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脱線 ドラッグストア中年店長の日常2

こんにちは。やまだです。


今期の棚卸が終わった。

小売業のそれは、原価算定のため全商品の実在庫数を数える作業だ
。データ上の在庫数など信用出来ないから行われる。

信用出来ない理由はいくつかある。
①店舗での処理ミス:
 レジ会計時の操作間違い・商品店舗間移動や商品廃棄時の間違い
②商品窃盗:万引き、窃盗など頻繁に発生する。
③納品ミス:
 そもそも、伝票通りに商品が納品されているか不明。
 オリコン(折り畳みコンテナ:50*50*80大の商品を入れる
 プラスチックケース。コンパクトに畳める。)が、毎日何十個、店
 舗規模によっては何百個も納品される。段ボールケースも何十個、
 何百個と納品される。それをスタッフ数人で店頭陳列する。検品な
 ど出来ない。電子制御で物流センターから納品されるから本来正確
 なはずだが、ヒトの手を介する以上ミスは起こりうる。

などなど、上記のような理由で決算に合わせ、棚卸を実施する(頻度や時期は企業によって異なる)。実施は、ハンディ端末で片っ端から商品をカウント入力するだけ。しかし、これが大変だ。

ドラッグストアの商品は、標準的店舗で15000SKU(種類)、総数100000以上ある。規模によってはもっと多いこともある。21時前後に5~6人でカウントを始めて、終了するのはAM7時過ぎになる。一昔前は店舗スタッフ全員勢揃いで、朝から1日中商品カウントをしていたが、現在は外部業者さんを雇って閉店後にカウントするのが一般的だ。私の会社では店舗責任者が一晩立ち会い、外部業者さんの棚卸精度をチェックする。夜間働かれている方々には恐縮だが、日中勤務の人間には負担が大きい。

AM4、5時にもなると疲れもたまる。しかし、データ集計など一番神経を使う作業はその頃から始まる。データ在庫数と実在庫数が大きく違う商品は再カウントが必要になる。店舗PLに大きく影響するため、必死だ。適当にすればいくらでも楽が出来るが、絶対に適当には出来ない作業なのだ。


ということで無事に何とか終わりました。
誤差率も許容範囲内でした。
何週間も前から準備したことが無駄にならずに良かったです。

はい。
そして棚卸2日後、窃盗団来店。
150000円。
・・・。

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