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察すれば道は開かれん

「今の彼女の嫌なところは、俺の返信速度に合わせてくるところ。俺が放置すると、同じ時間だけ間を空けてくる。」

 たま〜に会うバイトの友人が言っていた言葉を、どうにも覚えている。この時友人はもう冷めていて、次会った時には案の定別れていた。
「なんかそれに気づいてから冷めちゃった」

 彼女の気持ちは分かる気がする。放置された分、寂しいから、すぐ返すのが悔しくて、自分も同じだけ空けてやろう、といったところだろうか。"そっちが先にやったんだからね"の精神。友人の話を聞きながら、
(あからさまなのも逆効果なんだな…)
と、なぜか反省している自分がいる。

"レスポンスが遅いこと自体が、既に返信"
という事実は、受け入れざるを得ないこともあるし、察しろ?と思うときもある。

「私が彼氏に送った、"月曜からまた1週間頑張ろ〜"の返事が、金曜に届いたりする。
もう1週間終わってんだよ!って感じ。」

 これはまた別の友人が言っていた。はたまた次会った時には別れていた。返信が遅いのは男性に多い、と括りたくなるが、常に赤丸を育てている女子を私は知っている。

 かくいう私も、赤丸を熟成させるときはある。これは本当に紛れもなく、察してくれの意。鈍感に性別は関係ないと知る。
「放置すんなら既読つけてくれりゃあいいのに」
と友人Aに思いながら、
「次のラリーで終わってくんないかな」
と友人Bに思う。恋愛に限らず、男女に限らず、行間を読んでいきたいものです。

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