推し本①

#ふぁぼされた数だけ推し本を紹介する で遊ばせて頂きました。風花が好きな人になんとなくお薦めかな?という主観的セレクトです。
しかし人生で十回引越しをしている流浪の身なので現物が殆どないことに気づいたのでした…(最近はもっぱら電子書籍派です)。
選書は楽しいのですが時間がかかりそうなので、5冊位ずつ挙げてみますね。

1.アンナの赤いオーバー/ハリエット・ジィーフェルト、アニタ・ローベル

いちばん好きな絵本です。実話をもとにした話だそうです。戦後の物がない時代、お金もない中で母が娘のための一着のオーバーを手に入れるために知恵を絞り…というお話。毛糸を染める場面がすごく素敵なんですよ。アニタ・ローベルの少しおとなびた雰囲気のイラストも好きでした。(EhonNaviさんにイラストが少し載ってました。https://www.ehonnavi.net/sp/sp_ehon00.asp?no=1477&spf=1)
時代も世界も違いますが、機械がないフォドラで服を仕立てるときにはこうして糸を紡いだり染めたりしたのかしらと妄想するきっかけにもなるかと思います。
しかしこの絵本のおかげで、未だに真っ赤なコートを買ってしまいます。だいぶ先ですがクリスマスプレゼントにもお薦めの一冊です。

2.フランケンシュタイン/メアリー・シェリー

有名な古典ゴシックホラーですが、意外と原作小説は読まれていないかも?
フランケンシュタイン青年が死体から作り出した名も無き怪物の話です。作者のメアリー・シェリーは執筆時十九歳だったそうです。映画などのイメージから、つぎはぎだらけの片言で喋る怪物を想像する方も多いと思いますが、原作の「怪物」は姿が恐ろしいだけで普通の人間と変わらない理知的な存在です。しかし外見の恐ろしさから人々に迫害され、人間と創造主であるフランケンシュタインを憎むようになっていく、というお話。
個人的にレスレト先生はこの「怪物」のイメージで解釈することもあります。
メギド72というソシャゲでいまメアリーをモチーフにしたキャラがピックアップ中なので思い出しました…。

3.死の泉/皆川博子

第二次世界大戦末期のドイツが舞台の幻想小説。皆川先生の耽美な筆致とモチーフがてんこ盛りなお話です。先日友人に「昔、君にやたらと熱心に薦められました」という思い出話をされて、そうだっけ…?と首を傾げていたのですが、一時期確かに傾倒していた記憶があります。とにかく濃密で美しい文章なので、思春期の頃はこんな文章が書けたらなと憧れを抱いていたのでした(隙あらば使いたい推しの台詞回し)。こんな文章が書けたら小説家になっていたと思いますが。このお話は構成がとても面白いのですが、ネタバレになるのでその面白さを語れないのが難点。こういう構成のお話を風花でやるなら帝国が似合うかな〜と思います。帝国というか、ヒューくんが…。

4.かげきしょうじょ!!/斉木久美子

これは風花とはあまり関係なく去年読んで面白かった漫画を挙げただけです。宝塚音楽学校がモデルの養成所を舞台に、歌劇団のトップを目指す少女たちの青春を描いた物語です。宝塚を知らなくても面白いんじゃないかな。挫折の先に夢を見る少女たちの絆とプライドが美しいです。いまとても続きが楽しみなお話。お読みになる時は「シーズンゼロ」(上下巻)からをお薦めします!その後のお話として1〜8巻まで刊行中です。ドロテアちゃんもこういう仲間たちと切磋琢磨して過ごしてきたのかな〜などと思ったりもします。

5.はじめて学ぶLGBT 基礎からトレンドまで/石田仁

私はBLを読むのも書くのも好きなのですが、だからこそセクシャルマイノリティについては意識的に学びたいなと思っていて、そんな中でタイトル通り初めて学ぶのにちょうどよい一冊だなとお薦めできるのがこの本です。フォドラはフィクションの世界ですが、フィクションは書き手と読み手を通して現実と結びついています。あの社会で、例えば同性愛がどう受け止められるのかといったことを考えるために、正しい知識は道標になります。単純に読み物としてもわかりやすく面白いですし、「LGBTとか自分には関係ないしよくわかんないんだよな〜人にも聞きづらいし」という人にこそお薦めの本です。BLについての言及も少しあります。電子書籍版もありますよ。

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