1月の電気代は8901円 錦鯉 長谷川まさのりです!
僕が小学一年生までは、うちはお金持ちだったようです。
二つ上の姉が当時習っていたのが、日本舞踊、お茶、エレクトーン、英語、など。
姉の学級写真を見ると周りの友達は男女問わずみんな上下ジャージなのに、姉一人緑のチェックのワンピースを着てたのでお嬢様だったのかなあと思います。
しかし僕が小学二年生になる時、うちは一気に貧乏になりました。
父、母、おじいちゃん、姉、弟、僕の6人でオンボロの狭いアパートへ引っ越ししたのです。
そのアパートには風呂は無く、トイレは共同便所で汲み取り式でした。
長谷川家が住んでいた部屋は、二階のはじっこでトイレは一番奥だった為長い廊下を歩かなければいけません。
その二階にあるトイレは和式で用を足す穴から下の床まで見えてたので、落ちたら嫌だなあと思ってました。
姉はそのトイレへ行くのが本当に怖かったらしく昼夜問わず、家族の誰かをトイレまで付き添わさせトイレのドアの前で待たせていました。
僕と弟はそれが苦痛で、仕方ありませんでした。
姉がトイレへ行くと言うと、漫画を持ってトイレのドアの前でよく立ち読みをしてたものです。
ある日、姉と弟と僕の3人でテレビを見ていました。家には3人しかいません。
姉が
『トイレ行くから、ついて来て!』
と、言いました。
僕はテレビ見てるから嫌だ!ひろが行け!と言い、弟は嫌だ!まっちが行け!と言いました。
普段だと、どちらかが仕方ないと言いトイレへ行くところを何故かこの時はお互い意地になって、一歩も譲らなかったのです。
姉は、漏れる!漏れる!早く!と言いましたが、僕も弟も頑なに嫌だ!と言い続けました。
そんなやり取りを何回か繰り返ししてた時、悲劇が起こりました。
姉がソファの上でおしっこを漏らしたのです。
僕と弟は引きました。
すると姉はパンツを脱ぎ、おしっこでビチョビチョになったパンツを僕と弟の顔に付けようとしてきたのです。
僕と弟は、狭い部屋の中を逃げ回りました。
逃げてる時にテーブルにぶつかり醤油が倒れ、テレビや食器棚や冷蔵庫にぶつかり物が落ちたりして、部屋はしっちゃかめっちゃかです。
そんな中、母親が買い物から帰ってきました。
おしっこ臭い散らかってる部屋で、僕達3人はめちゃくちゃ怒られました。
パンツを持って追いかけてくる姉が、本当に恐ろしかったです。
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