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ヒトの創り方。

自分という人間は、何で創られているのか。
どういうスパイスがかかって創られているのか。
そのスパイスをかけてくれる人は誰なのか。
そして、何をどうかけられたか何故かけられたのか。
最後の判断は自分。どう感じどう変えていくか。
創り方は自分次第ではあるが、この他人が自分に与える"スパイス"が創る上でとても重要ではないかと思う。

ボクはクレーンのオペレーターを19歳からやっている。
ウチの会社の仕事のメインは鉄骨建方という仕事、
年の8割くらいはいわゆる鉄骨の鳶さん達と過ごす。
そこで知り合った、19歳から約8年一緒に仕事をしてきたある鳶さんが辞めることになった。

別れは突然きます。
待ってもくれません。
この現場終わればもう2度と現場では会う事がないかもしれない、そんな仕事を先日終わらせてきました。

建方は7日間あった。
8年ずっと一緒にやってきて急に、
"後7日間で終わりだから"、そう言われ、
カウントダウンが始まった。
その7日間で感じた事、それを今日は書いていく。

その鳶さんとの今までを振り返り、色々あったなー。
なんて考え思い出しながら仕事をしていた。
8年間に詰まる、この"色々"がボクという人間を創る
"スパイス"になっている。

現場に出始めたばかりの頃、右も左も分からないボクに建方の流れを教えてくれたり、休憩中に1人で過ごしてるボクのところへ来て話しかけてくれたり、色んなオペレーターを見てきたからこそ分かる話なんかもしてくれたり。
怒鳴られたことも何度かあったなー。
運転が上手く出来ず建方が進まず悩んでいた時もいつも通り接してくれて、色々教えてもらいました。

この鳶さんの行動とその時その時、ボクに伝えた言葉が"ボクを創る"。

クレーンのオペレーターとして1人前になる事が出来た、その影にはその鳶さんの存在がとても大きかったです。
ありがたくて寂しくて、
仕事中何度か泣きそうになりました。

終わりが見えて初めて気付く、
人間そんなモンですよね。

皆さんは人の心に刻まれる、ここでいうそんなスパイスを与えることが出来ていますか?
自分の発言、行動が相手を創る"スパイス"となる。
そんなお話。

人を変える、良いスパイスを与えることのできる、そんな人間になれるよう日々精進していこうと思います。
鳶さんが最後に言った、
「ありがとう、またね。」、
この「また」があるという約束、これを信じて次また会うのを楽しみにまた明日から生きていきます。

UVERworldがこんな事を言ってました。

死ぬ間際に お金や物を欲しがる人なんて居ないでしょう?
僕達はそんなものを 探す旅をしてるんだろう

最後の日に欲しい物は
最後の日に欲しいと思えるような
この街で生きて来た証

お金や物はあの世に持っていく事は出来ませんが、
こういう人の優しさ暖かみは心に刻まれていつまでも残り持っていけるんじゃないかと思います。
8年間で頂いた沢山の優しさ、人としての暖かみ、
別れがないと気付けなかったこの感謝。
よう出来てますよね、人生って。

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