの数万円で一軒家の窓に全部内窓を取り付けて快適性が爆上がりして、光熱費が抑えられる誰でも使えるお得な補助金の話です。
無料で最後まで読むことができます。

はじめに

初めましてなちゃ夫です。地方の公立高校を卒業後某メーカ系の工場で働く傍らTwitter上では小金持ち感を擬似演出してSNS内だけ自己顕示欲を満たしている断熱おじさん(お兄さんと呼ばれたい46歳)です。

時は10年以上前にさかのぼります。実家が火事で全焼してしまい、都心の自分はお金のない親の代わりに住宅ローンを組んで一軒家を建てました。その際に断熱についての知識はすべて網羅しました。先進的な建築士からは木製サッシを提案されましたが庶民には手も足も出ず、アルミ複合LOW-Eサッシを採用し、当時のフラット35S省エネ基準をクリアしました。

将来、どんどん性能の上がって安くなる内窓をつければ妥協した性能を取り戻せると当時考えていました。

先進的窓リノベの大発見

時は巡り、2022年こどもみらい住宅支援事業で内窓の補助金があることをTwitter上で知りましたが、実家までは800キロ離れているので帰って窓の採寸したり、業者探すのはめんどくさいのでスルーしていました。
お正月に実家帰った時に、自分で窓の採寸をしてネットで発注して取付は業者にやってもらえばいいと、いつも使ってる激安内窓クラブで簡易見積もりを取りました。

見積もり48万円、、、そういえばLIXILも値上げしたとか言ってたからなぁ、、、
インフレの影響で以前より高い気がするなぁ、ちょっとやる窓減らそうかな。

な、な、な、なんじゃこりゃ!!
激安!!激安!!激安すぎないか!?

せ・ん・し・ん・て・き・ま・ど・り・の・べ???
え?ナニコレ?聞いたことないんですけど!!
48万-33万ポイントで15万円でできるの?!まじなの?

Twitterを検索しても、誰もつぶやいていない(正確には二人だけ)。
なんだ?デマか?あっ、ホームページ発見。3日前に先進的窓リノベ事業のが開設されてる。
もしや、全国でこの補助金のこと気づいてる素人100人もいないんじゃね?

はい、もうこれ実家の窓全部つけてやる!!そう俺は思った。
せっかくだし、俺の数少ない数百人のフォロワーで大晦日の深夜にツイート見てくれてる稀有なやつだけに届けてやろう。
本当はツイートせずにこっそりやろうと一瞬思いましたが、これを2・3月にツイートしたらめちゃくちゃダサいだろうなと思って、あえて2022年12月31日に投下したのだった。


これ使わない奴アホだな

この一言に僕の考えがすべて詰まっています。
過去の補助金制度は、総工事費の1/2とか多くて2/3なのがほとんどです。
あとエコポイントで還元されて、商品と交換するパターンなど。正直ケチな俺にはいまいちだと思っていました。

それが、今回は現金で還元されて、総工事費は関係なく窓のサイズと性能に対して固定額の補助金が出る。これを知った瞬間にバグってる!!これはバグってるぞ!!(そう思わない奴はセンスがない)

ということで、僕のツイートを見た瞬間に発注をかける人、的外れな質問をする人、まだよくわからないしぃ~受付開始してから動こうかなぁ・・・っていうあほな人さまざまな人がいました。

賢者と愚者

2023年の1月時点、先進的窓リノベの概要が公表されているだけで、確定した詳細な情報はありませんでした。
そのため、普通の人からすると数十万から百万円を超えるような金額をいったん手出しで内窓を付けるのは勇気がいります。熱還流率とか凡人にいきなり理解できないです。
この時、患者がどんな思考で動いていたかを書いてみます。

現金50万をポンと払うのには勇気がいります。もし補助金もらえなかったらどうしよう。ほかの人のを様子見してからにしよう。そう思うのは無理ないです。決してそれは責められないと思います。

ただし、賢者は違います。
不確定だからこそ、情報収集を多角的に行い取捨選択し、総合的に考えて行動に移すのです。

たとえば、私が何をしたかをここで示したいと思います。
①見積もりを取る。
 見積もりを取るのに費用は掛かりません、悩むのは後回しにして先に見積もりを取って損はないからです。

②先進的窓リノベの資料をくまなく読む
 現地立ち合いと見積もりをもらう間に、公表されているHPの概要資料、経済産業省の資料、補正予算の審議資料、無料で読める資料は全部読みました。補助金に関する関連法にも目を通しています。

③この補助金がいつなくなるか材料を探す
 未来はだれにもわかりません。ただ何もなしに突っ走るのは無謀です。
内窓なら販路が強いLIXILのインプラス、次にYKKAPのプラマードUなので、LIXILを対象に調査しました。
とりあえず、株式投資家向けに公表されているIR資料から、インプラスの年間の売上高がどれほどかを調査しました。

1000億の補助金を1軒あたり50万申請すると、20万戸の家につくことが分かります。(ツイートでは最初間違って2万件って言ってた。ごめんね)
全国の窓ショップの数を調べてみると・・・スピード命と気づきます。

④バグが訂正される可能性を考える。
 こどもみらい住宅支援事業の補助金が予想より早く予算消化されてしまったことから、先進的窓リノベ補助金が始まる前に補助金額減らされるんじゃないかという意見がTwitter上でもありました。

受付が始まってもいない制度を途中で変えるインセンティブが官僚に働くわけがありません。関係メーカーに制度を説明し金額が記載されたパンフレットを作らせ、広報させている段階でやっぱ補助金額減らしまーすって言うと思いますか?
思わないですよね?例えばあなたが日本の企業で、一度社長まで決済が通った稟議をやっぱり計画変更するから出しなおそうと思いますか?想像力を働かせれば、絶対にそんなことが起きないのは想像にたやすいとおもいます。

ちなみに前述の補助金に関する法律を読めば、大きな計画変更を行う場合は大臣の認可が必要になるので可能性は0%に極めて近いと僕は判断しました。

そんなこんなで、内窓取り付けるのに1・2月突っ走っていたのですが、すでに現地調査日めっちゃ押してる!!見積もりの返事全然レスポンス悪いんですけど!!と刻一刻と状況が変化していました。

内窓納期の爆延

2月に入り、内窓の納期が遅れていますとアナウンスが入ってきました。
今回の補助金、工事が終わらないと完全な申請ができず補助金が確保されません。窓が工場から出荷されなければもちろん工事ができません。いくら1000億の補助金があろうとも、物理的な製造が追いつく必要があります。

今回の補助金制度を「高速道路の渋滞」と表現した賢いクマがいました。そう、渋滞の先頭を走るのと、渋滞の中を走るのではスピードが全然違います。
内窓の納期遅延を推し量るのに、渋滞を数学的にモデル化した論文をいくつか読んでみたところ90年代に生まれた渋滞モデルの非対称単純排除過程(ASEP)を用いたソリトン方程式の離散モデルがこれまで用いていた多項式による近似よりも正確だと見つけました。そこで、今回の内窓の納期がどのように変化するかをグラフ化しました(赤い線がインプラス納期です)。

2023/3/10のツイート

そして4/3現在、インプラスの納期は実働45日(暦上は2カ月越え)です。かなり近しい近似を示せれたと評価しています。

予算消化見込み ※この予想は外れ予算は潤沢にあります。

さて、皆さんが今一番関心があるのは、補助金が本当にもらえるか。これから工事だけど間に合うのか。今から発注して大丈夫なのかだと思います。
Twitter上では申込日に補助金が打ち切りになっちゃうかもなんて意見もありましたが、それも不安感が生み出したものだと思います。

そんな皆様に、俺がカンだけで予想した補助金の消化見込みをこれから示します。こういう時はカンが大事。そう数学なんてくそくらえ。
本命だった東工大の数学の難しさを思い出したら泣けてきたぜ。
おっと、愚痴がこぼれてしまったので本題に

まず、11月から3月までの工事済みの補助金見込みを450億~550億と予想。
4月は性能証明書の取得が遅れることや、申請側と事務局側もそれほど処理が進まないだろうと想像して申請を裁くのが250億/月くらい。
窓の工事は実際に工場が動いて、人が工事するので200億/月程度しか進んでいかないと予想すると。こんな結果になりました。

はいどーん!!

責任はとれんぞ

実家の工事は終わり、とっくに発注を済ませて自宅分の工事が明後日に控えている高みの見物人の余興にお付き合いいただきありがとうございました。

おわりに

僕のツイートを信じて渋滞の先頭を駆け抜けて先進的窓リノベを取り組まれた方に補助金がまんべんなく行き渡るようにお祈りしております。
また、無事補助金が振り込まれましたら心ばかりの、、、後は言わなくてもわかってるよね。

お布施

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