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歯根嚢胞の発覚から抜糸まで。

発端は2020年の3月上旬。
銀歯をかぶせた左奥歯が地味に痛い…? すごく暴れ出したくなるような痛みじゃないけど…たまに痛みがでて、数日立つと痛まなくなってたりする気まぐれな痛み。
でもこの歯は神経抜いちゃってるしなー…どこかで銀歯の中に土台で残っている歯が腐って痛くなる? 的なことを読んだ記憶があり、歯は自然治癒しないので早い方がいいかとおもい、近所の歯医者に予約を入れた。

診察当日、とりあえずレントゲンを撮って診察してもらうが、痛かったのは神経のない銀歯ではなく、神経が残ってる隣の歯だった。しかもどうやらその隣の親知らずが押してきてるので痛みが出てるんじゃないか? という見解。
それよりも、以前神経を抜いて差し歯にした前歯の歯茎部分に膿みが2カ所たまってるのがみられ、そっちのほうがまずいよ、と言われてしまう。
奥歯に関しては痛み止めと抗菌薬みたいのが処方されて「また来週きて」という話になり、この日はこれで終わり。

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して一週間後、奥歯の痛みは目立たなくなったものの、じゃあ膿みがたまってるのをどうするべ、となった。
この膿みがたまる症状を「歯根嚢胞」というらしい。比較的メジャーな症状とのこと。

歯根嚢胞はこんな病気
身体の中に生じた病的な袋状のものを「嚢胞(のうほう)」と呼びます。一般的にその袋の中には液体の内容物が入っています。口腔内では、顎の骨にできるものと、舌や唇など軟組織にできるものがあり、このうち顎の骨にある歯根に嚢胞ができたものを「歯根嚢胞」と呼びます。

歯根嚢胞の症状
ゆっくりと大きくなるため、自覚症状がなく、歯の治療などでX線撮影を行なった際に偶然見つかることも少なくありません。歯根嚢胞が大きくなると、骨の膨らみがみられることもあります。初期の段階では無症状ですが、感染を起こすとズキズキとした痛みが出ます。

歯根嚢胞の診断
原因となった歯の神経が死んでいることを確認したら、X線撮影を行ないます。根尖部に円形の像が見られ、大きさはエンドウ豆大から鶏卵大まで大きくなるものもあります。骨の空洞として写るので、比較的容易に診断できます。

歯根嚢胞の治療
根管治療(歯の神経の治療)のみで治癒することもありますが、この治療が奏功しないものや大きいものでは嚢胞を摘出します。原因となった歯が残せない場合は、その歯を抜歯するとともに嚢胞を摘出します。原因の歯がぐらつかず残せる場合は、感染した根尖部のみを切除(歯根端切除)するとともに、嚢胞を摘出します。
X線撮影で歯根嚢胞が見つかった場合は、かかりつけの歯科医院で治療を完結できる場合もありますが、大きさや部位によっては病院の歯科口腔外科を紹介されることもあります。https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/radicular_cyst/​

ちなみに痛みがでていたらめちゃくちゃ痛いらしい。ラッキー?にも痛みがでる前に見つかってよかった。
歯茎を切ってそこから膿みを取り出すらしく、処置は総合病院の全身麻酔で行われるらしい。ひぇぇ。(街の歯医者さんでも手術出来る所はあるらしい)
差し歯を外してそこから膿みをとれないかと訪ねたが、神経抜いた歯は弱くなり、差し歯を外したら折れちゃう可能性があるから歯を触らず歯茎を切った方が良いとのこと。
「ウチではできないので総合病院へ紹介状を書くけど希望ある?」といわれる。そんないきなり言われても困るじゃん。鬼検索してから決めたいけど、あとで紹介状を取りにくるのも面倒なのでその場で決めてしまった。
東京都心だと医科歯科大? あたりがおすすめ候補として上がるらしいが、自分は秋葉原の総合病院にしてもらった。
あとから調べたら秋葉の病院は手術日が木曜日に限定されてる?ようなので、医科歯科大でもよかったかもな〜。



診断書をもって翌週、総合病院へ。
自分がお見舞いや検査以外で、患者として大きい病院にかかるのは初めてなのでいろんなシステムに緊張する。
問診票を書き診察券をつくり、レントゲンを撮って、口腔外科の相談室にて説明をうける。
相談もした。というのも、膿みがたまってる前歯は差し歯で、神経はもう抜けていて、もともとの歯は小さく削られ差し歯をつける土台になってる状態なのだ。もうあまり活用できない歯を活かすより、土台の小さな歯を抜きインプラントにするか迷っていた。(歯を抜けば、抜いたとこから膿みが取れて歯茎を切らなくていいのかと考えた)最近は1本20万円〜くらいで、底辺よりの庶民にもかろうじて支払えそうな金額になっている。
ただ、それを口腔外科の部長さんに話すと「小さくても自分の歯が使えるうちは残したほうがいい」というので、インプラントはやめておくことに。手術は全身麻酔とのことで、手術の前に麻酔に耐えられるか調べるため?の術前検査が必要になるらしい。術前検査を4/13、手術を4/30日に決めた。


術前検査当日。雨が降って風も強かったので原付でなく電車で行く。
まず最初に新型コロナウイルスの影響で、病院の医療関係者や患者から感染者がでたらその時点で手術が中止になるけどいいけどいいか? と聞かれる。(術前検査は有効期限が1か月しかないので、中止になったらまた術前検査をやり直さなくてはいけない)
コミケも中止になり、自粛中でGWもやることないので顔が腫れたりしても問題ないのと、5月を逃すと、次にできるのが8月になるのでお願いすることにした。
検査は尿検査、血液検査、心電図、肺活量、胸部レントゲンの5カ所を病院内をぐるぐるまわりながら受け、最後に手術決定のお知らせを聞いておわり。
その後入院受付の窓口へ。入院のしおりをもらったり部屋の希望を伝えたりする。大部屋は最大4人で廊下側は無料、窓側は差額ベッド代が3,300円ほどかかるという。
外来で「ご時世なのでなるべくはやく退院してもらいたい」といわれ、通常4日のところ3日で退院予定になっていたので、長居はしないのでベッドは4人部屋の空いてる方でいいと伝えた。
そのあと入院コーディネート室で家族の既往歴を聞かれたり、自分の生活状態をきかれたり…。
9:30に病院に来て、12時まえには終わったかな。
この日の費用は5,450円。


入院5日前、最初に外来に来た日に、かかる費用が8万円くらいときいていたので、先に高額医療ほにゃららを取りに区役所へ行いった。
結論から言うと、入院を月またぎにしてしまったので高額医療に当てはまらず普通の3割負担になってしまった。これ読んでる人は注意しよう。
(最終的に9万円でおつりがきたくらいになった)


入院前日に病院から電話があり、明日は10時に来てくださいといわれる。手術は予定通りにできそうだ。4人部屋は廊下側・窓側どちらも選べるとのことなので窓側にしてもらった。差額ベッド代もでる生命保険に入っているのでいっそのこと個室にしても良かったんだけどw
入院のしおりと一緒にわたされた書類に記入したり、ハンコをついたりしてると渡された冊子の中でT字帯(ふんどし)をもってこい、と書かれているのをみつけて慌てて薬局に向かうが…
売ってない! 近所の薬局5店舗も回ったのに!!!
どうやら自作マスクの素材としてガーゼ、ガーゼでできてるT字帯までもが買い占められている模様で…
買いに行った時間も遅く、病院に確認の電話もできないので、入院前に病院の売店で買うとしよう…(さすがにないってことはないやだろう…)


入院当日。
コロナの影響で、面会は禁止されていた。手術も家族の立ち会いは、医師が必要と判断しないならいらないらしい。ということでおひとり様の初入院、初手術。大丈夫かな? だが地方に住む高齢の両親を東京に呼ぶのも(コロナ的に)危ないし。
天気がよかったので原付で行く。入院中、置きっぱなしになるので盗難の心配をしたけど、こういうとき不人気車に乗ってるといいよね。(違う)
入院受付の前に売店へ。T字帯が棚にないのでレジ店員に聞いたらレジの後ろの棚からでてきた。あー助かったー。
で、「T字帯をつかわなかったら返品できるので、レシートをなくさないでね」と言われた。これがのちに有益な情報となる。
売店の後に入院受付。ここでパジャマとタオルのレンタルを申し込みする。800円くらい。

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部屋は13階で、エレベーターで上がったらすぐ正面のナースステーションで受付する。看護師さんがフロアの設備を説明しながら部屋に案内してくれた。4人部屋だけど自分ひとりだけ! ラッキー。窓からは上野方面と、バイク置き場が見える。これもまたラッキー。

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名前と血液型、バーコードのついたネームタグを足首(手首は点滴がついたりするので)に付けてもらい、部屋の説明を聞き、荷物をといて体温や血圧をはかったりしてると、口腔外来に呼ばれた。明日の説明だろうか?

外来では意外な提案が待っていた。
全身麻酔をやめ局所麻酔でやらないか、というものだった。もちろん全身麻酔でもいいよ、というものだったけど。
「歯根嚢胞 ブログ」などで検索しても局所麻酔の例がヒットしなかったけど、ない訳ではないらしい。
あと、この病院でもいよいよコロナ患者受け入れが始まるらしく、不要不急の手術は行わない方針になったそうだ。
確かに全身麻酔は体に負担はかかるし、食事・水分制限があってめんどいなーってのはあったけど、初入院・初全身麻酔を体験してみたい気持ちが天秤になってユラユラとぐらついた。
が、仕事を持ってきて入院していたので(先方に入院は伝えてあるが時間があれば対応すると伝えていた)全マ(と略すらしい)よりかは局所麻酔で術後にさくさく動けた方が仕事するには都合がいい。
でもこわいなぁ。意識ある中で歯茎を切るとかさぁ。そりゃ麻酔はしてるだろうけどさあ。ふえええ。
局所麻酔なら診察台で手術することになるが、病院的に都合がいいのかもしれん。この時期に手術してもらえるだけでもいいか、とおもい局所麻酔にすることにした。でもこの選択、明日の自分を少し後悔させることになったんだけど。
でもなんだ、局所麻酔なら術前検査いらなかったのかな? あれ、全身麻酔に耐えられるかどうかの検査っぽいんだけど?
そしてさらっと「一緒に親知らずも抜くでしょ?」みたいなことを言ってくる。上の親知らずは簡単に抜けることが多いらしい。
ひとつ買ったらもうひとつ無料!的なノリで、せっかくの機会なのに抜けばいいじゃん、といってくる。個人的には悪さしない親知らずははやしといていいものかと思ってたけど(とくに自分のは歯茎のなかに埋まっているので)、たぶん歯科医療界隈ではつかわない役立たずは抜いとくべきである、みたいなならわしがあるのかなぁ。
部長が勢い良く「抜いとけばいいよ!」っていうのでノリで抜くことにしてしまったが…。
ちなみに「親知らず抜く?」は紹介状持ってきたとき、術前検査のとき、そして今回と、3回もプッシュがあった。よほどいらない子なのだろう。
ちなみに局所麻酔のためT字帯は使わずに売店へ返品となった。売店レジのおばちゃんわかってるな! っていうか、近所の薬局で買えなくてよかったという結末に…。
あと、消灯が22時で遅め? のところも助かった(夜型人間)。PCを持ってきたのでギリギリまで仕事した。

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入院2日目。8時の朝食あとは点滴の下準備から。K先生が病室にきて処置してくれる。先生の持ってるトートバッグが野口英世でなんとなくお医者さんだなーと思ったり。

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あと治療する歯のところにマジックでマーキングをした。歯に直接マーキングできない(そりゃそうか)ので、親知らずがあるあたりの両側のほっぺと、唇と鼻の間のあたりに。
今日は午前と午後、二回に分けて外来に呼ばれるらしい。
外来に呼ばれるのをまっていると、他の入院患者(Sさん)が看護師さんと入ってきた。ちぇー。病室ひとりじめ終了のお知らせ。でも同性のようでよかった。廊下側のベッドで対角線ではなれてるし。
Sさんは舌の手術らしい。全身麻酔のようで、しばらくしたら麻酔の先生が来て説明が始まった。「酸素マスクじゃなく鼻にチューブだから鼻血は出る。でも手術終わる頃には止まる」とか「非喫煙者は頭痛、吐き気などが強く出る」とか、説明がこちらにまでだだ漏れなんだけど、なんだかんだいっても、全マもおっかねえな!
12時少し前にやっと外来に呼ばれる。午前の部は差し歯を取って神経の通り道をきれいにしていく。
うーん。差し歯取ったらキケンって歯医者でいわれたけどどうなんだろう?とおもって歯を取ることに聞いたら
「神経の通り道に汚れがはいってて、その先に膿みがたまるので、差し歯をとって通り道も綺麗にしないと意味がない」
ということらしい。うーん。そっかー。
塞いでた神経の通り道を開けたなら、歯茎を切らなくともそこから膿みが抜けないか?ともきいたが、
「膿みだけなら抜けるけど、膿みのまわりに膜のようなものがあって、それをとらないといけない。膜は通り道からは取れない」
とのこと。ううーん。
まず処置する前歯だけのレントゲンをとったあと、2本の差し歯は神経がないので、麻酔なく作業が始まっていく。キューンやらゴリゴリやられてるけど、痛くはない。違うな。音が痛い(笑)
診察室は音楽がながれていて(ドリカムだった)和やかな雰囲気なんだけど、あのキューンって音で和やかとかどっかいってしまうよ。
差し歯もなかなか外れなかった。2本の差し歯を取るのは部長(偉い人)がやってくれるのだけど、ノミみたいのでガンガンたたかれて、痛くはないけど顔に響いてくる。さんざんガンガンしたあとに「ちょっとガンガンするよー」って言われて「もうガンガンしたあとにいわれてもw」と思いつつ。
神経の通り道をキレイにするためごりごりされてるときが一番痛かった。ごりごりする器具が膿みにまで届くのでそこで痛む。麻酔してくれよう(汗)
2本目の通り道をキレイにする作業は、1本目の作業ををみていた女医さん(T先生)がやってくれた。
やはり全マにしておいた方がよかったんじゃないかと少し後悔する。

2本の歯の神経をおおかたキレイにするとこまでで午前の部終了。1時間くらいかかったかな。鏡で前歯の裏側をみてみたら、神経の通り道がぽかっと空いていた。細い穴かと思ってたけど、輪ゴムの太さくらいの穴かな?
病室に戻る頃には13時すぎていて、お昼ご飯が届いていた。前歯はないが口は開くし奥歯で噛めるので完食。歯抜けの笑った顔はおもしろいなぁ。前歯って大事やね…。

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午後は2回にわけて外来に呼ばれる予定になり、2回目で手術というので1回目に呼ばれたときは軽い足取り。CTを取ってきてといわれ、戻ってきたら「じゃあこれから手術しまーす」っていわれて「ああああああああ」って心の中で叫ぶことになった。心構えがってやつがほしかったんよ…。

前歯の歯根嚢胞を取った後、上の親知らず2本抜歯という順。
診察台の横に使われるであろう器具がずらっと並べられてるんだけど、釣り針に糸ついたようなのが置いてあって「これで縫うのかー痛そうだ。痛くはないと思うけど…」と全マにしなかったことをさらに少し後悔する。
まず前歯の歯茎に女医さん(T先生)が麻酔をちくり。麻酔がきいてきたら部長がさらに追いオリーブのように追い麻酔を打って、そのまま手術開始。麻酔してるので痛みはもちろんないし、切られてる感じとかはなく、なんかあれこれされてるなーっていう感じだけの状態。でも神経の通り道からなんかごちゃごちゃ押し出してるようなことをやってる感があって、おっとりした感じではなかった。
鼻で息してくださいねーって唾液吸ってくれる助手さんがいうんだけど、上唇おもいっきり上に引っ張ってるので、鼻のあな塞がれ気味で鼻呼吸できんよう。もともと蓄膿ぎみなので常に鼻つまりぎみなんだよね。
ていうか、途中でくしゃみとかでたくなったらどうするんだろう…(だから本来全マなのかな?)
時計をしていかなかったので正確ではないけど、2つの嚢胞が取れるまで2、30分くらいかな?

つづいて親知らずを抜く。右奥歯に麻酔をして、歯肉を切ってごりごりっとして引っこ抜く!(ということをしていたようだ。もう精神的にすり減っててあまり記憶にない)右はすぐスポンと抜けた感じ。
同じ手順で左も抜くけど、こちらがなーかーなーかー抜けない。めっちゃおされたり、助手さんが顔を固定したり、部長があっちこっちひっぱって、なんとか抜けた。(正直、親知らずは取るのやめとけばよかった、と思った)
ここで部長は終わり。あとは女医さんが傷口を縫ってくれる。顔のほっぺとかに縫ってる糸が動いて触れるので「今、結んでるかも」的な感じはわかった。あとから鏡て見たら上唇と歯茎すれすれのとこを縫われていた。前歯2本と奥歯2本で計4カ所。縫うのに結構時間がかかったと思う。そもそも、口の中のこんな狭いとこ縫うの大変だよなぁ。
魂が抜けた放心状態で手術が終わったのは17時くらい。15時くらいから始まったようなので2時間くらいかかったのかー。
診察室で手術するので、先生方も付きっきりではない。隣の診察台の患者と掛け持ちで手があいてるときは他の患者をみていた。局所麻酔すすめてきた理由はここかなー。手術室に入らないので、先生方がいっぱい仕事できる。
手術前にエプロンをつけるんだけど、診察イスが起きたときに、エプロンに赤い斑点がいくつかついてて「うわぁ」って放心状態に拍車がかかった。

病室に戻ると抗菌剤を点滴するのでナースコールして、との書き置きが。
メールをチェックすると仕事の修正の依頼もきている。先に仕事をしたいので点滴はあとでいいか聞いたら、点滴しながら仕事できるので点滴させて!とのことで点滴しながら仕事した。手術終わってもすぐ動けるのでやはり局所麻酔で正解だったのか? とても悩ましい所。
そのうち麻酔がきれて痛みが出てきた。切り傷のズキズキといった痛みではなく、ジワーンジワーンとした、もやもやってした感じのが上あご中心に広がってきた。全体的なけだるさみたいなものや、ちょっと気持ち悪さもあって、痛み止めをもらった。看護師さんに今の痛みを10段階で示すとどのくらい? と聞かれたが、10の痛みの経験がないと難しいようにも思う。3から4くらいって答えたけど、今思うと5から6くらいだったわ。あの痛み。
薬(ロキソニン)の効果はめちゃく抜群! 不謹慎だけど薬物中毒ってこんな感じかな? これ無しでは耐えられんよ…。夜でもテンション高くPCをいじられるぐらい元気! 普段から痛み止めを飲む前にとりあえず寝てみて、ダメだったらバファリンしようかな? という消極的な感じなので鎮痛剤に耐性がないぶん、よく効いたのかもしれん。
夜ご飯が固形で出てきて参った。前歯はないし縫いあとに食べ物のかすがついても嫌だ。両方の奥歯もやられている。ので、ご飯だけ丸飲みした。明日の朝はおかゆときざみ食に変更してもらった。

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寝る前に、痛みで起きてしまわないように痛み止めを飲んだ方がいいとすすめられた。
寝るとき顔を横に向けられないので(左右両方ともはれてるので)仰向け一択でなにげにしんどいかも。
夜中にさらに点滴を1回して今日はおわり。


入院3日目。
前歯にいれる仮の歯ができあがるのが午後らしいので、今日の退院の雲行きが怪しくなる。午後の退院もないわけじゃないけど、基本退院は午前中のようだ。
朝になったらおたふくのように顔がはれていた! ぷっくりしていて熱をもってる。しかも左側だけ!…左側は抜くのにも時間かかったから…。あとノドも左側がはれていて、つばが飲み込みにくい。

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つねに口が半開きにになるので(閉じにくい)くちびるがかっさかさ。鼻もつまってるので、口呼吸になるのでいたしかたないか…。あーリップクリーム持ってくればよかった。
クリーム状の塗り薬(アズノール)はもらってるけど、べたつくらしいので使ってない。

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タンを出したり鼻をかむと血の塊が混じっている。親知らずがだいぶ奥まったところについていた影響らしい。血餅が取れてしまってるんじゃないかと心配になる。


血餅(けっぺい)
出血したあと、しばらく放置したあとにできる血の塊。
血管外に出た血液は、通常5~10分で自然に固まる。この血の塊を血餅といい、外界からの刺激を遮断して、止血や傷口の治癒に重要な役割を果たす。歯科治療では、抜歯後に血餅ができるが、強いブクブクうがいや、傷口を触ることにより、血餅が剥がれて傷口が感染してドライソケットになる恐れがある。


朝ご飯はおかゆにしてもらった。かゆ、うま〜。おかずはきざまれてるけど丸呑みするには大きくて、完食ならず。おかゆだけは全部食べた。

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新人研修の時期らしく、看護師さんもベテランさんと新人さんが一緒に検温にきた。フレッシュだなー。5月を感じる。
午前中はトイレなどの水回りの清掃も行われてるけど、こちらも新人研修。「トイレットペーパーのストックは、1個でいいという階や3個は欲しいと各階まちまちで〜」「慣れてくるとどうしても自己流になりがちだけどこのマニュアルのここは手順守って〜」などと、指導の声が筒抜けで面白い。
11時ごろに同室Sさんが手術室へと歩いて行った。12時くらいには戻ってきたけどもちろんストレッチャーに寝たまま。(見てないけど音でわかる)コポコポ音がする酸素みたいのを付けられてて、2、3名の看護師さんが動いてて慌ただしい。全マだったら自分もあんな感じだったのかな…。
検診が午後なので午前中に点滴落としつつちょっとネットしてだらだらゴロゴロ。くすりが切れてきたのでじわっとした痛みのようなけだるさがでてきてテンションがあがらん…。
結局お昼ご飯のときに痛み止めを飲んだ。
お昼もおかゆときざみ食。おかゆだけは全部食べる。(ごはんがたべられないと点滴が増えてしまうらしい…)プリンがついてきたのでありがたかった! 退院したらしばらくゼリー生活かも…。

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15時頃に外来に呼ばれる。差し歯を取ったときに元の歯も一緒に取れてしまい、ただでさえ小さかった元の歯が輪をかけて小さくなってるので、その小さな歯に金属の土台を継ぎ足して、そのうえに仮の歯を装着。(Y先生)
とりあえずこれで歯茎の傷が治ったあとにちゃんとした差し歯を作る、という流れらしい(ちゃんとした差し歯は歯茎の傷が治ってから作った方がいいとのこと)
とりあえず笑ってもおもしろくない顔にはなった。ほっぺは腫れてるけど。
18時の夕食まではベッドでごろごろ。ネトフリで攻殻機動隊とか観ようと思ってたけど、なんだかやる気がでない…。
夕食もおかゆだけど、おかゆのみを少量をスプーンにのせて丸飲みで、ほかの味がついてるおかずと一緒に飲めないので、おかゆ単体の味に飽きてきた。夕飯は丸飲みできるおかずもあったけど、さつまいもの黄金煮で甘い味付けでおかゆと一緒に飲み込みにくい…。完食できず7割ほど食べたかな。

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シャワーの予約時間を21:30にしていたので、それまでインターネッツしようかと思ったけど、痛み止めの薬がきれててはつらつと動けない感じ。頭も痛い。(カフェイン中毒気味なのでコーヒー飲んでないからとも思ったけど、そのあと点滴したら良くなったので、脱水症状だったのかもしれん)起きてるのがだるいので横になっていたら21時すぎくらいに点滴の時間です、と看護師さんがやってきた。シャワー時間まであまりないので早めに落としてくれる。
落ち終わったら、腕に点滴の管を保護するビニールを巻いてもらってシャワーを浴びた。点滴もしてシャワーもして気分フレッシュ!
シャワーの後に、夜中に痛みで起きないよう痛み止めをもらって12時前には寝ちゃったかな?


退院日。
6時30分くらいかな、同室のSさんが先に検温していたのでその会話で目が覚めた。わりとぐっすり寝た気がする。夜、看護師さんが数回、見回りにくるけど気がつかなかったくらい。いつも6時30分くらいに寝てる不健康な生活が入院でリセットされてよかったけど、それも今日までかー。
食事も薄味だけど自分にはおいしく感じた。ふだんもっとまずい自炊だからかな?(笑)間食ポテチ&チョコやコーヒー紅茶のない生活は新鮮だったなー。我慢できるもんだね。意志が弱いから、ポテチ太るとわかってても食べちゃう。環境って大事だなぁ。
顔がまだぱんぱんに腫れてるせいか、36.8と体温が高めだった。検温の後に最後の点滴。管がついてる間は着替えが出来ないのでベッドでスマホをいじりながら終わるのを待つ。

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点滴がおわると朝ご飯。おかゆに飽きてて食欲がすぼまってたけど、朝食には小さな梅干しがついていた! 神! 小さな梅干しの果肉をなるべくおかゆ全体に行き渡るようにしてなんとか食べた。おかずのきゅうりとシラス和えもおいしかった。できたらこんな刻まれる前の姿でいただきたかった。

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食事中にY先生の回診があった。8時過ぎぐらいなのに、総合病院の先生の朝、早すぎない? 泊まりなの? 
午前中に外来に行く予定だったけど病室で口の中をみてもらって、これでOKになってはれて退院となった。抜歯の予約を来週に入れてもらう。
10時くらいに退院手続きに看護師さんがくるというので、さくっと荷物をまとめた。痛み止めを5回分もらって会計して初入院は無事初退院となった。

家についてゼリーで昼食を済ませたあとは、入院の荷物を片付けたり洗濯したりバタバタと。コーヒーをストローで飲みたいけど、吸うときに血餅がとれたらやだなーと思い、寒天があまっていたのでコーヒーゼリーを作ってみたり。
終わった後はそのまま横になってだらだらしたりうとうとしたり。夕食もゼリーで済ませて、「君の膵臓を食べたい」と「かぐや様」のアニメを見終わったら寝てしまった。明るくなってから眠っていた日々を思うと超健康的である。

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退院翌日。
9時すぎには起きて朝食(ゼリー)、スマホゲーで遊んで昼食(ゼリー)。顔がまだ腫れてるので口が開きにくい。歯が磨きにくいので小さい歯ブラシでそっと磨いた。

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コーヒーを飲みたいときにゼリーを食べるけど、夜はホットがいいなと思い薬局で介護用のとろみ剤を買ってきた。片栗粉でもいいかなと思ったけど、スティック状になっててお手軽感がいい。30本で600円くらいしたかな。

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食事がゼリーだけだとすぐおなかが空くので、夕食は自分できざみ食っぽいものを作ってみる。丸飲みできるほど細かく刻むのって結講めんどくさいんだなー。見た目が全然おいしそうじゃないけど、固形物はおなかにたまっていいなぁ。それとレトルトのおかゆになめたけで味をつけていただく。ノドも腫れてるので少しずつでないと飲み下せないから、全部食べるのに30分以上かかった。おなかは空いてるのに食べるのが苦痛だなんて…。
口があまり開かないから、プリン買うとつくてくる小さいスプーンで食べたら少し楽に食べられた。
夜テレビ見てる間は保冷剤で腫れがひどい方を冷やしていた。冷たい間は痛みが和らぐ気がする。
夜に痛み止めを飲んで就寝。


退院翌々日。
起きると少しだけ顔の腫れが引いていた。鼻水をかんでもタンをだしても血がついてこない。口も少し開きが良くなり、前歯の歯茎と右の親知らずは触らなければ痛みがない。左の親知らずと左のノドにじわっとした痛みがまだ続いてるけど、その痛みも弱まってきて食事も食べやすくなってきた。
豆腐がするんと飲み込めて食べやすくていいかも。あとはヨーグルト。はんぺんもなかなか使える。
ニンジンとか固めの食材が細かくしやすかったので、とろみ強めのひき肉カレーとかも作った。(米と一緒には食べられないが)あとリゾットとか。
野菜が不足するので、とろみ剤をいれた野菜ジュースか、キュウリをきざんでドレッシングで食べたりもした。
カップアイスもおいしい。正直いちばん食べてて幸せ。(笑)でも太るので買いすぎないよう自制した。
自粛GWで時間があってよかった。細かくするのは時間がかかるから…。

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手術後1週間たったのでいよいよ抜糸! と病院へ行くために早起きしたら、抜糸の予約が術後2週間後になっていた。口の中に気を使う生活がもう1週間つづくのかー。
ていうか、他の人のブログではだいたい1週間で抜糸なのに、遅くない? 年寄りだから? 抜糸が遅いと糸にばい菌がついて不衛生ってきくけど…。
抜糸を早めてもらえないか病院の予約センターに電話するも話し中で繋がらず…。こういうとき大きな病院ってネックだなぁ。
笑うと前歯の歯茎の糸がつる感じがあるので、早く取りたいよ…。
この日からコーヒーはぬるめをストローで飲んだ。ありがとうさようならとろみ剤。左の親知らずの方がまだ少し腫れてるので、なるべく左にながれないように慎重にストローですすった。


術後2週間後。
やっと抜糸できる! テレビのバラエティー番組を見て、笑うのを我慢(糸がつって痛い)していた日々ともお別れ! ありがとうさようなら離乳食もこれにて卒業。
ちなみにこの日までに3か所くらいの糸が外れてしまった。(うがいしたときに出てきたり、いつの間にか前歯にくっついていたり…)

病院はさらなるコロナ対策がなされていて、受付番号をいれるクリアファイルに簡単な問診票がついていた。体温も記入するらしい。(口腔外科窓口で体温計が用意されていた)
木曜日なので部長は手術室に行って不在だったので、傷口を縫ってくれたT先生が抜糸をしてくれた。
前歯の上の歯茎は肉が薄いので痛いですよーって言われたけど、ほんとに痛かった! ジワーンとじゃなく、チクチクした刺さるような痛み! 親知らずの奥歯は肉が厚いためか全然痛くはなかった。でも痛みは1時間くらいで落ち着いたかな。
あと取った膿みの病理検査を教えてもらった。良性とのこと。これ悪性だとガンってこと?(こんな小さな膿みでも病理検査するんだね…確かに術中に「病理出して」と部長が言っていた)
消毒をしてもらってこの日は終わり。いろんな人のブログにも抜糸の料金が書いてあったけど、230円。安い。
そして保険会社に提出する診断書をお願いする。税込11,000円!
差し歯の前歯は仮歯なので、歯茎がキレイに治ってコロナが落ち着いたら、本番用の差し歯を、ということで次回診察は夏くらいかな。
もう地元の歯科医院で治療してもいいらしいけど、術後の通院扱いで医療保険でカバーできるかもしれないので、もうしばらくお世話になりそう。ちょっと噛み合わせが合ってない状態なので、忍耐の期間やなぁ。
次にくるときは世間が落ち着いていて、お店が開いてる秋葉がいいなぁ。ついでに買い物もしたいしね。

ちなみにそのあと仮の歯が取れてしまった。前歯なので食べてる途中にとれて胃の中に落ちちゃうことはないと思うけど、念のため仮歯で噛まないよう離乳食に舞い戻った…。アイスおいしい。牛乳でふやかしたビスケットもおいしい。
入院から2キロ痩せたけど、無事3キロ太った…OTZ。


■参考ブログなど