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ささくれ

冬になると思い出す。

小学生のころ

肌汚いね

って言われてたこと。

私の肌はとても強いとは言えない。冬になると乾燥して蕁麻疹がでちゃうし、健康診断では毎回"アトピー性皮膚炎"で病院を受診しましょうなんて書かれてた。

私の肌は確かに汚かった。
保湿しても指のささくれはなくならないし、蕁麻疹もなくならない。

でも、綺麗にしようって努力はしてたからすごい悔しかった。

だから年頃になってからは特に肌には気を使うようになって、もうあんなこと言われないように気をつけるようになった。
メイクはなるべく薄めに、保湿もしっかりと。

そしていま、
まわりからは

肌が綺麗で羨ましい

そう言われるようになった。
今でもまだ蕁麻疹はあるし、ささくれはなくならない。でも、もうあんなことは言われなくなった。

悪口とか傷つけるようなことを言う人はいるかもしれない。でも、人は誰でもコンプレックスを持っていると思う。

背が低いのを気にしたり
二重の目に生まれたかったと嘆いたり
エラが張ってるのを嫌がったり
蕁麻疹なんてなくなったらいいって思ったり

人には言わない弱さをみんな持ってる。


だから
誰かに嫌なことを言われたらこう思いたい。

それを乗り越えたら何かが変わる。

直せることは直せばいい。
直せなかったらそれを強みにすればいい。

そう思えば
俯いていた顔も、沈んだ心も、
明るく晴れる気がするの。

だから今日もわたしは
手のささくれにはハンドクリームを。
大好きな香りを身にまとわせる。

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