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感想◆ゴースト&レディ6/6昼

ネタバレ(原作も舞台も)含む妄想だらけの感想です。何故か他の藤田和日郎先生作品のネタバレもあります。

今回はグレイのキャストが萩原さんから金本さんに変更され、未見なので居ても立ってもいられず急遽観劇しました。ありがとう、有給休暇とあの日泣きながら手放したチケットのギフトコード(※劇団四季には独自のチケットリセールシステムがあります)。あの日の涙はここで成仏しました。

今回は2階席下手端。開演前のグレイの足音、聞こえました!壁に近ければ聞こえるということなのかな……。開演5分前でした。足音が終って少ししたら緞帳の左端が膨らむので(搬入?幽霊演出?)、聞き逃したかどうかの目安にしたいと思います。

今回の目的、金本さんのグレイ!!!歌が……歌が上手い!!!いや、もちろん萩原さんもめちゃくちゃ上手くて100点満点なんですけども、追加で1,000点みたいな。ちなみに萩原さんはコメディセンスと動きの良さで追加1,000点です。オタクの採点はガバガバです。noteだから100とか1,000とか刻んでるけど、内心は億とか余裕で叩き出してます。

佇んでいるだけでグレイが存在している……これは1兆点ですね……。走ってる姿がよりグレイで……無いはずの効果線が見えますね……アッッこれはもう1京……いや、もう数字はやめよう。感動はプライスレス。
そんなプライスレス金本さんグレイは心のガード堅そうで皮肉屋な印象でした。その心のガードががたがたと崩れていく後半との差がすごい……。過去を語った後のデオン登場に対する動揺とか、フローに霊気を分け与えた後の優しさとか……お前……イイヤツだから皮肉屋という盾でオラオラしてたんだな……。
これは萩原さんもなんですけど、シャーロットの裏切り後のデオンとのバトルの腑抜け具合が凄く原作の作画をしている!凄く!腑抜けている!!散漫に乱れた心で体の反射だけで動いて、挙げ句自棄になる。それじゃ勝てないよグレイ……己の心を細くせよって杜綱純さんも言ってた!

金本さんのグレイは声に感情を乗せるのがお上手だなと思いました。きっと目を閉じても伝わる。もったいないから閉じんけど!あとシャーロットと初めて会話する時に勢いと距離が近くて町さんシャーロットが若干仰け反ってたのが面白かった。身長差……!
金本さん長身なので馬車とか壁とか無事にくぐり抜けられるのかちょっと心配になってしまった(プロなので大丈夫です)。

ラスト、2階から見るグレイの瞳がキラキラ輝いてて、瞳の作画が急に池田理代子先生になるから驚いてしまった。絵に描いたような「涙を浮かべた目」だった……。双眼鏡でじっくり鑑賞できるのって舞台のいいところだな。日常だったら不審者だもんな。
しかし金本さんグレイは涙をこぼすことなく笑顔で客席を見渡して去って行かれたのでした。なんか……うしおととらのラスト思い出しちゃった……泣きそうな潮がそれでも一歩踏み出す名シーン。寂しくても前向きなれるやつ……。
私は悲しみに軋んだ体をなんとか正して去っていく萩原さんのグレイに「大丈夫か!?ちょっと生きてるかどうか(幽霊です)心配だから様子見てくるわ!(握りしめる次公演のチケット)」と心かき乱されるのも大変好きだしリピーター魂を煽るのですが(寂しさの余韻って癖になりませんか……?)、金本さんグレイの原作感よ……。なんか私は観てるだけの客なのにやりきった気持ちになってしまった。

真瀬さんのフローも表情、姿勢とか指の位置とか「原作のフローもこんな感じで動いてましたね!」って錯覚するので金本さんグレイ&真瀬さんフローは原作のオタクに是非観て欲しい!
改めて書くことでも無いんですけど、萩原さんグレイ&谷原さんフローも絶品だし、これは四季オタが好きな感じ!って思います。金本さんグレイ&谷原さんフローだとどうなるのかな〜!こちらも必見だ〜!!

カーテンコールではグレイ&フローが糸巻き?みたいに腕ぐるぐるして仲間を呼んでて可愛かった。出てきた野中さんホールもちょっとコミカルな腕振り(兵隊みたいな)感じで真瀬さんが笑ってて「あ〜これはからくりサーカスのオタクが好きなみんな仲良しカテコ!」って思ってたけど、その後お互いに両手を「ガオー」って感じに構えてたので、仲良しじゃなくて二人の戦いはまだ続いていたのかもしれない……。

グレイ&フローのラストカテコはお互い抱き合うと見せかけてグレイが避ける→くすん…ってなったフローの背後から抱きついて頭撫でる→グレイが客席を見ながら両手をフローに差し出し(フローに拍手して!みたいな)ながら退場→その背中にフローが投げキス→客席に「ナイショです!」ってジェスチャーして退場。

もっと色々書きたかったのですがまたの機会に……!!

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