ゲームセンター

一番良く使う指は、人差し指 錦鯉 長谷川まさのりです!


小学6年生の時、近所のゲームセンターへ毎日通ってました。

家から歩いて5分程の場所にある、人が10人も入ればキツキツの狭い暗いゲームセンターの名前は赤い風船。

後で赤風で、と言う言葉を友達と交わし、学校から帰ってきておじいちゃんからお小遣いをもらい、友達2〜3人と毎日そこで遊んでいました。

当時赤い風船にあったゲームは、ギャラガ、マッピー、ジッピーレース、ゼビウス、リブルラブル、ムーンクレスタ、フロッガー、レディーバグ、など。

あと、卵を割って過去や未来へ行く考古学者のキャラクターを動かすゲームがあったのですが、名前が思い出せません。

赤い風船には70歳くらいのおじいさんが経営していて仲良くなり、ほかほか弁当へ弁当を買いに行ってくれとよく頼まれました。

弁当を買ってくるとゲームのクレジットを入れてくれたので、ラッキーでした。


ある日から、小学4年生くらいの男の子が毎日赤い風船に現れるようになりました。

しかし、その男の子はゲームを一切せずに他の人がゲームをしてる画面を見るだけなのです。

毎日来てて毎日ただただ、立ってゲームを見ていました。

僕らはその男の子の事を、いつからか見学ボーイと呼んでいました。

『見学ボーイ、また来てる』

『あいつ見てるだけで楽しいのか?』

僕がギャラガをやっていて、見学ボーイが見ていると友達2人が間に入って壁を作り見れないようにいじわるをしたりしていました。

僕はひどい事をするなあと、思いました。

学校の休み時間に友達は

『見学ボーイむかつく!なんでゲームしないのに毎日来てんだよ!邪魔だ!』

と言いました。

僕は

『きっと事情があるんだよ。ゲームやりたいんだけど、お小遣い無いんじゃないかな?むかつくとか言うもんじゃないよ。』

と言い返しました。

それから何日かして、赤い風船へ行きました。その日は友達はいなく僕一人でした。

そこへ見学ボーイが現れて、僕は初めて見学ボーイに話し掛けたのです。

『これで好きなゲームやりなよ。』

と言って、50円差し出しました。

見学ボーイは

『僕はゲームを見るのが好きなんですぅぅ。ゲームはやらないんですぅぅ。』

と、言いました。

僕は、その言い方と表情にむかつきました。








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