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「最近、救急車をよく見かける」 は気のせいか? それとも事実か?

SNSやNOTEを見ていると、「救急車の走行をよく見る」という書き込みが目につきます。そこで、救急車はいつもより多く出動しているのか、出動理由はコロナ感染症の患者の搬送なのかを、公式に発表されているデータから考察してみます。

下は、今年1月から現在までの新型コロナに感染して死亡した人数のグラフです。みなさん「病床が一杯でコロナに感染した人の救急搬送ができない」という報道を何度も見たと思います。
そうだとすると、救急搬送出動回数と死亡者数は、ある程度の相関関係に有ると予想できます。救急搬送が多い時は死亡者も多く、搬送が少ない時は死亡者も少ないのではないかと推測できます。

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下の図は、九州の某人口160万人都市の救急搬送回数(急病)データです。
超過搬送を計算してグラフに書いてみると、右上がりになっている事が分かります。上の死亡者数のグラフを見れば全体的に右下がりになってます。

救急車の出動回数は3月以降ずっと超過が続いており、年間を通じて増加傾向となっています。

これらのことから、「最近、救急車をよく見る」というのは気のせいではない事、コロナ感染死者数は減っているのに、救急搬送は増加している事が明らかになりました。

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救急搬送困難事案についての統計データがあります。(11/1〜11/7)

東京都の搬送困難事案件数です。
新型コロナは沈静化していますが、7日間で 706件の事案があります。
2019年比で+80%です。他の都道府県もほとんどプラスになっています。

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東京都の搬送困難事案 706件の内、コロナ疑いは 98件(13.9%)です。
86.1%は、コロナ以外の理由で搬送が困難と言うことです。

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救急搬送の回数はずっと増加しているのに、コロナ疑いはその内の 13.1%しかありません。

どんな人が搬送されているかは、メディアの記事には書かれていません。
下のツイートと記事を見ればヒントになります。

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23%がコロナ疑い。残りの77%は何?

以上