しもやけにならなかった冬と大雪の話

2月もようやく終わります。

例年だと12月の下旬に足の指がしもやけになります。
年を越しても治りません。
使い捨てカイロを夜も昼も貼り付けて無理やり治すのですが、またしもやけになってしまいます。
ひと冬で2〜3回はしもやけに苦しめられます。
しもやけの不愉快な記憶によって冬に対する憂鬱な感情が固定化してしまうのです。

しかし今冬は足の指のしもやけから逃れることができました。
成功の理由はというと、靴下にありました。

12月1日からユニクロのヒートテック靴下を使い始めました。
そして17日から、この靴下を二枚重ねで履くようになりました。
これが効きました。
例年だと、真冬になるとヒートテックに安物の厚手の靴下を重ねていました。
家の中を歩くと、床の冷たさがたまらなく不快な苦しみを私に味わわせてくれました。
今冬はこの、氷の上に立つような床の冷えをついぞ感じませんでした。
すべてユニクロのヒートテック二枚重ねのおかげです。

ただし、ユニクロのヒートテック靴下は耐久性がありません。
1シーズンで擦り切れることがあります。

       *       *       *

今冬は12月に一時的に冷え込みましたが、全般的に気温が高い日が続きました。
油断をしていたら1月25日に大雪に見舞われました。

天気予報は「10年に1度の寒気」が入ってくると繰り返していましたが、本気にしませんでした。
その日を迎えると朝の室温が5.4℃でした。夜の室温は6.8℃。冷蔵庫の中で暮らしているようなものです。

朝方、雪は積もってはいましたが、大雪というほどのものではありませんでした。
天気予報では昼頃には止むと言っていたので、あまり深く考えずに自転車で家を出てしまいました。
そして10mも進まないうちに後悔し始めました。

雪は、パッと見よりも厚く積もっていました。20cmくらいあったように思います。
タイヤが雪を巻き上げて脛に降りかかります。
これだけでも不愉快ですが、雪はタイヤと泥除けの間に詰まり始めます。
そこで雪がぺちゃんこになっている、車の轍の上を走ろうとしたら、凸凹がひどくてバランスを崩してしまいます。
やむなく、自転車を押して歩くしかありませんでした。
私以外に自転車に乗っている人を見かけませんでした。

雪は情け容赦なく落ちてきます。
手袋をしていましたが、寒さで指がちぎれそうなほど痛かったです。
おかげで右の中指と人差し指の先っぽが一時的にしもやけになりました。

過去の経験だと、朝方は積雪に困っても、帰る頃には適度に溶けたり、自動車の車輪で均されたりしているものです。
が、今回は違いました。
天気予報を裏切って午後も雪は降り続けました。
小止みになった頃合いに自転車で帰ろうとしたら再びドカンと降ってきました。
道路の状況は朝方とほとんど同じでした。

翌朝になると、道路の状態は少しはマシになっていました。
そこで自転車に乗ろうとしたらペダルが空回りするではありませんか。
雪の塊が変な具合にチェーンカバーに転がり落ちて、それがチェーンに圧力をかけて外れてしまったようです。
自転車屋で修理してもらったのですが、もともとチェーンが弛んでいたのでちょっとした刺戟で簡単に外れたのだ、ということでした。

雪のせいで散々な目に遭いました。
31日になるまで道路の雪はなかなか消えませんでしたね。

ちなみに、押し潰された雪の上を自転車で走るには、腕に力を込めてハンドルを操作しようとすると上手くいきません。
上体をやわらかくして背骨でバランスをとる感覚で走ると比較的安定して走行できます。
何度か滑って転倒しかかってようやくコツがつかめました。

こういうことは書いておかないと簡単に忘れてしまいます。
というわけで備忘のために残しておくことにします。

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