10/15のワクチン分科会副反応検討部会を見たら....
10/15の「本日の注目ツイート BEST-5」で、
「このグラフが不適切な理由分かりますか? 」
という問題を出しました。
何件かコメントに正解を頂きました。
ここでは、私の解釈を書きました。
1.グラフの目的が不明確
このパンフレットの目的は、「若い男性のモデルナ接種者に心筋炎が多いので、今後はファイザーをお勧めする」と説明することです。
ところが、「新型コロナに感染するリスク」と「ワクチンを接種するリスク」を比較して、ワクチン接種の方がメリットが大きいという説明を追加しようとしています。
つまり、本旨から言えば右側のグラフは不要です。なぜ、こんなグラフを持ち出したかは後に判明します。
2.左右のグラフの縦軸の意味が異なっている
左の縦軸は、ワクチン接種者100万人あたりの心筋炎・心膜炎患者数。
右の縦軸は、入院患者中で心筋炎・心膜炎を発症した割合を100万人当たりに換算したものです。
実際に国内で39歳までで確認された心筋炎・心膜炎患者はたったの4人です。入院患者が100万人もいるわけないのに、100万人の入院患者当たり834人という数字を無理やり計算しています。
左のグラフと縦軸の意味が異なることは明らかです。
意味が異なる2つの数字を並べて比較させ、ワクチンの方が心筋炎のリスクが小さいと思わせる悪質な印象操作です。
また、ワクチン接種後に心筋炎を発症し、なおかつPCR検査で陽性になった患者が、新型コロナの心筋症例に加算されている可能性が有ります。
3.公開されている事例一覧と重篤度
こびナビのHPには、心筋炎はほとんど重症でなく、2週間で治癒すると書いてあります。
日本で、報告されている事象では、80%が重症、20%が重症ではないと報告されています。
ファイザー:公開データ26件。重篤度 重い77% 重くない 23%
モデルナ:公開データ59件。重篤度 重い 81% 重くない 19%
4.右のグラフの834人の出処を検証する
出典データから、834人/Mをどうやって計算したかを調べます。
834人は、下の表から以下のように計算されました。
4/4798×1000000=834
実際に心筋炎・心膜炎の事象は4人しかいません。
分母の4,798人は、入院患者数です。
分母を入院患者数にしたのは、不適切です。
分母は、12-39歳男性の人数、または、12-39歳男性の感染者数とすべきです。
厚労省の834人は、実数がたった4人しかいないのに、過大に見せることでワクチン接種の方がリスクが大幅に小さいと偽装するための悪質な操作です。
5.ワクチン接種後の心筋炎症例数は過小
実際にワクチン接種後に心筋炎を発症した人数は、87人ではなく、数万人規模と考えられます。SNSの投稿から「ワクチン 胸痛」で検索すると大量のツイートが見つかります。胸痛の原因は、ある程度症状が進んだ心筋炎・心膜炎という情報が有ります。
胸痛を訴えて病院へ行っても、「よくあること」「数日間、様子を見て」と言われて、厚労省へ報告が上がることはありません。検査した場合でも原因不明とされた事例がほとんどです。
厚労省も、胸の痛み、どうき、息切れ、むくみを心筋炎・心膜炎の典型的な症状と書いています。
6.国内と海外を比較して国内は深刻と思わせる印象操作
右のグラフでは、国内と海外の心筋炎発生人数を比較しています。しかし対象年齢が違います。国内の年齢幅は「25歳」、海外の年齢幅は「6歳」、集計対象年齢が4倍も違っています。これでは国内と海外を比較する意味はありません。
もし海外と同じ対象年齢にすれば、国内の方が海外よりずっと小さな数字になります。
国内の方が海外より心筋炎のリスクが高いと思わせてコロナ感染の恐怖を煽っています。
7.米国ではファイザーの方が心筋炎が多い
ワクチン分科会副反応検討部会の資料には掲載されていませんでしたが、
米国VAERSのこのグラフも検討すべきです。
(全年齢:心筋炎/心膜炎のメーカー割合)
米国のFDA諮問委員会で、専門家が以下のように発言しています。
「ファイザーを2回接種した16-17歳男子の317人に1人が心筋炎を発症する」
米国の1/317と、日本の9.6/1000000 あまりにかけ離れています。
米国の心筋炎に関する情報は、下の記事に詳しく書いてあります。
8.まとめ
一番大きな問題点は、ワクチン接種後の心筋炎症例を87件としていることです。実際には数万人規模の軽症患者がいます。軽症であっても、生涯心臓にダメージが残るケースがあります。
変なグラフを作成して、ワクチン接種のメリットを強調しようとしています。捏造しなければ、ワクチンのメリットは示せないということです。
検討部会の参加メンバーは、全員この解説を了承してしまいました。
参考データ
参考記事
以上