婚活をはじめるきっかけ3

落下した彼は 下にたまたま止まっていた
大型トラックに寝ていた。
トラックがいなかったら、
死んでいたかもしれない。
死にたいやつは死ねばいいとか
思うこともあったけど、それは机上の空論で
はったりであった。目の前になくなるかもしれない生命があれば、
やはり生きててくれよと必死に願うのは
本能なんだと思う。

すぐに救急車がきて、乗り込んだ
警察もきて、私が彼を突き落としたかもしれない可能性や、自殺の予兆があったか
取り調べがあった。
彼が落ちても、まだ寝てたこと
なぜ病院にいるか理解してないことで
大量の酒が原因となり世間的には
収束した。

彼は山にスイスイ登ったり
軽やかに動きまくる人だったのに
両足骨折していた。また筋をいため
一生治らない部分を指摘されていた。

私はずっと気づいていたのに
1人になることの恐怖から彼を
縛ってしまったせいだって思った。

組織ではどうしても自分は生きれないこと
絵本作家、音楽作り、作家などはじめても
生活をする術をなかなか持てないこと
でも植え付けられた昭和の価値観もあり
私が生活を支えることは、男としては
ヨシと出来ず情けなくなっていくこと
私がどんどん年齢を重ねること
だけど彼も1人になるのが怖くて
自分から手を離せないこと。

そのままどんどん
時間が過ぎ去っていくこと。

ずっと気づいていたのに
見て見ぬふりをしてきた。
そうしたら飛び降りてしまい
両足が不自由になった。

それからしばらく長野の実家に帰った。
帰ってからも1人ぼっちだったようで
携帯を持たない彼から毎日Twitterのように
ハガキが毎日届いた。自分の苦しさを
3行くらい書いてきていた。

しばらくして、アル中を治したいから
病院にいくのを付き合って欲しいと言われ
2週間に1度長野にいった。

長野の暮らしは好きだった。
でもアル中治しても、
もう見て見ぬふりしてきたことに
気づいた私は自分に嘘はつけなかった。

手を離すことにした。
それは、1人になる覚悟とかもなく
繋ぐ手の相手を変えるだけの
薄っぺらい選択であり
事件を起こしてしまうのである。

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